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デュエル・マスターズ キングMAX 第15話「鬼の血がたぎる!鬼札アバク真の望み!」感想

鬼の呪縛を断ち切れ

アバクが可哀想だったりデッキーが心配だったりで情緒がおかしくなりそう……

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  • 鬼に縛られし少年

 前回からずっと思い悩んでいるアバクの回想シーンから始まった今回のデュエマキングMAX。まず冒頭にてアバクがヒミコだけでなく、ハイドや他の生徒たちとも仲良くしている光景に衝撃を受けました。4話で描かれた過去編と比べても和気あいあいとしており、あまりにも信じられないシーンだったので最初アバクの妄想かと思ってしまいましたね。

 しかし直後にジェンドルが介入してくるシーンもあり、これがアバク本来の記憶であることがわかって余計驚愕しました。ジェンドルが学園長になったことで王来学園が変わってしまったという説明もされ、平和だったアバクの生活がこの男によって歪められたことがよくわかります。(その後の展開はジェンドルがハイドたちの記憶を操作したのか洗脳したのかまではわかりませんが、この男ならそれくらいやりそうですね)前回に続いてジェンドルへの憤りがふつふつと湧いてきました。こんなに憎たらしいのに既に退場しているというのが余計腹立たしい……

 

 さらに現在の時間にてアバクが鬼の槍に体を乗っ取られる展開を見て、さらに彼のことを気の毒に思ってしまいました。自分のやりたかったことに気付きそうだった矢先にこれはあまりにも惨いです。槍としては人間的な迷いを断ち切って鬼らし強さを与えてあげたつもりなのでしょうが、今のアバクにとってはかえっていい迷惑になっているのが何とも言えません。

 過去にはジェンドル、そして現在は鬼の槍に人生を脅かされてしまっているアバク。改めて見てみると、彼は一貫して「鬼」として見られていることがわかります。どちらに対してもアバクは自分に流れる鬼の血を求められ、逆に彼の人間としての部分がないがしろにされてしまっているのがとても悲しいです。鬼であることを強いられた結果、人間らしさと個人の幸せを失いつつあるのが今のアバクなのかもしれません。鬼ではないアバク自身を見てくれているのが最早ヒミコしかいない現状、彼の救いの無さに胸が張り裂けそうになりましたね。

 

 

  • 絆と共に進む少年

 そんなアバクに対し救いの手を差し伸べてくれたのが我らがジョー。ヒミコの懇願を前にし、アバクを許せないままでも止めようとする彼に驚きつつも安心感を覚えました。何と言っても「間違っちゃった人を、ただ悪く言ってるだけじゃダメなんだ」というセリフに感動しましたね。自分が仲間に恵まれていることを実感すると同時に、逆に仲間に恵まれず過ちを犯してしまったアバクのことも想ってくれる辺りにジョーの優しさが感じ取れます。そして単純に相手を悪と非難するのではなく、自分と同じ立場の人間として見れるようになったその姿に、ジョーらしい成長ぶりを見ましたね。今の彼ならアバクも助けてくれるかもしれないと思えるほどに頼もしく思えます。

 また槍に呑まれたアバクとのリベンジデュエマでは、その「仲間」の力で立ち向かうのがまた素敵でした。デッキーの力で急遽帰還出来たヤッタレマンたち懐かしのジョーカーズをデッキに入れて戦う様子は、「仲間がいたからこそここまで来れた」というジョーの想いをキチンと体現していると言えます。中でもMAX-Gジョラゴン》で《モモキング-MAX》の能力をコピーするシーンが最高でしたね。モモキングも一緒に帰ってきたのはもちろんのこと、新旧切り札のコンボとしてジョラゴンに力を貸す絵面を見せてくれたことに思わず感激してしまいます。ここまで築き上げてきたジョーカーズとの絆を合わせた見事な展開でした。

 

