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2022年夏アニメ簡易感想 その16

 

 

www.corocoro.jp

 

漫画『デュエル・マスターズ』ジョー編(新章『デュエル・マスターズ』&『デュエル・マスターズ キング』)

期間限定で全話無料配信開始!!

 

 コロコロで連載中のデュエマが「斬札ウィン編」に突入した記念として始まったデュエマ漫画の期間限定配信。勝舞編と勝太編に続き、つい最近完結したジョー編の配信が本日ついに始まりました。単行本各巻はもちろんのこと、まだ単行本化されていないアバクとの最終決戦まで収録している超太っ腹な内容です。(僕はジョー編の単行本は一応全巻揃えているのですが、紙の本を本棚から引っ張り出さずとも手軽に読めるので期間中はついついこちらの方を利用することになりそうです

 

 さてこのジョー編、無邪気で子どもらしいジョーや仲間たちが過酷な戦いに身を投じていくハードな展開が度々話題になりますが、本作の魅力はそれだけではありません。大人の都合や残酷な現実を前に、子どもたちが如何に向き合うかが大きなテーマとなっていると個人的には考えています。またジョーにとってのデッキーやジョーカーズが「少年の頃の夢や空想」「幼年期の象徴」のように描かれているのも興味深いポイントで、最終話での別れの演出などからもそれを感じ取ることが出来ます。既にコロコロ本誌で読んだ最終話は、再び読んでもどこかウルっとさせられます。そう考えながら読み返していくと、何とも味わい深い作品だと感じられますね。

 そんなジョー編の多くの人に読んでもらえるのが何よりも嬉しいところ。僕にとってジョー編はデュエマ漫画の中でも特にお気に入りなので(コロコロが発売される度に最新話の感想をふせったーに書いたり、単行本の感想を当ブログの「気まぐれ漫画簡易感想」にまとめたりしています)、この作品の面白さをたくさんの人に知ってもらえると思うととても喜ばしいです。そして続くウィン編も、多くの人と共に楽しんでいきたいですね。

長くなるので下に続く

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

RWBY 氷雪帝国

第8話「Where You Belong「氷嵐」」

 前回の割といけそうなムードから一転、一気に絶望的な状況に立たされた今回。ワイスとの隔たりがどんどん広がっていくだけでも悲劇的なのに、最後にはルビーすらもナイトメアに侵食される展開に驚愕しました。ずっとチームのリーダーとして懸命に頑張ってきたルビーですが、内心ではワイスに負けず劣らず「認められたい」気持ちでいっぱいいっぱいになっていたのが今回の奮闘と夢の世界から感じられます。自分を称えてくれる人たちは全て人形(=「大人のおべっかに失望する子ども」を表している?)だと察して涙するラストには胸が痛むばかりです。

 頼みとなりそうなのは残された仲間たちですが、それぞれがワイスの深奥に迫ろうとしている様子が印象に残りました。ヤンとブレイクはワイスの屋敷に潜入することで彼女の元を知ろうとしていましたし、ジョーンがルビーに自分なりの分析を伝えてくれたシーンも興味深かったです。中でも後者で語られた「大切なものだからこそ隠している」という言葉には唸らせられました。ここまで何度も描かれてきたワイスの大切なものを隠したがる性質と如何に向き合うか、この辺りに期待したいところです。

 

 

連盟空軍航空魔法音楽隊 ルミナスウィッチーズ

 第7話「太陽の理由」

 2週間ぶりの本編は久しぶりにジニーが主役として描かれました。モフィの不調と共にジニーの受信するだけで発信することが出来ない弱点に触れていく中で、歌を届けたい彼女の賢明さに胸打たれました。モフィを治してくれた「アンナ」さん夫婦のピアノを多くの人に聞いてほしいと願うなど、どこまでも演奏する人と聞く人たちに寄り添ってくれるのが素敵ですね。そんな想いがネウロイと戦う503部隊に言葉を届ける形で結実するなど、ジニーが“受け取る側”から“届ける側”へと確かな成長を遂げた構成に感動を覚えました。

