新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2022年春アニメ簡易感想 その30

 

 

 

j-books.shueisha.co.jp

 

 去年の春ごろに話題になったアニメ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』。その本作のノベライズが先日決定しました。執筆するのはアニメのシリーズ構成を担当した円城塔氏とのことで、ちょっとした期待が高まってきます。元々小説畑の人の作品ということもあって、読み応えのある内容であることが容易に想像出来ます。ゴジラSPは当ブログでも色々と感想と考察もどきを書いてきた作品で僕自身とても気に入っているので、あの世界にもう1度触れる機会が訪れたことに喜びを隠せません。

 さてそんな小説版ですが、上のリンク先の書籍情報から読み取る限り、序盤の舞台である逃尾市での話が展開されるようです。本編2話で繰り広げられたジェット・ジャガーVSラドンの戦いのその後、相次いで発見されるラドンの死骸を巡って話が進むとあらすじに書かれています。今になってラドンにスポットが当たることにも驚きますが、振り返ってみると確かにラドンは本作の怪獣の中では割と異質な存在であるかのように思えます。成熟する小さくなっていく特徴など、何かしら意味深な要素が満載でした。もしかしたら、小説版ではラドンの謎について解き明かされていくのかもしれませんね。小説版が発売されたら、真っ先に買いに行きたいです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ブラック★★ロックシューター DAWN FALL

第10話「Titanomachia」

 教育機関のボス、スマイリーとの真の決着がつけられた今回。何といってもエンプレスが眠っていた理由など、諸々の過去が続いて描かれたのがポイントでした。ルナティックに敗れ、仲間たちを暴走させられても、いつか必ず勝てると信じて眠りについたエンプレスの不屈の精神にまず驚かされます。ストレングスたちもエンプレスが自分たちを見捨てたわけではないと知り、今度こそ力を合わせて戦うようになって本当に良かったです。

 そんなエンプレスたちをスマイリーは当初圧倒するものの、最終的に彼女たちのコンビネーションの前に敗北するのがまた興味深かったです。自身を完全な存在だと自負するものの子を為すことで自己を確立しようとする哀れなスマイリーを、不完全だからこそ仲間と共にいられるエンプレスが討つという対比が実に素敵です。6話での戦いが消化不良で終わってしまった分、今回の決着には大いに満足出来ましたね。

 あとはシャーロットが無事助かったのも良かったです。大佐がシャーロットを庇って死んでしまうかと思いヒヤヒヤしましたが、無事だとわかってからはホッとしました。(娘をこれ以上人殺しにさせないという父親の意地と言うべきでしょうか)ここ最近のの中でも特に救いのある展開で、親子が再会を果たせて何よりです。

 

 

境界戦機

第22話「逃亡者」

 まさかの馬﨑さん殉職……あまり目立っていなかったキャラでしたが、いざ戦死してしまったことには少なからずショックを受けてしまいました。しかしここ最近出番が少々増えてきたことに加え、今回のダリアとのやり取りなどもあってフラグがしっかりと積み重なっていたことを今になって実感します。難しいことはわからずとも人々のために戦う人の好さがにじみ出ていたキャラだっただけに、今になって彼が死んでしまう展開に胸が痛みますね。

 また本格的に北米軍との戦闘が激化してきた中、それぞれの思惑がはっきりと示されたのが今回のポイントでした。ブラッドが何かと強引な手段を取るようになった理由に養父への恩返しがいくらか存在していることが判明し、同時に彼がどこか無理をしているようにも思えましたね。一方でジェルマンはあくどさをこれでもかと見せつけていて変な笑いが出てきました。戦争を激化させることで自身のビジネスをさらに発展させていく……死の商人として実にわかりやすいです。この男の企みを打ち砕き、ブラッドの暴走を止めることこそ本作の終盤の要になりそうな気がしてきました。

 

 

ヒーラー・ガール

第10話「ハロウィ~ン・マスカレ~ド・バタフラ~イ」

 今回は響を主役としたエピソード。烏丸師匠とは幼少期の頃からの話をここにきて回収してきた過去編から始まりましたが、彼女の才能を目の当たりにして怖気づいてしまう様子には驚きつつも納得しました。(劇中でも触れていますが、8話で葵さんへの態度の意味もわかってすっきり)どこか一歩引いた態度を見せていた響ですが、それが周囲の才能に押しつぶされそうになっている過去に繋がっていたという事実にどこか胸打たれます。弟妹たちの世話を理由に夢を諦めかけていた、という独白にもどこか生々しさを感じました。

