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2022年夏アニメ簡易感想 その14

 

 

 

 2012年に放送が開始された『仮面ライダーウィザード』。指輪と魔法使いをモチーフとした異色のライダーが、来月に10周年を迎えることが報じられました。仮面ライダー公式Twitterアカウントにて謎のドーナツの写真付きツイート(ご丁寧に晴人の好物の「プレーンシュガー」ばかり)が先日投稿された時はもしや……と思いましたが、予想通りの発表にちょっとテンションが上がってしまいます。あの作品からもう10年が経過したことに驚きつつ、あの希望を描いた物語に対する懐かしさを感じましたね。

 そして上のツイートにもある通り、10周年専用ロゴが用意されたウィザードに何らかの展開を期待してしまいます。平成2期のライダーのほとんどは本編後の続編が作られているので、ウィザードもやってくれるのではないか、と思わずにはいられません。どうなるかはまだわからないものの、やってくれるととても嬉しいので、過度な期待をしすぎず待っていたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

RWBY 氷雪帝国

第7話「Dreams come rued「自由のために」」

 三度ワイスの夢の世界に突入した今回は、3度目の正直ということでかつてない大作戦が実行されました。ホワイトファングの襲撃を阻止するなどして、この世界の情勢を大きく変えていこうとするのはわかりやすい名案でしたね。物々しい帝国の建物が変化していくなど、ワイスがシュニー家としての責務に縛られていたことを感じさせてくれる表現が多く見られたのも印象的です。

 何より大量のロリワイスを解放するシーンには衝撃を受けましたね。シュールかるメルヘンな光景が展開された辺り、ワイスの心の奥底では子どもらしい“自由”な欲求を抱えていたこともわかりました。何よりここまで閉塞感があった夢の世界が、ルビーたちのチームワークで解決していく様子が見ていて実に気持ちが良かったです。

 しかしナイトメアの介入でロリワイスが巨大化するなど急に窮地に立たされるシーンに意表を突かれました。ただワイスの心を自由にするだけでは、彼女を救えないということでしょうか。ここまでワイスの包んでいた家柄や誇りを捨てるべきものと捉えてきましたが、彼女にとってこれらも大切なものなのかもしれませんね。(そのカギを今回戸惑っていたピュラが握っていそうな予感がします)

 

 

連盟空軍航空魔法音楽隊 ルミナスウィッチーズ

 第1話~第6話総集編

 今回は総集編ということで、音楽隊結成からここまでの流れをまとめた映像が見られました。改めて見てみると、アクの強いメンバー同士の衝突をジニーの介入によって和らげていくのが本作の特徴であることが読み取れます。そして彼女もしくは他のメンバーをきっかけにして少女たちが問題から立ち直っていく様子は、ベタながら安心感のある展開だと再確認出来ましたね。

 そしてオーディオコメンタリーとして鳴海まいさん(ジニー役)&藍本あみさん(ミラーシャ役)&細川美菜子さん(いのり役)の声優さん3人のトークが見られたのも今回の主役。やたら押しの強い鳴海さんたちに苦笑いしつつ、収録やイベントなどでの裏話が聞けたのはちょっとした収穫でした。(初ライブが雨に見舞われたというアニメ4話のような展開をリアルで経験していたことにびっくり)総集編ながら結構楽しかったですね。

 

 

ユーレイデコ

第7話「ひとでなしの屋台」

 探偵団の中でも謎多き「ミスターワトソン」が主役の回。幻のラーメン屋台を見つけるためにベリィと奔走する様子が描かれましたが、喋らないワトソンの奇妙なキャラクターにまず惹かれました。プリンターやライトの機能を備えた頭部に中肉中背とは思えない身のこなしなど、予想を上回る不思議ぶりが何とも癖になります。それでいて様々な噂を集める、といった人間臭い生きがいを持っている点にも魅力を感じます。

 そして今回は「人は何故噂に惹かれるのか」を問いかけてくる内容が素敵でした。明らかな嘘だとしても人がそれを信じてしまう謎に対し、ベリィたちが「好奇心」という考えを示す展開は実に興味深いです。噂の屋台を経営しているAI「アナリティカ」との交流シーンでも「もし本当だったら面白いかもしれない」という興味が原動力になっていく可能性が語られており、そんな人間に惹かれているAIたちの描写も面白かったです。正確な情報が埋もれがちな社会だからこその物語だったと見終わって感じましたね。

 

 

風都探偵

第2話「tに気をつけろ/犯人(ヤツ)はそこにいる」

 

サイクロン!

ジョーカー!

 

「「変身!!」」

 

 サイクロンジョーカー!!

