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ウルトラマンデッカー 第19話「月面の戦士たち」感想

立ち止まらず進み続ける

やっぱり共闘回は最高だねぇマナカケンゴォ!!

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  • 家族の言葉が心を解きほぐす

 前回のラスト、ヤプールの策略によって異次元に囚われてしまったカナタ。冒頭すぐさま脱出したものの宇宙に放逐され、そこからケンゴに助け出されるところから今回のデッカーはスタートしました。8話以来の登場となるケンゴでしたが、相変わらずの頼もしさでカナタを精神的に支えてくれていたのが良かったですね。2人の仲が相変わらず良好な点も見ていて安心させられます。

 しかしそれ以上に大きなポイントとなったのが、ついに登場したカナタの両親。ビデオメッセージという形ではあるものの、ケンゴ経由でようやくその姿を見せてくれました。ケンゴがしっかりと見つけてくれたこと、何より1話からずっと安否が不明だった彼らが無事だったことがわかったのは視聴者的にも大変嬉しかったです。(2人の明るく優しそうな性格がメッセージから垣間見えたのもグッド)

 同時にカナタの悩みについて、両親の言葉が彼の心を癒していくことで解決する展開にも膝を打ちました。ケンゴのように救えるのかと考えていたカナタにとって、最も信頼出来る家族に“自分らしく”あることを教えられる構図には深く納得させられます。誰でもない自分のやり方を信じさせてくれるのが久しぶりに会えた両親、という展開にかつてないほど感動しました。

 母の「自分の信じた道を行きなさい」、父の「守りたいものは全部守ってやんな」といった励ましの言葉がこれまた素敵で、カナタの心に染みているのが伝わってきますね。カナタがどういう子なのかをはっきり理解しているからこそ出てくる激励の数々に、両親たちの息子への愛情が感じられました。カナタの心を救う回としてこれ以上ないものを見れた気分です。

 

 

  • 異次元人をも喰らう集合意識の恐怖

 今回はスフィアたちが巣を作っているTPUの月面基地での戦いが描かれましたが、ヤプールが操っていた「警備ロボ ゾンボーグ兵」との生身の戦闘シーンがまず印象に残りました。相手が等身大サイズだっただけに、カナタもケンゴも生身で凄まじいアクションを魅せ、その後等身大変身をしたデッカー&トリガーと戦う流れ(何気にトリガーの等身大変身は初めてかも)が面白かったですね。

 そして前回からの元凶であるヤプールですが、こちらはスフィアに取り込まれてしまうというまさかの展開を迎えたことが衝撃的。怨念だけになってもウルトラマン固執し続けてきた奴らがスフィアの同一化によって、自分の存在すら忘れてしまう光景は中々にショッキングです。その後デッカーたちについでのように光線を打たれて倒された時は笑ってしまいましたが、ここまで他人を弄んできたヤプールの最期としては、スフィアに弄ばれたという意味では因果応報と言えるかもしれません。

 そんなヤプールすらも取り込むスフィアの恐ろしさを堪能しつつ、さらに奴らが自身の器として用意した「スフィアジャッジメンター ギャラクトロンMK2」の強さに惚れ惚れさせられました。外見や攻撃性能は従来のギャラクトロンMK2そのまんまですが、防御力に関しては異常に高かった印象があります。後述のデッカーとトリガーの連携攻撃をものともせず、無理やりに自分の攻撃を通していくゴリ押しっぷりは見ていて何とも清々しいです。これまでのギャラクトロンの中でも特に固いイメージを抱かせてきたこのMK2の強さ、そしてそれを操るスフィアの恐ろしさがとにかく鮮烈でしたね。

 

 

  • 剣を携え共に戦う2人の巨人

 上述のように変身前の生身での戦闘シーンや等身大変身、ギャラクトロンMK2との月面決戦などアクションでの見どころが多かった今回。中でも印象に残ったのは異なるタイプチェンジでのコンビネーションですね。デッカー・ミラクルタイプとトリガー・タイプ、逆のストロングタイプとスカイタイプといったように、系統の異なるタイプを組み合わせて戦うシーンには驚きつつも興奮しました。パワーとストロングのような同色・同系統のコンビネーションは以前やったからこそ出来る逆転の発想です。おかげで3度目となるデッカー&トリガーの共闘を、改めて新鮮な気持ちで見ることが出来ましたね。そして……

 

GLITTER TRIGGER ETERNITY!

ULTRA DIMENSION!

BOOT UP! GLITTER ZEPERION!

 

「宇宙を照らす、超古代の光!!ウルトラマン……」

「迸れ!!ダイナミック!!」

「デッカーッ!!」

「トリガーッ!!」

 

ULTRAMAN DECKER!!

DYNAMIC TYPE!!!

GLITTER TRIGGER!!

ETERNITY!!!

 

 というわけでついに見られました、ダイナミックタイプとグリッタートリガーの同時変身。主題歌をバックにそれぞれの最強形態でのぐんぐんカットを挟み、並び立つ姿にテンションが爆上がりました。やはりこういったヒーローの共演は最高ですね。加えてダイナミックタイプの青と黄色を基調とした色合いと、グリッタートリガーの赤みがかった金色の組み合わせが素晴らしいです。こうして並べることを前提にしたかのような映える光景には、もう感無量としか言えません。

 その後の戦闘シーンに関しても、それぞれの剣を駆使した斬撃が非常にカッコよかったです。極め付きはトリガーが披露してくれたグリッターブレードとデュアルソードの二刀流。久々にトリガーの手に渡ったデュアルソードでの活躍にはこれまたテンションが上がりました。以前はサポートに回っていたデッカーも、今回は共に前に出て戦っていたのも素敵なポイントです。カナタが成長してケンゴと共に並び立てるようになったことを実感させてくれる、見事な共闘でした。

 

 

 今回は他にもケンゴがカナタを認めて地球の守りを託すシーンなど、見どころが非常に多かったです。中でも面白かったのがハネジローの奮闘ですね。ヤプールによってデッカーがさらわれた=カナタがいなくなった状況で、彼の不在を必死に隠す様子にはクスっときました。仮病を使うなどなりふり構わず嘘をつき続ける姿が、AIとは思えないほど必死に見えた点がまた笑いを誘います。それ以上にカナタの身を案じつつも、最後まで彼がいないことを隠し通したハネジローの健気さには大いに癒されました。

 

 

 さて次回はとある村で発生した謎の事件に挑む模様。人々を襲う怪物について調べる中、老婆に少女、仮面を着けた村人といった怪しい面々が次々出てくるようです。恐らくはウルトラシリーズでたまにある「不思議な伝承を巡る怪奇エピソード」になりそうですね。

 そしてそんな村人が祀っているであろうラゴンも気になるところ。この海底原人と村にはどのような関係があるのか。次回がホラーになるのかほっこりするお話になるのかは、それ次第で決まりそうな気がします。果たしてどうなる?

 

 

 ではまた、次の機会に。