 何よりアンナさん夫婦が『ストライクウィッチーズ』のサーニャの両親であると判明したのが何よりも衝撃的でした。娘の話が出てきてもしや……?と思わせてからの名前を明かして本人を映された瞬間には鳥肌が立ちましたね。(エイラや芳佳もいたシーンから読み取るに、1期6話と同じ時系列であるようですね)この時のサーニャの歌がジニーに伝わり、そして彼女が探している両親に届く構図にはグッとくるものがあります。サーニャたち以外にも上述の503やハンナ(写真のみ)が出てくるなど、「ワールドウィッチーズ」シリーズとして世界観の繋がりを強く感じる回だったと思います。

 

 

ユーレイデコ

第8話「天国に手を伸ばせ!」

 ろくでなしが教えてくれた「ここだけの話」から始まったお宝探し。そうして語られた人工衛星のカプセルをゲットするための作戦が始まりましたが、ユーレイ探偵団のメンバー総動員で任務達成にあたる展開にワクワクさせられました。劇中でベリィが言っていたように、何かのためにみんなで力を合わせる展開は見ていて胸が弾みます。いつになくテンション高めのマダムをはじめとして和気あいあいとしている様子はまさに「らぶい」の一言です。

 しかし後半に入ってからフィンによって一気に空気が重くなっていくことに。カーニーと怪人ゼロとの関係性を探る一方で、彼が自分の目的のためにベリィたちを利用していたとはっきり口にした時はショックを受けました。他の面々とは常に一線を引いていたフィンの違和感をここにきて突き付けられた気分です。探偵団メンバーそれぞれの反応も辛いですね。(個人的にはハックが目に涙を浮かべてたのが衝撃的。それだけ彼がフィンを慕っていたということでしょうか)ただここまで露悪的に振る舞っているのを見るに、フィンの思惑はまた別にありそうな予感がしてきました。上の言葉も含め、全てはベリィたちを危険から遠ざけるための演技であってほしいところです。

 

 

風都探偵

第3話「tに気をつけろ/仮面の守護神」

 前回ラストの時点で上がっていたテンションを、さらに上へと押し上げてくれた前半。引き続き実写をそのままアニメに落とし込んだかのような戦闘シーンに興奮しっぱなしでした。ルナメモリの利便性やジョーカーエクストリームの半分こ演出といった原作さながらの要素はもちろんのこと、アニメや漫画だからこそ出来るド派手な表現にも目が留まります。まさに「アニメならではのW」を見ていると実感出来ますね。主題歌の「W-B-X 〜W-Boiled Extreme〜」まで披露してくれてもう感無量です。

 今回の事件も無事解決(サブタイの“t”があっちだったとはねぇ……)し、ときめも無事警察に保護。そうした後半では、翔太郎とときめの関係がまじまじと見られた点が興味深かったです。妖艶な彼女にハーフボイルド小僧が振り回される様子は微笑ましかった一方で、これまで出会ってきた女性との過去もあっていまいち踏み切れない翔太郎に不思議な感覚を覚えました。フィリップとは別の形で自分を支えてくれるであろうときめを、翔太郎は果たして受け入れていけるのでしょうか。それはそれとしてとうとう公式で「翔太郎は悪女と縁がある」と明言されてて笑った。

 

 

異世界おじさん

第6話「こうして俺は見世物小屋の地下にぶち込まれたんだが…」

 冒頭からたわし以下の値段で売られた過去を見せてきたおじさんに涙。そのうえこの過去が第1話でたかふみが読んだメモ帳の1ページ目ということまで判明して絶句してしまいました。このようにおじさんの異世界生活の序盤がここまでハードだったこと(本人的にはあれで「上手くいったほう」らしいのが笑えない)に同情した一方で、精霊との会話で魔法を使いこなしていく様子は素直にカッコいいと感じました。他にも何気に明かされたツンデレエルフとの馴れ初めもはたから見ると王道のラブコメ展開となっているのが面白いです。

