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仮面ライダーリバイス 第28話「怖れを超えて疾風迅雷!己を信じ一心同体!」感想

自分を認め、今こそ1つに

恐怖さえも裸足で逃げ出す、1人で2人の力をここに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 己を助け、己を認める

 中々にヤバい状況だった前回を乗り越え、激熱展開を見せてくれた今回のリバイス何と言っても今回は一輝の「肯定」がテーマとも言うべき内容が魅力的でした。最初は一輝が見た精神世界のようなもの(ギフテリアンが銭湯に入るシーンとかシュールってレベルじゃない)にドン引きしたものの、ベイルとの問答を経てバイス、ひいては自分自身をようやく認めることが出来たことに感動を覚えます。

 思えば一輝はお節介な性格の裏に、「誰かを助けることでしか自分の存在価値を見出せない」という歪さを抱えていた若者でした。そんな彼を無条件で認め、肯定してくれるのがバイスだったことは、これまでのエピソードからも読み取れます。ある意味でもう1人の自分であるバイスこそ、一輝のアイデンティティを形成してくれる存在だったわけです。

 だからこそそんなバイスに助けられてきたことを実感し、今度は自分が彼を助けようとする一輝に心が震えました。最初の頃は邪険に扱ってきたバイスに感謝しているシーンに泣けてくるのはもちろんのこと、一輝がもう1人の自分を救った事実にも感激します。上述の他人を救うことしか出来なかった人間が、ようやく自分自身を救うことが出来たわけです。

 あの歪んだ主人公がようやくここまできたかと思うと実に感慨深いです。主人公が自己を獲得した結果、完成した新ライダーが番組名を冠した「仮面ライダーバイス」というシチュエーションにもテンションが上がります。まさに本作始まって以来の神回だったと実感しますね。

 

 

  • 轟き吹き荒ぶ、絆の悪魔戦士

 

サンダーゲイル!

 

Come on!サンダーゲイル GO!

Come on!サンダーゲイル GO!

 

一心同体!

 

居心地どうだい?

超ヤバいっす!

 

轟雷と嵐でニュースタイル!

 

仮面ライダー

リバイス

 

 狩崎が用意した「サンダーゲイルバイスタンプを押印して変身した一輝とバイスの融合形態「仮面ライダーバイス」。ギフの支配による暴走やジャックリバイスの騒動を乗り越え、ついに2人が一体化した正真正銘新たな仮面ライダーです。番組名を回収した名前からも、ここまでの困難を突破した証を感じ取ります。

 その姿はジャックリバイスを素体に、新たに装甲を追加したようなテイストになっています。カラーリングも黄色とマゼンタを基本にしたカラフルなものになっており、蛍光色マシマシな目が痛くなるデザインにどこか安心感を覚えます。またジャックリバイスが左半身のみ刺々しくなっていたのに対し、リバイスは全身が左右対称になっているのが特徴的。さながらバイス側の一方的だった融合が、今度は互いに相手を受け入れる形で完全に混ざり合ったような印象を受けますね。

 戦闘ではオルテカが変身した「アノマロカリス・デッドマン」を終始圧倒していた様子が印象的。高速で移動して重い一撃を叩き込むという、シンプルながら強力なバトルスタイルを披露してくれました。(走り去った後に稲妻のようなエフェクトが入るのが個人的なここすきポイント)また雷と嵐を同時に操って敵を巻き上げるなど、サンダーゲイルに相応しい属性攻撃にも惚れ惚れします。今回の熱い展開もあって、最早これを最強フォームにしてもいいと思えるくらいの良フォームだと思いましたね。

 

 

  • それぞれの想い入り乱れて

 一輝とバイスの成長に感動した他にも見どころが多かった今回。まずあげられるのが狩崎の変身ですね。既に予告で見せてくれた通り、デモンズに変身して大二たちに加勢する前半パートには驚きました。しかも普通に強くて笑っちゃいますし、何より変身ポーズがクウガや「鍛えている」発言など、ライダーオタクの知識をここぞとばかりに披露してきたことにニヤニヤしてしまいます。

 それ以上にあの狩崎が自分から動いたことにも衝撃を受けました。一輝から「行動あるのみ」のやり方を教えてもらったとのことですが、当初の怪しい科学者キャラが嘘のように熱い一面を見せてくれて動揺してしまいます。とはいえ口が悪いだけで悪人ではないことはわかっていたので、この意外な活躍もすんなり受け入れられましたね。むしろ心強い味方になってくれたことにどこか安心感を覚えます。

 

 他にはオルテカの最期。ここまで好き放題暴れてきた彼がようやく倒されたことにホッとする一方、どこか寂しいという気持ちを抱きました。ギフに拒否されたアギレラニューっと伸びた手でアギレラをビンタするシーンがやたらシュール)とは違い力を授かったと思いきや、結局のところ彼もまたギフの餌となってしまった末路は因果応報そのもの。しかし消える間際アギレラと玉置(フリオ)との日々を思い返すかのようなシーンには不覚にもウルッときました。何だかんだであの頃のデッドマンズ3人が好きだったことをここで再確認した気分です。

 

 あとはやはり五十嵐兄弟のその後ですね。21話の感想で兄弟が別々の道を行くことを予想しましたが、今回のラストでほぼほぼその通りになったことに内心ガッツポーズを取ってしまいました。一輝はいつも通りの中、大二はフェニックスに残り、さくらは本格的にウィークエンドに加入とそれぞれいい感じに収まったと思います。

 しかしこちらが予想していたよりも殺伐としていないのが意外でした。まぁそうならなくて良かったと思いますし、むしろこれからも兄弟の仲のいいやり取りを見れると思うと嬉しいですね。特に大二はフェニックスの腐敗を完全に一掃する決意を固めた点が素晴らしいです。フェニックスの社会正義ではなく、自分の信じる正義の元戦おうとする次男の姿にグッときましたね。ここから異なる道を進みながらも、互いに協力していく五十嵐兄弟を見れるかと思うと楽しみです。

 

 

 さて戦いがひと段落ついて次回は何をするのかと思って予告を見たところ、まさかのギャグ回をやる様子に驚愕しました。どうやら記憶喪失となったヒロミのために、これまでの出来事をまとめた動画を撮るという体の総集編になる模様。しかも狩崎がダンスしたりさくらが監督をしたりとコミカル要素満載で既に笑ってしまいます。とはいえここまで全体的に雰囲気が暗かった分、明るい光景を提供してくれそうなことにワクワクしてきますね。ヒロミの再登場にも期待したいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。