 それでも家族に背中を押してもらうことで、響がヒーラーとしての道を志していくようになったのが素敵ですね。父親の「憧れがあるならやってみろ」「やらなかったら成功はしない」といった激励の言葉がベタながらウルっときます。その後の現在でも、かなたち同期や葵さんといった人たちに励まされながら、自分の意志をはっきりとみせていくのがより素晴らしかったです。ハロウィンパーティーでのセンターを希望したシーンは、響が臆せず夢を掴むことを決意したことがよく伝わってきます。

 惜しむらくは現代と過去の場面転換がわかりにくかったことですかね。本作は元々シーンの切り替えが唐突だったのですが、今回それが裏目に出てしまったように感じます。とはいえ過去の響と現代の響が同じ「やります!」と声を上げるシーンを合わせる演出などは見事でしたし、慣れるとこれもまた味だと思えますね。

 

 

パリピ孔明

第10話「DREAMER

 10万いいね企画の最終戦が迫る中、今回は英子たちそれぞれの“夢”への覚悟が見られました。まずはカベがライバルの赤兎馬とラップバトルで決着をつける様子が描かれましたが、プレッシャーを仲間との関係で跳ねのける彼の姿に感動しました。自分1人では無理だった過去を振り払い、一緒にラップをしてくれた友のレペゼン(代表)として戦うことで自信をつけていく展開が実にカッコ良かったです。赤兎馬がライバルの復活を祝福してくれるように負けを認めるのも良かったですし、カベが本格的に成長したことを今回実感しましたね。

 そして英子の方は前回得たものを生かしてプリンジジイ……もといスティーブ・キドを乗り気にさせていくなど絶好調。例の曲の正式な曲名に悩むものの、多くの人たちからもらった夢を歌うことからかサブタイにもある「DREAMER」に決めるラストがとてもおしゃれでした。悩める七海のためにも迷いを振り払っていった勇ましさがまたグッド。

 そして終盤、突然生前の記憶にトリップする孔明にはビビりました。元の時代に戻ってしまったのかと思い焦りましたが、全てを込めた英子の歌によって劉備との記憶を思い起こしていっていることに気付いてからはかえって愛おしさを感じました。この辺りは英子が終わりなき「天下泰平」の夢を見た劉備と同じ、孔明の夢になったことが伝わってくる演出で大いに心癒されましたね。

 

 

古見さんは、コミュ症です。(2期)

第22話「バレンタインです。」

 修学旅行でのグループが続いていた今回は、全体を通して甘酸っぱい展開の連続でした。待ちに待ったバレンタインということで各々チョコを渡したり渡されたり、そして貰えなかったりを繰り広げる光景からして既に面白いです。中でも男子たちの様子はどれも印象が強く、あの只野でさえチョコを貰えるかどうかでそわそわし出す始末に腹筋が壊れそうになります。そんな中、三九二からチョコを貰ったり只野に強敵(とも)チョコを渡したりした片居が1番バレンタインを満喫していた気がします。

 そして何といっても、古見さんが本格的に喋り出したシーンが最大のポイントでしたね。これまで電話越しでしかまともに声を出せなかった彼女が、只野へのチョコを渡すために声を上げたことに衝撃を受けます。自分の気持ちを出すのに臆病だった古見さんが、とうとう声に出せるようになってきたと思うと非常に感慨深いです。(尾根峰さん家でチョコ作りを励む中、彼女の弟妹たちと積極的に触れ合ってきたのがいいきっかけになっていたのがまた素敵)その後の只野の反応も含め、2人が初々しくも新たな一歩を踏み出せたことを実感しますね。見ていてこそばゆさを感じながらも、胸が暖かくなる素晴らしい青春回でした。

 

 

 ゴジラといえば劇中に登場する怪獣たちをソフビ化した「ムービーモンスターシリーズ」も忘れてはいけません。ゴジラSPのみに限っても、ジェットジャガー(ジェット・ジャガーPP)サルンガのソフビが今月末に発売する予定ですし、気になる商品が地味に多いです。

 しかし一方で、SPのラドンのソフビが一向に発売されない現状に不満を覚えます。本作の始まりを告げた重要な怪獣なのに、未だにブンドド出来るタイプの玩具が出ないのはちょっと寂しいです。(ぬいぐるみなどは発売されていますが)あのケツァルコアトルスそのまんまなデザインを立体に落とし込むのは難しいといった事情があるのかもしれませんが、本作に最初のインパクトをもたらしてくれたラドンに関してはどうしても欲しいと思ってしまいますね。何かしらの形で、ラドンのリアルタイプソフビも商品化してほしいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。