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仮面ライダーリバイス 第42話「激バトル!紅きベイルとデストリーム」感想

炎と黒煙の過去との決着

ただのストーカーから父さん公認の悪魔になれたよ!やったねベイルくん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 復讐者ではなく、父親として

 泣いた……『エグゼイド』を彷彿とさせる主題歌なしの始まり方をした今回のリバイスですが、元太父さんとベイルの戦いの決着の付け方に思わず感動させられました。「どちらかが死ねばもう片方も道連れになってしまう」というこの2人の問題を見事解決しつつ、ベイルにとっても納得のいく終わりを見せてくれたのが素晴らしかったです。

 何といっても元太父さんが「白波純平」ではなく「五十嵐元太」であることを貫いてくれたのが良かったですね。かつての純平はもう存在せず、今は五十嵐家の父として生きていることをしっかりと胸に留めてくれていたのがわかって何よりです。またそれ故かベイルと自分の過ちを許し、彼と再び一体化する形で生き残ってみせたのが素敵でした。前回は自分の身を犠牲にしてでもベイルを倒すのではないかと心配していたのですが、蓋を開ければそんなことは決してなかったです。どうやら彼は死ぬ覚悟でなく、「家族と生き抜く覚悟」を持っていてくれたようですね。

 そんな元太父さんの姿勢をベイルがようやく理解してくれたのもグッド。純平の幻影を追いかけることをやめて、目の前の五十嵐元太と向き合えるようになって安心しました。ベイルに純平への執着に関しては何かと痛々しさを覚えていたので、それから解放されたことを嬉しく思ってしまいますね。

 そんな父の覚悟を知り邪魔を入らせないように戦う一輝とさくら、不安な態度を決して見せずに家族の帰る場所であり続ける幸美母さんと、五十嵐家それぞれの絆も垣間見えました。唯一大二に関してまだまだ不安なところはありますが、この調子ならいずれ彼も帰ってくれるだろうと期待したいところ。(「いい男はどんな時でも自分を許せる男だ」という父の言葉をどう受け止めれくれるかがカギになりそうですね)どちらにせよ、復讐鬼から普通の父親へと“変身”してきた元太父さんの戦いがひとまず終わって本当に良かったです。

 

 

  • 紅き妄執を纏いし悪魔VS蒼き覚悟を背負いし強戦士

 

Blackout.

 

Crimson up!

 

Crimson Vail!!

 

 ベイルが狩崎真澄開発の「クリムゾンベイルバイスタンプを自らに押印し、パワーアップした姿「クリムゾンベイル」。ここにきて何とベイルの強化形態が登場しました。厳密には怪人の部類に入るものの、実質疑似ライダーとしての趣が強いと感じます。その見た目もジャックリバイスを赤黒くしたようなものであり、怪人らしさを残しつつも、ライダーに近づいたかのような印象を受けますね。

 戦闘に関してはやはりというべきか、徒手空拳が基本。ローリングバイスタンプと同形状のクリムゾンベイルバイスタンプをメリケンサックのように装備し、殴りつけるなどより攻撃的になったように感じました。不調を押しながらも純平相手に全力でぶつかろうとする、ベイルの執念のようなものが溢れた戦いぶりでしたね。そして……

 

 

デストリームドライバー!

 

ヘラクレス

 

Contract!

 

Spirit up!

 

Slash!

Sting!

Spiral!

Strong!

 

仮面ライダー

 デストリーム!!

 

 五十嵐元太がジョージ狩崎開発の「デストリームドライバー」に「ヘラクレスバイスタンプを押印して変身したライダー「仮面ライダーデストリーム ヘラクレスゲノム」。覚悟を決めた元太父さんが変身した新たなる仮面ライダーです。劇場版のポスターにその存在が確認されていましたが、まさかの本編出演には驚きました。その姿はモチーフであるヘラクレスオオカブトを強く意識したものになっており、頭部よりも胸部に突き出したトゲのような意匠がヘラクレスの角を思わせます。背中から突き出た足の意匠も特徴的。全体的にはかつて元太父さんが変身したベイルよりもライダーらしいヒロイックさが目立ちますね。

 戦闘ではクリムゾンベイルと同じく素手での殴り合いが基本の模様。そこに「コモドドラゴン」や「クロコダイル」といったバイスタンプをゲノミクスすることで武装し、パンチやキックの威力をより高めていく戦闘スタイルのようです。基本的にはカッコよかったものの、悪魔を依り代にしていないせいか苦しそうな元太父さんの挙動、同じように苦しむベイルとそれでも殴り合う姿が痛々しくて見ていて少々心配になってしまいましたね。元太父さんが変身したこと自体は嬉しいものの、今後も彼が苦しんでまで戦っている姿を見たいかと言われると微妙なところです。

 

 

  • もう1つの親子の戦い

 今回もう1つ忘れてはいけないのが狩崎親子のシーン。五十嵐家とはまた別に、こちらの親子の問題も1つの決着がついたように思えます。劇中で真澄が言っていたように、今回の元太父さんVSベイルは狩崎親子が開発したシステム同士の対決でもあったのが興味深いですね。

 真澄に関しては前回と同じく、自分の過ちを償おうとしていたのがわかります。全体的に今回の行動の全ては、自分のせいで不幸になった者たちへの贖罪に努めているように思えました。ベイルにクリムゾンバイスタンプを与えたのも、彼を元太父さんと同じく自分の研究の被害者と思っているからでしょうか。良くも悪くもこの男の真面目さが伺えます。

 そして息子への「超えるべき壁」として振る舞っていたのが印象的です。同じく自分の被害者でもある息子のジョージが技術者として自分に勝っていることを証明させてあげたい、という不器用ながら優しい親心が見えましたね。上述の件も含め、どこまでも愚直な人だなぁ……と思います。

 この父親の想いに対して、息子狩崎はどう受け止めてくれるのか気になるところ。今回は終始父の行動に動揺を見せていましたが、少なくともその真意は何となく読み取れていたと思います。本編の水面下で長いこと続いていた狩崎親子の確執ですが、五十嵐家と同じように解決してくれることを願うばかりです。

 

 

 そして次回は赤石長官がまたもや大暴れする模様。今回リバイスとの戦いで倒されたかと思いきや、ラストに登場したギフによって復活したようです。そんな中とうとう人類に牙を剥き始めた長官の真意や如何に……?そしてさらにパワーアップした長官に対し光くんが復讐に動くようですが、返り討ちにされそうで心配です。彼には頑張って生き残ってほしいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。