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デュエル・マスターズ キングMAX 第11話「ドラゴンと鬼の災厄!?封印されしジョラゴンを解き放て!」感想

過去や未来じゃなくて

現在(いま)を驚かせてやれ

ももちゃんのヒロイン力が天元突破しまくってて大満足!

 



 

 

 

 

 

 

 

  • 悲劇を止めようとする大人たち

 今回のデュエマキングMAXは自然文明が物語の舞台に。ジャオウガに対抗するためジョーがジョラゴンを呼び戻そうとする中、ジョラゴンを封印した自然文明の面々と向き合う展開を前に少々面食らってしまいました。

 個人的に衝撃的だったのはドラゴンと鬼の過去、そこからくる自然文明がドラゴンを危険視する理由が明かされた点。『ズ!』においてガイアハザードら自然文明の住人が語っていた「かつて世界を滅ぼしたドラゴンの力」も、そもそも鬼の侵略に立ち向かった歴史が背景にあったことに驚きを隠せません。そのうえ『キング!』の終盤でも登場した5大ドラゴン(五大龍神)まで参戦するほどだったという話に、なるほどそこまで戦いが激化したのなら世界だって滅ぶわな……といった不思議な納得が得られましたね。

 それ故その悲劇を再び起こさないためにも、ジョラゴンを封印するという女王様たちの選択にも合点がいきます。以前自然文明を守っていた時と同様に、彼らは彼らなりに自分たちの世界を守るのに必死であることが伺えました。「ハザード(災厄)」の名を受け継いできた理由からも、その覚悟が感じ取れます。ジョーへの恩義も決して忘れてはいないだけに、泣く泣く彼の相棒を奪ってしまった女王様たちの姿に悲壮な影を見ずにはいられませんでした。

 

 

  • 絆と可能性を信じる子どもたち

 女王様たち以外にももう1人、ももちゃんに目が留まりました。ジョーと女王様のデュエマを前に、両者の板挟みに遭う彼女の姿に胸が痛みます。どちらも自分にとっては大切な存在だからこそ、どちらを応援するべきかわからずに立ち尽くすももちゃんの立場に同情を寄せずにはいられません。(一方で、そんなももちゃんの気持ちを汲み取ってくれるジョーがイケメンなところを発揮してくれたシーンがここすきポイント)

 しかし、そんな状況でもももちゃんが決して逃げずに戦いを見守ってくれたのが素敵でしたね。そして最終的には、ジョラゴンが世界を滅ぼしたりはしないと女王様に説得する姿には感動しました。悩み迷いながらも、友達のために動いてくれた彼女の勇気に拍手を贈りたいところです。

 このように今回は自分たちの世界のためにジョーと戦う自然文明、その中で揺れ動くももちゃんなど、かつての自然文明編を彷彿とさせる展開が多かったです。何より当時のエピソードで度々描かれた“愛情と使命故頑なになる大人”VS“友達のために我を通す子ども”の対立構図を再び取り上げてくれた点も見逃せません。あの頃の思い出がよみがえってくると同時に、あの時以上にわかり合えた結果を見せたくれたことに感激が止まらなかったですね。

 

 

  • 健やかなる命を見守る心優しき女王

クイーン・オブ・ネイチャー 自然 (8)
クリーチャー:グランセクト
パワー12000
▪️シンパシー:自然のクリーチャー(このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにある自分の自然のクリーチャー1体につき1少なくする。ただしコストは0以下にはならない)
▪️W・ブレイカ
▪️自分の自然のクリーチャーすべてに「マッハファイター」を与える。
▪️自分のパワー12000以上のクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがパワー12000以上のクリーチャーなら出す。それ以外ならマナゾーンに置く。

 自然文明の女王様が使用した切り札。その蝶が擬人化したようなシルエットに加え、直訳すると「自然の女王」となるカード名からして、女王様のクリーチャーとしての姿とみて間違いないでしょう。種族もここ最近のシリーズでは珍しくグランセクトのみとなっており、特殊種族に縛られない、自然文明本来の主であることを強く意識させてくれます。

 カードとしてはコスト8という重さがネックのように見えますが、シンパシーによって見た目よりも軽いコストで出せるようになっています。シンパシー対象も自然のクリーチャーと範囲が緩く、横にクリーチャーを並べるのが容易な自然主体のデッキであれば早期に出せることでしょう。クリーチャーのコスト軽減も組み合わせればさらなる早出しも可能となるので、《一番隊 ルグンドド》や《Re:一撃奪取 ケラサス》といった不遇だった自然の軽減カードにも役割を与えられそうです。

 さらに味方の自然クリーチャー全体にマッハファイター付与する能力も持っています。無論このクリーチャー自身もマッハファイターとなるので、12000の高パワーを出したターンから活用することが可能。早めに出して厄介な敵を除去しておきたいところです。(マッハファイター全体の問題として攻撃出来る相手クリーチャーがいなければ腐ってしまう難点も当然の如く存在するのでそこは注意)

 そして極めつけは攻撃時の踏み倒し能力。発動条件も踏み倒し対象も共にパワー12000以上の味方クリーチャーで、このカード含め上手くいけば踏み倒した先からさらに踏み倒せます。自然の高パワークリーチャーで固めれば上記のマッハファイター付与で敵を減らしつつ味方を増やしていく……ボードアドバンテージにおいて優位に立てることでしょう。失敗してもマナブーストされるのが芸コマで、劇中で使用された《自然の四君子 ガイアハザード》のロック性能を高める手伝いもしてくれるのが嬉しいところです。

 その性質上【ゲイル・ヴェスパー】のような自然の大型クリーチャーを中心としたデッキでの採用が見込めます。とはいってもこのデッキの展開力は元々高いので、展開補助程度に収めておくといいでしょう。また踏み倒しを成功させるために低コストクリーチャーを採用させ辛いといったジレンマも抱えているので、デッキとの相談も必要になってきます。

 とはいえ初期のグランセクト特有のパワー12000以上のサポートやマッハファイターなど、ジョー編における自然文明のコンセプトを見事に昇華した名カードと言えます。このカードを中心として、新たなタイプのデッキを作ってみるのも面白そうですね。

 

 

 さて戦いの末ジョラゴンを無事解放してもらったジョーたち(相棒2人とのドローはとても熱かったのですが、《オリオティス・ジャッジ》を使うシーンには思わず吹き出してしまいました……)ですが、久々に出てきたジョラゴンは謎のイメチェンを遂げていました。自然のワイルドスタイルとパリピなノリを合体させたような面妖な姿に、劇中のジョーたちのようにこちらも固まってしまいそうになります。ジョニーと別れた後、果たしてジョラゴンに何があったのでしょうか。

 

 というわけで次回はパリピなジョラゴンにジョーたちが翻弄される模様。とはいえ予告を見た限りだと、ジョーも何だかんだで相棒のノリに適応していくようで一安心です。(ジョニーは無理そう)というかそれ以上にハイドが襲い掛かってくる展開に不安を覚えるので、ジョラゴンには頑張って成長ぶりを見せてほしいですね。ジョーも新たな合体形態を見せてくれるようで楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。