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2022年冬アニメ簡易感想 その33

 

 

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ガンダムシリーズ最新作

 

機動戦士ガンダム 水星の魔女』

 

2022年10月、放送開始

 

 ということでガンダムの完全新作の情報が先日ようやく公開されました。以前から発表されていたタイトルにある「魔女」のイメージ通り、テレビシリーズとしては初となる女性主人公をウリとした内容にまず惹かれますね。

 

 女性のガンダムパイロットというと個人的には『ポケットの中の戦争』のクリスチーナ・マッケンジーを思い出しますが、本編開始から軍人で大人であった彼女とは大きく異なり、水星の魔女の主人公は少女である点が特徴的です。一見して垢抜けない幼さを持ちながら、どこか不思議な雰囲気を既に放っている彼女は何者なのか、非常に気になるところです。

 また彼女が乗るであろう主人公機「ガンダムエアリアル」も興味深いですね。エクシアのようなシンプルな細身のボディながら、全体的に丸みを帯びたフォルムはまるでG-セルフのようにも見えます。兵器の無骨さとは無縁の流麗なデザインをしたエアリアルは、果たしてどんな機体なのでしょうか。

 

 そして本作は10月の本放送の前に、夏ごろにプロローグが公開される模様。主人公と機体以外何もわからない本作の詳細もそこで明かされそうですね。全く新しいガンダムを見せてくれるであろう水星の魔女、今からプロローグの公開が待ち遠しいです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする

第12話(最終話)「その着せ替え人形は恋をする」

 最後までまりんと五条のほんわかとした日常をたっぷり見せてくれた最終回。宿題の片付けにホラー映画鑑賞、花火大会と夏休みの定番イベントをどんどん消化していくスピードに驚きつつ、それらを楽しんでいく2人の様子に癒されました。特に後半パートでは互いにこれまでの出来事を思い返しながら感謝しあうシーンが印象的でした。1話での出会いからここまで仲良くなったと思うとどこかほろりときますね。

 また今回はまりんの意外な弱点がいくつか出てきたのが面白かったですね。怖いものに対する耐性の無さや泳げないといった、ちょっと微笑ましい面が明かされて面白かったです。(プールに落ちた件はシャレになっていませんでしたが)しかしそんな状況でも海などを好きとはっきり言えるまりんに感動しましたね。下手でも知識がなくても好きでいていい・・・・・・「“好き”に貴賤はない」ということを伝えてくれているようで、見ていて勇気づけられました。

 

 

総評

 話題の漫画を原作にしたアニメ作品でしたが、まず美麗な作画に圧倒され、その後はまりんと五条のやり取りに魅せられましたね。推しのコスプレのため四苦八苦しながらも成長していく2人を応援したくなりましたし、その傍らでイチャイチャしだす様子にも思わずニヤニヤさせられました。(途中からターン制の如く無自覚側と照れる側が逆転しまくるのも面白かったです)友達以上恋人未満の微妙な辺りを安定感ある描写で保ってくれている彼女たちの関係性に思わず顔が綻びます。

 また本作は「好き」という気持ちに対し様々なポジティブさを見せてくれたのも大きな特徴。自分の好きを誇り、他人の好きを尊重していくその姿勢には何度も励まされました。好きなものをはっきりと主張出来るまりんのサッパリさも相まって、オタク要素やお色気要素を恥ずかしがらずにきちんと見れる作品に仕上がっていたと思います。

 

 

怪人開発部の黒井津さん

第11話「生贄は邪神の集う酒宴に自ら赴き、その餌食になり初めて生贄であることを自覚する、あるいは邪神を喰らい自らが邪神となる」

 社員旅行という名の幹部旅行が開催された今回。5話以来となるアクの強い幹部たちの大集合が描かれましたが、その時は登場しなかった幹部も引けを取らない個性派揃いでさらなるカオスが展開されていました。中でも「スキュラ」はウルフくん相手に愛でるという形のパワハラを敢行してきてゾッとしましたね。逆らえないウルフくんが少々気の毒に感じました。

 そんな恐ろしい幹部相手でもいつも通りの態度の黒井津さんはある意味で流石でしたね。ジャガー相手にはっきりとリスペクトしてない発言をする辺りなどは正直愕然としました。その後の非道な零細ヒーローへのツッコミも含め、この面の皮の熱さは見習いたいところです。

 そしてこれまでおまけ程度の扱いであった「水木香恋(みずき・かれん)」がアガスティアの大幹部になるラストには驚きました。首領と一緒にゲームをしただけでコネ入社したのはいいものの、彼女にとってはこれは良いことなのかはわかりませんね。

 

 

