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仮面ライダーリバイス 第48話「覚悟の証明!これが…日本一のお節介!」感想

消える記憶(もの)と

消えない愛情(もの)

とりあえず真澄パパはどうにか生き返って責任取って?

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  • 救えるものに手を伸ばすため

 辛い……あまりにも悲しい……そう思わずにはいられないほど、今回のラスト、一輝が大二とさくらを忘れてしまったシーンはショッキングでした。前回両親のことを忘れてしまった時点である程度は覚悟していたつもりでしたが、一輝の「この人たち誰?」を思い返すだけで心が張り裂けそうです。家族全員覚悟していた一方で、視聴者的にはあまりにも辛い内容でした。

 

 とはいえ一輝のお節介を好意的に描いていく展開は良かったですね。最初は家族を犠牲にしてでも戦おうとする一輝を止めたい大二たちの気持ちに触れつつ、彼のお節介に救われたことにも触れていく構成はシンプルながらわかりやすかったです。何よりそれを一輝“らしさ”として弟たちが肯定するシーンは、ここまで一輝のエゴイストぶり、何より困っている人を放っておけない点が報われたような気がして、ちょっとホロリときましたね。

 また一輝自身、両親の愛情で狩崎を救う決意を固めたシーンも印象的。自分の子どもに忘れられたとしても、ぎこちないながらも変わらず接してくれるのがきっかけというのは切ないながらも嬉しかったですね。(一輝のお父さん・お母さん呼びが辛い……)記憶がなくとも、一輝は元太父さんと幸美母さん支えられていることがわかります。

 一輝は自分や家族を省みないエゴイストな部分があることが散々示されてきましたが、それに助けられた人がいたのも事実。今回はそんな一輝のお節介に救われてきた家族が、長男の背中を後押ししてくれるかのような内容でした。そういった意味では感動的ではあるのですが、上述の通り一輝の記憶問題は非常に重苦しかったのも忘れてはいません。とうとうここまで来てしまった一輝がどうなっていくのか、気になるばかりです。

 

 

  • 憎悪の裏の愛情

 一方もう1つの家族として描かれていたのが狩崎。前回示唆されたもう1つの思惑が普通に父・真澄への復讐だったのはちょっと残念でしたが、相変わらず苦悩している彼にこちらも前回と同じように同情を寄せてしまいました。父親の否定こそが今の自分に残された道だとばかりに、自分を追い詰めてしまっている狩崎を見ていると胸が痛みます。

 そんな狩崎の問題に対し、一輝が「あなたは父親に愛されていた」という説得で解決していくのは少々強引に締めてしまったように感じられました。息子の肉体に悪魔を埋め込んだ事実もうやむやにされてしまった感がありますし、その辺りは罪の話は誤魔化さずに「確かに真澄さんはやりすぎた!狩崎さんの気持ちもわかる!でも止める!」くらいの勢いでやってほしかったです。

 

 しかし狩崎に真澄への愛を思い起こさせていく構図は素晴らしかったです。ここまで父親憎しで行動していた狩崎ですが、かといって家族への愛情が全くなかったわけではないのも以前から伝わってきていました。(少なくとも幼少期は真澄を仲良く暮らしていたようですし)少なからず父を慕っていたからこそ、今の狩崎は父に裏切られたと絶望しているのでしょう。

  そうして憎悪ばかりが前に出てきてしまった狩崎が、自分の父への感情はそれだけではないことを気付かされる展開は素直に良かったと思います。愛憎が入り乱れるからこそ苦しい、そんな感情を吐き出させるのはなるほど今の狩崎には大切なことだったのかもしれません。「何で死んじゃったんだよ!」と子どものように泣きじゃくる狩崎からは、そうした愛情の吐露が感じられました。紆余曲折あって傍迷惑な行動に出てしまった狩崎ですが、最後の最後で自分の感情に決着を付けられたことにホッとしましたね。それはそれとして真澄のやらかしは視聴者的にも許せないので、真澄は今すぐ生き返って息子に殴られに行こうか!

 

 

 ここまで書いた通り今回は全体的に重苦しかったのですが、真澄の遺品から狩崎の説得材料を探すシーンといったギャグをチラホラやってくれたのは良かったです。オーバーリアクション多めのギャグが見られ、今回の貴重な清涼剤になってくれました。(ウィークエンドの地上の家が狩崎家だったという衝撃の事実も地味にここすきポイント

 狩崎を止めるために全身全霊をかけてくれたヒロミ、何気に元気になっていた光くんが見られたのも嬉しいサプライズ。途中まで一輝とバイスのコンビにこの2人が加わった4人組が堪能出来て楽しかったです。それだけに早く五十嵐家もこうしたギャグをやってほしいと思ってしまう…

 

 

 そして次回は一輝とバイスの2人暮らしが始まるとのことでびっくりしました。一輝が五十嵐家に居づらくなって出ていったのはわかりますが、バイスとイチャイチャ過ごしている様子に変な笑いが出てきてしまいます。微笑ましくもあるのですが、やはりどこか一輝たちの影に暗いものを落としているように見えてなりません。

 またバイスがここにきて暴れ出すという展開にまたもやびっくり。以前のようにギフに操られたというわけではなく、自分の意思で敵対してくれるバイスにギョッとしてしまいます。明らかに一輝を救うために一芝居をうっているように見えるのですが、いきなり悪魔らしく裏切り出したバイスの真意や如何に。

 

 

 ではまた、次の機会に。