 そして前回の氷漬け事件の後もわかりやすくラブコメしていたことがわかってまたまたにっこり。ニート生活をするためなら犬にだってなるメイベルにはドン引きしましたが、何やかんやで仲良くやれているシーンにほっこりさせられます。何かと悲惨な面が強く印象に残りがちなおじさんの過去エピソードですが、同じくらい共にいてくれる仲間の思い出があると思うと視聴者側としても安心感を覚えます。何より戻ってきた現代でたかふみたちと一緒に暮らしているシーンのおかげで、おじさんは「幸せ」だと再確認しました。でもラーメン代はあとで藤宮に返しておきな……

 

 

継母の連れ子が元カノだった

第8話「元カップルは警戒する「わたしはもうフラれてるんですから、大丈夫ですよ」」

 前回に引き続きいさなを可愛くプロデュースしようとする女子2人の作戦が繰り広げられましたが……何を着てもエッロ!!となるいさなのGカップの話ばかりが印象に残ってしまいました。ゆるふわ系だろうとエッロ!!となること間違いなしの驚異の胸囲(親父ギャグ)ネタをまたもや見ることになったのは少々予想外です。その一方で水斗との初デートの思い出を振り返る結女にもヤキモキさせられ、前半は好きな人に可愛く見てもらいたい女子たちのいじらしさに悶えることになってしまいましたよえぇ。

 そして満を持していさなが伊理戸家に遊びに来る後半では、2人の友人関係についてちょっと首を傾げそうになりました。フラれてから一層遠慮がなくなってきているいさなとそれをスルーする水斗、この2人の距離感のバグり具合には見ていた結女が困惑するのもわかる気がします。(それはそれとして自分も靴下を履かせてもらおうとするのは色々とおかしい)ただいさなの「水斗と1番近い距離の関係でありたい」想いについては理解が出来ましたね。水斗にとって自分は友達でいられているのか、といった不安が感じ取れましたし、結女にも大きな影響を与えそうでドキドキしてきましたね。

 

 

 ジョー編といえばもう1つ、単行本のおまけページで読める松本しげのぶ大先生の裏話漫画もおすすめポイントとして挙げておきたいです。

 如何にして切札ジョーとデッキーというキャラクターが、ジョーカーズが作られたのかが語られていますが、その多くのアイデアが大先生の息子・娘さんたちとの交流で生まれたという素敵なエピソードにまず心が暖かくなります。自分のお子さんたちの無邪気な面を元にしていると思うと、ジョーやジョーカーズの自由ぶりにも納得がいきます。(ちなみにジョニー誕生の経緯もお子さんが学校で習った歌が元ネタらしいですが、調べてみたところ娘さんが歌っていたのはNHKみんなのうた』で紹介された「ちびっこカウボーイ*1なのではないかと睨んでいます)

 そこに大先生が以前から望んでいた「自分好みの“主人公の隣に立ってくれる”クリーチャー」が加わることで、ジョーカーズが誕生する流れもまた素晴らしいです。子どもと同じ目線に立って一緒にいてくれる、友達のような存在を描きたいという想いがジョーカーズとなっていく流れは何度読んでも感動します。カツドンやSDドギラゴンなどの先輩もいるこの路線が、デュエマのクリーチャーを「別世界のモンスター」ではなく「自分たちと同じように考え・共にいてくれるキャラクター」に変えてくれたのだろうと、僕は今でも考えています。

 このように大先生の情熱とひらめきが感じられる制作秘話ですが、文明編を無理やり短縮して終わらせることを命じられるなど、思い通りにさせてもらえないくだりに心が痛みました。担当の西手さんやウィザーズ開発部の人たちと頑張って面白いものを作ろうとしても、どうしても上手くいかないことがあるという現実を見せつけられた気分です。こういった経験が何度もあるからこそ、大先生は漫画版ジェンドルとかで定期的に鬱憤を解き放とうとするんだろうなぁ……

 そんな苦しい中に置かれても、面白い作品を作り続けてくれる松本大先生には頭が上がりません。続くウィン編も間違いなく楽しませてくれるだろうという期待に胸を膨らませつつ、ひとまずはジョー編を読み返して思い出に浸っていこうと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:みんなのうた』公式ホームページの「ちびっこカウボーイ」のページ参照。https://www.nhk.or.jp/minna/songs/MIN196608_02/