錆喰いビスコ

第12話(最終話)「弓矢の二人

 最終回は復活しただけでなく、超絶パワーアップを遂げたビスコと仲間たちの活躍に痺れました。ビスコが錆喰いの力を手にしたものの、様々な理由で彼だけではどうにもならない状況を、ミロたちの協力によって解決していく展開に興奮します。特にパウーはこれまで以上に大活躍して最高にカッコよかったです。他にもビスコの唇を奪うシーンなど、ここぞとばかりにヒロインらしさを見せつけてきましたね。

 そして個人的に最も盛り上がったのが主人公2人で弓を構えるシーン。ミロがビスコの目になることで支える構図は非常にカッコいいです。そのうえ6話でのやり取りを逆にしたような構図も相まって、テンションが最高潮に上がりましたね。

 激闘を終えてからの後日談もしっかり描かれており一安心しました。特にED後のビスコとミロの写真が立てられるラストは中々にオシャレ。何だか洋画のちょっとしたラストを見終えたような満足感に包まれましたね。

 

 

総評

 電撃文庫ラノベを原作としたアニメ化。何と言っても本作はわかりやすいポスト・アポカリプスの世界観が魅力的でした。荒廃した世界の中で辛うじて機能している社会、そしてそこに暮らす人々や野生を生きる生物たちを前にすぐに惹かれました。他作品のような直球の荒んだ描写が少ない分、過酷な状況でも力強く生きる者たちの姿が目立っていたと思います。

 そしてビスコとミロの主人公の冒険劇がまた素晴らしかったです。上述の通り壮絶な世界を共に駆け巡っていく様子は見ていてワクワクさせられます。軽口を叩きあいながらも助け合い、絆を深めていくコンビの姿にはどこか少年心をくすぐられました。途中からミロのビスコへの感情がどんどん重くなっていることには驚きましたが、基本的には2人のカラッとした「友情」が本作にはありました。序盤は時系列がごっちゃになっていた問題に首を傾げたものの、その後は加速度的に面白くなっていくストーリーにどんどんハマり、最後まで楽しめましたね。

 

 

異世界(ファンタジー)美少女受肉おじさんと

第12話(最終話)「異世界美少女受肉おじさんと」

 前回から続いた痴話喧嘩は予想通りというか何というか、「神宮寺が橘を褒める」という形で決着しました。凄まじい勢いで橘の良いところを上げて彼を赤面させる神宮寺(何分もほぼ息継ぎなしで言い切った日野さんお疲れさまです)には見ていて唖然とさせられました。吹っ切れた彼の橘への正の感情には驚かされるばかりです。

 しかしその結末も2人がそれぞれ自分の想いを「肯定」したからこそ、と思うとかなりしっくりきます。友への評価が高い一方で自己評価が恐ろしく低い2人が、「自分の感情は間違いではない」とばかりに正直になっていく過程を経た結果、上のやり取りに至ったのでしょう。自分を認めることで初めて互いの感情を伝えあえる・・・・・・2人の関係がようやく一歩前進したのだと確信しましたね。

 ただそのせいかはわかりませんが、今度は橘が神宮寺のことを意識し始める展開になった時には爆笑してしまいます。これまで一方通行だった好意が本格的に両想いになりつつある今、取り返しのつかないことになる前に魔王を倒そうとする2人の必死さが改めて強調され、最後まで楽しめました。

 

 

総評

 作者の趣味が全面に出ていることが手に取るようにわかる異世界転生×TSモノの作品。本作はやはり橘と神宮寺のやり取りが最大の魅力でした。片方が美少女になったことで友情から逸脱しそうになる中、互いへの感情を否定したり騒いだりする2人の様子は見ているだけで笑えてきます。特に自分の気持ちに無自覚な神宮寺が周囲の人間を巻き込んで大暴れするシーンはどれも愉快でしたね。友情か?恋愛か?で苦悩する関係を面白おかしく描いていたと言えます。

 橘と神宮寺以外にも個性的なキャラが多かったのも良かったですね。揃いも揃って性格に難があったり何かしら毒を持っていたりと、一筋縄ではいかない面子ばかりで見ていて飽きません。個人的には主人公たちと同じ異世界転生者のシュバルツが印象深いですね。中二病全開ながら根は善良でまともなキャラクターが素敵ですし、何より終盤は見ているこちらが思っていたことを全て代弁してくれたおかげで一気にスッキリ出来ました。ありがとうシュバくん!

 

 

 さて上述の水星の魔女について他にも、本作が日5(日曜日の夕方5時)のアニメとして放送されることで話題になっていることも度々耳にします。それ以前に今月からその時間に『呪術廻戦』1期の再放送も始まりますし、TBSの夕方アニメ枠が本格的に復活しようとしていることを実感しますね。願わくば今後もこの時間に様々なアニメを提供していってほしいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。