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デュエル・マスターズ キングMAX 第9話「魂を取り戻せ!ジャオウガ復活を阻止せよ!」感想

邪王、覚醒の刻(とき)

何てことだ……アバクの罪は止まらない、加速する!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 憎悪に呑まれし生徒たち

 今回のデュエマキングMAXは、ジョーと仲間たちがいよいよ王来学園に潜むアバクたちの元に向かうシーンから始まりました。前回奪われた勝太の魂を利用してジャオウガを目覚めさせようとするアバクを止め、父の魂とデッキーを取り戻さんとするジョーの勇ましさが早速目に焼き付きましたね。

 しかしながら学園に突入後に一転、おどろおどろしい雰囲気に包まれました。というのも複数の複数の顔が浮かんでいる謎のお化けデビルマン』のジンメンを思い出したのは僕だけでしょうかが突然学園に出現したのが大きな原因です。しかもそのお化けの正体がアバクの暴走によって死んだ学園の生徒たちというのですから衝撃的です。

 以降はこの生徒たちがやたらと印象に残りました。当初はジョーたち相手にフレンドリーに話しかけてきたものの、アバクの名前を聞いた途端ジョーをアバクの仲間と勘違いして襲い掛かってくる様子に戦慄を覚えます。パニック映画的な緊張感もそうですが、生徒たちがアバクへの怒りと憎しみで我を忘れている姿に何よりもショックを受けましたね。後述のジャオウガの力で学園ごと生き返った後も、アバクへの復讐を開口一番に言及する辺りに彼らの憎悪の深さが伺えます。(生き返ってからはデュエマでキラたちに挑んでくるデュエマ脳ぶりは微笑ましかったのですが)ジョーとアバクの因縁の対決やデッキーとの再会などを期待していたつもりが、彼ら生徒たちの意外な展開によって殴られた気分です。

 

 

  • アバクの望みは何か?

 こうしてさらなる罪状が明かされたアバクですが、そんなことになっているとは露知らず、ジャオウガの覚醒に舞い上がっていました。目覚めたジャオウガが本当に学園と生徒たちを再生させたことにも驚きましたが、それで全て果たされたとばかりの態度をとっているアバクにまずドン引きしてしまいます。当人はこれで満足しているようですが、この後間違いなく生徒たちへの報復が待っているのに余裕でいることに疑問を覚えますね。アバクはその可能性を考えているのでしょうか。

 また「王来学園の復活が全てに優先される」という発言も引っ掛かりました。まるで使命感にかられているかのような言動で、これが本当にアバクの意志なのかどうか疑わしく思えてきます。そのうえ今回登場したウサギとトンボを合体させたような謎生物(こいつ明らかに漫画版に登場した「アイアンラビットンボ」ですよね……)の存在もあって、ジェンドルが裏で糸を引いているのではないか?といった妄想まで広げてしまいしたね。

 ともあれ、アバクが目的を果たしてしまったことは事実。この後ジョーが如何にして彼を打ちのめすのか、そしてアバクは自身の問題とどう向き合っていくのか気になるところ。とりあえずアバクにはお前が欲しかったのは本当にそんな力か!という言葉を送っておこうかなと思います。

 

 

  • 悪しき眼(まなこ)を蠢かせる邪鬼

マガン金剛(こんごう) <N(エヌ)ワル.鬼(オーガ)> 闇文明 (4)
スター進化クリーチャー:デモニオ/鬼レクスターズ
パワー7000
▪️スター進化:レクスターズまたは闇のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
▪️W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
▪️このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。こうして墓地に置いたタマシード1枚につき、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

 アバクがジョー戦で使用した鬼レクスターズ。「エピソード1」初出のハイスペックカード《サイバー・N・ワールド》の力を持ったスター進化クリーチャーです。しかしその見た目は元ネタとは全く異なり(鬼レクスターズの特徴なのか、それとも鬼の歴史のN・ワールドがこういった見た目なのか不明)、鎧をまとった鬼の胸と手のひら、両肩に巨大な目玉が浮かんでいる姿が目を引きます。この目玉の意匠はどことなく《煌龍 サッヴァーク》を彷彿とさせますが、何か関係があるのでしょうか。今年のスタートデッキ収録のSR繋がりとか?