 

「「……仮面ライダーW」」

「「さぁ、お前の罪を数えろ!!」」

 

 ついに主人公2人の変身が見られて大興奮した今回のラスト。変身シーンのプロセスはもちろんのこと、翔太郎のメモリ捌きといい、フィリップが倒れそれを亜樹子が受け止めるタイミングといい、実写のシーンをそのままアニメに落とし込んだかのような完全再現でした。そうして変身した「仮面ライダーW サイクロンジョーカー」と上述の決め台詞の何もかもが完璧すぎて当時の『W』を見た時の記憶が思い起こされるようでしたよえぇ。

 本編の方でも原作のようなやり取りが見られたのがまた素敵。魔女を名乗る「ときめ」について気になりだしている翔太郎のハーフボイルドぶり、それを冷静に指摘してくるフィリップとのいざこざなど、原作2話を彷彿とさせるような流れにワクワクさせられました。そんな似たような不和を繰り広げながらも、最終的にはいつもの「2人で1人の探偵&仮面ライダー」に収まるのがこの2人らしいですね。

 一方ときめが記憶を失っているなど興味深い情報が出てきたのも見逃せません。彼女が持っている壊れたメモリ、そして「裏風都」とは何なのか、気になる要素が多くて世界観に一気に引き込まれました。それでいて今回の敵である「ロード・ドーパント」の目的がエネルギー補給のための人食いだという事実に恐怖を覚えるなど、前回の時点で感じたエログロ要素もたっぷりで引いてしまいましたが。

 

 

異世界おじさん

第5話「そういや俺、「暗殺」されかけたことあるな」

 3週間ぶりの異世界おじさん!は、おじさんの勘違いさせるスキルが今までもよりも露に。2話に登場したメイベルの再登場には喜んだものの、その気にさせる発言を無自覚に仕掛けてくるおじさんを見てまたもや頭を抱えてしまいました。メイベルの皮肉を通じていなかった辺り、この人は言葉の表面しか見えていない(=自分や他人の発言の裏というものを理解していない)んだろうなぁ……と感じずにはいられません。ツンデレエルフの介入もあって凍らされたシーンは正直、自業自得としか思えませんでした。(その後メイベルのコミュ力の低さと、それでもエルフと仲良くなってい様子が描かれていたのがここすきポイント)

 一方メイベルが日本からの転生者の末裔であるという重要情報がいきなり出てきてびっくりしました。神様らしき上位存在から転生特典の武器を貰うなど、一気に異世界ものらしくなってきたのでちょっと困惑してしまいます。(とりあえず神殺しの力を真っ先に求めるメイベルの先祖の侍が怖い)そしておじさんは言葉の通じない神様から翻訳能力を授かったことが判明しましたが、何かと虐げられるおじさんの記憶がどれも凄惨すぎて正直それどころではなかったですね……

 

 

継母の連れ子が元カノだった

第7話「東頭いさなは恋を知らない」

 前回周囲と視聴者をドン引きさせる発言をしたいさなの恋の戦いが描かれた回。これまでまともな友人がいなかった彼女にとって、初めて趣味の合う相手である水斗への友情と恋心がごっちゃになっていた展開は定番ながら微笑ましかったです。告白することで今の関係が崩れるのではないかと不安になる様子にも共感を覚えます。(まぁ後述のフラれたシーンの後も普通に友達付き合いしているようですが)

 ただ南の強引な協力によって始まったアピールが露骨すぎたことには笑ってしまいましたね。「当ててんのよ」までやられて全く動じない水斗も水斗ですが、女子の体の魅力で気を引こうとする安直さは何ともラノベ原作らしい流れだと感じます。また卑屈な割に胸の大きさには謎の自信を見せるいさなが実にシュールでした。

 そんないさなの全力の告白も玉砕した中、水斗が断った理由が興味深かったです。「心の中に居座っている女」と明らかに結女のことを指して、彼女を裏切れないことを語る水斗の姿には驚かされました。今もなお元カノのことを想っている様子はよく言えば誠実、悪く言えば未練がましいと感じてしまいます。5話の発言といい、もしかしたら水斗は結女以上に悔いを残しているのかもしれません。

 

 

 先ほど平成2期はほとんど続編があると語りましたが、ウィザードともう1作『仮面ライダーフォーゼ』は未だにそういった類の展開がなかったりします。特にフォーゼは役者さんの都合もあってまた制作するのは非常に難しいのだろう、ということが何となく察せられるので、他作品と比べても続きが見られるのは絶望的かと思われます。このようにフォーゼの続編が無茶なのはわかっているのですが、やっぱり弦太朗たちの活躍が見てみたい!と思ってしまうんですよねこれが……

 

 

 ではまた、次の機会に。