 ただ唯一、デッキーが死亡フラグらしきものを建ててしまっているのが気になりますね。終盤彼が吐血しているシーンには思わず戦慄を覚えました。今回久しぶりにサンバとDMキーでのジョーカーズを実体化を行ったうえ、それが遠くにいるジョーカーズたちを呼び戻すという荒業だっただけに代償がキツかったのでしょうか。ただでさえボロボロなのに、気丈に振る舞っているデッキーに不安を抱かずにはいられません。ジョーが頑張っている一方で死にそうになっているデッキー。ここにきて次回を見るのが怖くなってくるほどに心配な光景でした。

 

 

  • 弱者を焼き尽くす慈悲なき太陽

センメツ邪鬼(じゃき) <ソルフェニ.鬼(オーガ)> 火文明 (4)
スター進化クリーチャー:フェニックス/鬼レクスターズ
パワー6000
▪️スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時、タマシードから進化していれば、相手は自身のコストが一番小さい、クリーチャーとタマシードをすべて破壊する。
▪️このクリーチャーが攻撃する時またはこのカードが離れた時、自分の手札を1枚捨て、カードを2枚引く。

 今期のアバクがよく使用しているスター進化クリーチャー。「聖拳編(エターナル・アームズ)」にて超獣たちを支配した「五王」の1体《太陽王ソウル・フェニックス》の鬼レクスターズ版となっています。従来のソウル・フェニックスが角の意匠をした鎧や棍棒を身に纏っている姿が特徴的です。通常のレクスターズが伝説のクリーチャーの力を身に纏うに対し、鬼レクスターズは伝説のクリーチャーに鬼の装備を着せて従えていることが読み取れます。(個人的には《暗黒王デス・フェニックス》をはじめとした他の五王がレクスターズに所属しているのに対し、ソウル・フェニックスだけ鬼レクスターズ側という点に注目してしまいますね

 カードとしては平均的なW・ブレイカー持ちですが、その他の能力が非常に強力。まずタマシードで進化した時限定で、低コストクリーチャーorタマシードを破壊するcipが目を引きます。相手の最もコストの低いカードを複数枚破壊出来るので速攻デッキ相手にはまず突き刺さります。かといってそれ以外のデッキには弱いなんてことはなく、むしろ相手が高コストクリーチャーばかり並べていればこのカードよりも上のコスト持ちを破壊することも可能です。しかも選ばないタイプの除去なので、《禁断英雄 モモキングダムX》のようなアンタッチャブルも問答無用で破壊出来るのが嬉しいところ。

 もう1つが手札交換を行う能力で、実質的に手札を1枚増やせるのが強み。墓地に好きなカードを落とせる他、《勇愛の天秤》と同じタイプのテキストのため、手札が0枚ならば2枚の手札補充になるなどとても器用な能力になっています。発動条件がアタックトリガーとpigの2つあるので、最低でも2回は発動が約束されている点も見逃せません。いっそのこと自爆特攻をして手札を一気に稼ぐのも面白そうですね。

 フルに活かしたい場合はタマシードとの組み合わせが必須ですが、タマシードには手札交換用の《ストリエ雷鬼の巻》や自爆特攻後のリアニメイトに使える《シラズ死鬼の封》のように相性のいいものが多いので構築にはあまり困りません。またコスト4のレクスターズであることからレクスターズ侵略との組み合わせも考えられます。cipで厄介な踏み倒しメタを破壊して、その後安全に侵略するといいでしょう。どの能力も腐りにくく使いやすい点が最大の魅力なので、初心者にもおすすめの1枚として使われて行ってほしいですね。

 

 

 そして次回はVSアバク戦クライマックス!熾烈を極めるアバクとの戦いに、果たしてジョーは勝てるのか、そしてアバクを救うことは出来るのか……気になる現状を前に、最早多くは語りません。続きがどうなるのかを楽しみにしながら、ジョーの勝利を願って応援していきたいと思います勝つんだ、ジョー!!

 

 

 ではまた、次の機会に。