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仮面ライダーリバイス 第46話「向き合う勇気…真に護るべきものは何?」感想

結束の光と影

ラブコフお前、そういう喋り方だったのか……

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  • 自分を守り、戦う「強さ」

 今回のリバイスさくらの成長、そして各キャラの団結がメインとなっていました。中でも前者は前回見せたラブコフとの確執をある程度納得のいく形に持っていってくれたので印象深かったです。自分も戦おうとするラブコフを止めていたものの、最終的には「自分を守る(共に戦う)」ことで和解していったので安心しましたね。

 面白いと思ったのはさくらが自分の「弱さ」と「協調性」を今一度見つめ直していく展開。12話でそれらを受け入れて自分なりの「強さ」を手に入れたさくらですが、戦いの中で忘れかけていたそれらを思い出していく姿が描かれていました。思えばさくらは一貫して家族や仲間を想っているものの、自分の我を通そうとするあまり周囲と衝突してしまうことが度々ありました。ラブコフと仲違いしてしまうのもそういった面が悪く出てしまったと言えます。
 そんな問題をラブコフも一緒に戦いたかったことに気付く形で解決していく様子にも納得がいきます。改めて見てみるとラブコフもさくらやみんなを守りたい一心で行動しているのがわかりますし、それを押し通そうとしてしまう辺りもさくらと一致しています。両者共に考えていることは同じであると知ることで、力を合わせようとしていく流れもベタながらお見事でした。ラブコフの背中の傷も前回の予想通り、脱皮のためのヒビだったというオチも良かったですね。様々な困難を乗り越え、さくらとラブコフは文字通り一皮むけたと言えるでしょう。(それはそれとして、オラオラ関西弁口調になったラブコフにビビる)

 またさくらたちにそれを気付かせるため、花が敢えて2人を突き放すシーンも素敵でした。ぶっきらぼうながら親友の背中を押そうとする、彼女なりの優しさが感じられます。何よりさくらに新しい生き方を貰った花が、彼女を新しい価値観へと導く形で恩返しする構図にウルっときます。やたら強い女子たちの、不器用な友情が感じられる内容でしたね。

 

 

  • 共に無敵を手にしていく、王者たる聖魔女

 

キングコブラ

 

ハイパーリベラルアップ!

 

Ah!

We are!

 We are!!

 

仮面ライダー!!

インビンシブル!!

蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!

ジャンヌ!!

 

 さくらとラブコフが脱皮の末に手にした「キングコブラバイスタンプを押印して変身したライダー「仮面ライダーインビンシブルジャンヌ」。ライブに続いて登場したジャンヌ念願の強化フォームです。大二とカゲロウがそうであったように、さくらもラブコフと一体化を果たすことで新たな力を得たのが面白いですね。

 その姿はコブラゲノムがさらに豪華になったような形状に変化。装甲が増えただけでなく、後頭部に髪のような触覚が伸び優雅さが増しています。コブラゲノムが少女の可愛らしさを感じさせるデザインだったのに対し、こちらはさながら女性としての妖艶さと力強さを両立させているといったイメージを抱かせてくれます。また胸部にラブコフの顔が付いている点も特徴的で、一体化していることをより実感させられます。

 戦闘では変身者であるジャンヌ(さくら)本来の格闘能力をさらに向上させている模様。動きは従来のまま、かつて苦戦させられたヘルギフテリアンを圧倒出来るほどに強化されています。さらに上述の触覚がそのまま武器として使えるのが最大の特徴で、手に持って切り裂いたりそのまま動いて貫くといった動きをする模様。しかもこの触覚はラブコフの意志でも操れるようで、それによりさくらの死角をもカバーすることが可能となっています。おかげで全方位からの攻撃に対応出来る、2人だからこその強さを発揮させられるフォームに仕上がっていると言えますね。

 

 

  • 一輝たちの繋がり、狩崎の孤独

 今回は上述の通り、さくらたち以外の主人公たちの協力も見られました。まずは何といっても冒頭で打倒ギフを誓い合う一輝と大二のシーンが素敵でしたね。長いこと兄弟たちと対立していた大二が、こうして一輝と笑顔で手を取り合うだけでこみ上げてくるものがあります。まぁそれ故に一輝がとうとうしあわせ湯の存在そのものを忘れかけていることにショックを受けてしまったのですが……そろそろ長男の記憶の問題が家族全体に重くのしかかってきそうですね。

 他には玉置が光くんからオーバーデモンズのドライバー一式を託されるシーンも印象的。光くんが寝たきりになったとはいえ生きていたことに喜びつつ、玉置が念願の変身を遂げるシチュエーションが完成していく流れに驚かされました。しかし身近な相手を守りたい一心で行動し、その共通点から心を通わせてきた2人のやり取りには頷かされる要素満載で実に素晴らしかったです。彼ら脇役組にも惹かれていた身としては、この2人のシーンは外せないベストバウトだと叫びたいところです。

 

 そうして結束の力を発揮し、ついにギフを倒すことに成功した一輝たち。しかしその一方で狩崎が暗い影を落としていたのが気になりましたね。父・真澄の告白とその後の急逝によって、彼の心が一気に心が荒んでいっていることが伝わってきました。自分の研究成果もすべては父由来のモノで、自分は父親に弄ばれていたと考えているのが悲しいですね。

 何だかんだで和解したはずのヒロミにも素っ気ない態度を取っていた辺り、今の狩崎は父親の影に縛られているのがわかります。家族との繋がりを大切にしている一輝たちとは異なり、彼は家族のしがらみから逃れたい一心でいる対比もどこか残酷に感じます。繋がりを切り離そうとして孤独に陥ろうとしている狩崎、果たして彼がどうなってしまうのか心配でなりません。

 

 

 とか思っていたら次回は何と狩崎が敵になる模様。このままギフがラスボスになるとばかり思っていたのでこれには本当に衝撃を受けました。最早人類の存亡などどうてもよくなっており、父の遺したものを全て破壊せんとする勢いで新ライダーになる様子です。

 ただ上述の件もあり、赤石やギフとは違って狩崎には一定の同情をしてしまいます。一輝と戦う中で彼にも救いは残っているのか、ひとまずはそれが気がかりですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。