 基礎的なスペックはコスト4のパワー7000、W・ブレイカーと上々。そして山札2枚を墓地送りにし、落としたタマシードの数に応じたハンデスを行うcipも備えています。手札を捨てさせることで相手のテンポアドバンテージを削ぎつつ、自分は攻められるというのは言うまでもなく強力です。タマシード依存のため最悪決まらない場合もありますが、逆に4ターン目に2枚ハンデス出来れば生きた《ケルトン・バイスとしてその後のバトルにも使えます。

 墓地肥しを行える点も見逃せません。墓地に落ちたクリーチャーやタマシードをリアニメイトしたり、はたまた墓地進化の進化元として使うなど利用法は実に様々です。中でも《テラ・スザーク <ロマノフ.Star>》との相性は目を見張るものがあり、マガン金剛を召喚した次のターン、このカード自身を自壊させて<ロマノフ.Star>を手札または墓地からコスト軽減しつつ出す、といったコンボなどが考えられます。

 またコスト4のレクスターズということで、侵略持ちの闇のスター進化クリーチャーの上に重ねられる利点も持っています。墓地を肥やした後に《無龍 <デッゾ.Star>》に侵略し、墓地のカードを回収する使い方がまず頭に浮かびますね。相手の手札をボロボロにした後、自分は手札を潤していけば、戦況をより有利に進められることでしょう。シンプルながら奥深いカードなので、ちょっと活用してみたくなります。

 

 

  • 魂だからとびら開けて飛び出せるの(よ)

バイナラドアの心絵(メモリー) 自然文明 (5)
タマシード:ジョーカーズ/レクスターズ
▪️S・トリガー(このタマシードをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ使ってもよい)
▪️シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
▪️このタマシードが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。

 ジョーが今回S・トリガーとして使用したタマシード。「デュエル・マスターズ(新章DM)」で登場した初期ジョーカーズの一角《バイナラドア》の魂がカードと化した姿です。バイナラドアは元々文明を持たない無色クリーチャーだったのですが、このカードでは自然文明のカードとなっています。*1

 その効果はタマシード版《ナチュラル・トラップ》。相手クリーチャー1体を確定でマナ送りにすることとが出来ます。マナに送れる相手クリーチャーに指定はないため、癖もなく使いやすい防御札となっています。呪文ではないため墓地からの回収や再利用は出来ませんが、逆にクリーチャーや呪文がロックされている状況でも使えるという利点も備えているのがまたグッド。

 何よりこのカードの最大の強みはそのコストの軽さ。元のナチュラル・トラップがコスト6だったのに対し、こちらは1コスト下がっています。この小さな差は結構重要で、他のカードよりも1ターン早く手打ちで確定除去を行えるのはかなり革新的です。それ故進化クリーチャーを入れていないデッキに投入しても十二分に活用出来るでしょう。取り回しやすいタマシードシナジーのカードも次々新登場しているので、今後の活躍も期待出来る1枚です。

 

 

 そして次回はジョーVSアバクの後編。ジョーとのデュエマでも姿を見せようとしている新たなジャオウガ、そしてその力によって大きく変貌したアバクの姿がまず目を引きます。力に吞まれていることが目に見えて明らかなアバクに、ジョーはどこまでくらいついていけるのでしょうか。

 他には王来学園の生徒の存在も気になります。予告映像を見たところ、キラたちとは一応和解したようで一安心ですが、かえってアバクがより追い詰められているように見えてなりません。この状況下でも強気でいられたら大したものですよアバク……

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:最もバイナラドアの派生カードには自然文明を持つ《バイナラ童話》が既に存在している。