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仮面ライダーギーツ 第7話「邂逅Ⅵ:ラスボスと缶けり」感想

信じるべきは彼か、それとも……

景和「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」

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  • 恐るべき缶けり、止めるべき消滅

 ついに始まったデザイアグランプリ最終戦。謎のラスボスジャマトを倒し、人々を救うことがミッションとされていますが、ラスボス撃破の手段が「缶けり」という何とも肩の力が抜けるものが始まりました。

 ただそれはゲームが開始される前の話。ラスボスである「ナイトジャマト」の厄介さや攻略の難しさが明かされていくことで一気に緊迫感が出てきたのが面白かったですね。ナイトジャマトは人形ほどの小さなサイズながら中々強かったうえ、缶に溜まったエネルギーを飲むことで体も力もどんどん大きくなっていくのが何とも衝撃的でした。今回の後半では100mを超えたサイズにまで成長していたというのが驚きです。しかも蹴った缶をキャッチされたら無効な辺りがこれまたひどいです。(というかそれを早く解説しろよ運営!)

 個人的には英寿の説明からあのラスボスの恐ろしさ、そしてゲームで全参加者が脱落した場合の話が出てきたのが興味深かったです。ライダーの全滅=ゲームオーバーになった瞬間、ジャマーエリアごと人々が消滅するという事実にゾッとさせられます。最近のゲームの内容もあって忘れていましたが、ジャマトは第1話の時のように大勢の人々をまるごと消す危険性がある存在であるということをここにきて実感します。他作品の怪人と比べても「災害」に近い扱いになっているジャマトへの恐怖を、ここにきて思い出す内容になっていたと思います。

 

 

  • キツネの真実はどこにある?

 ゲームの恐ろしさとは別に、全体的な英寿の描写が目についた今回のギーツ。前日に景和のことを応援するかのような激励を送っておきながら、いざゲーム開始の際には彼を後述のニンジャバックルを手に入れるための囮にしたことにはドン引きしてしまいました。家族を失う気持ちを知っているからこそ誰かのために戦う気持ちを利用され、不信感を隠さなくなってきた景和の姿がこれまた痛々しいです。優しい彼がこうなってしまうのも当然と思えるくらいには、今回の英寿の行動はエゲツなかったと言えます。

 ただ一方で英寿が景和にかけた言葉も決して嘘ではなかったのかもしれないと考えています。ゲーム中の露悪的な態度も、景和に発破をかけているようにも見えますね。まだまだ甘い彼に、シビアな選択をさせる準備をしているのでしょうか。他にも景和の姉の「沙羅(さら)」から彼の両親が事故で亡くなった話を聞いているときの怪訝な表情を見せていたのも気になります。英寿が景和を気に掛ける理由はもしかしたら……

 他にも祢音に「動機はどうあれ逃げずに戦っていることを誇るべきだ」という言葉を残しており、ゲームに積極的な姿勢には結構肯定的です。これらの描写からして英寿は、景和たち後輩の成長を促しているのかもしれません。頑張る後輩を先輩として支えていると思えば微笑ましいのですが、表向きの態度が露悪的なのでちょっと判断に困りますね。

 

 また英寿がデザイアグランプリを「西暦元年から参加している*1ことを明かすなど驚くべき発言をしていたのも印象的。劇中では冗談かと思われていましたが、もし本当なら彼は少なくとも2000年以上は生きているということになります。そこまで生きているとなる辺り常人ではないのは明らかです。加えて冒頭で「母さん」と呼ぶ女性を探すかのような回想シーンも挟まれているなど、まだまだ不明瞭な彼の人となりを知る情報が一気に出てきたのが面白かったですね。英寿の目的とは何か?それらの謎がどのように明かされていくのか気になるところです。

 

 

  • 蔓延る魔の手を振り切る連撃の力

 

SET.

 

NINJA!

 

READY FIGHT!!

 

 タイクーンを助けたボーナスで出現した大型の「ニンジャ」レイズバックルで変身する「ニンジャフォーム」。ここにきて登場した忍者風の新形態です。これがこの世界の仮面ライダーシノビか……その見た目は日本の武士が纏うような甲冑スタイルとなっており、それでいて軽装かつ動きやすそうなデザインに仕上がっているのが特徴的です。個人的には胸部にある歯車のパーツがオシャレで好みです。今回はギーツが使用しましたが、色合いからしこのバックルと最も相性が良いのはタイクーンでしょうね。

 戦闘ではその見た目通り、瞬発力を活かしたスピード戦法を得意としている模様。ブーストのようなハイパワーによる移動ではなく、静かに素早く動き回っている様子はまさに忍者といったところ。さらに分身の術まで披露するなど、他の形態と比べてもかなり多芸です。この変幻自在なスタイルこそがニンジャの最大の特徴と言えます。専用武装のルーブスラッガーニンジャデュアラー」は1本の両刃形態から2本の短刀形態に分離させることが出来、それを駆使した連続攻撃はかなりスマートです。(英寿の使い方が手馴れているとも言えますが)マグナムやゾンビとはまた異なる強さを持ったバックルとして、今後の活躍が楽しみです。

 

 

 そして次回は最終戦後半。今度はジャマトたちが沙羅のいるエリアに出現したというのですからさぁ大変です。当然景和が助けに向かいますが、英寿でも攻略しきれなかったラスボスを彼が倒せるかどうか……今回の戦いで負った怪我もあって不安になってきます。ハラハラドキドキが止まらないデザイアグランプリがどう決着するのか、そして物語はどう動きだすのか、次回の展開が気になるところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:余談だが西暦は元号ではなく「紀元」なので、元年と表すのは少々不適切である。まぁニュアンスは伝わってくるので問題はないのだが。