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仮面ライダーギーツ 第14話「謀略Ⅴ:怒りのグレア」感想

裏の悪意が牙を剥くとき

【悲報】デザグラ運営、気に入らない参加者を無理やり落としたり春日部在住の5歳児すら巻き込むなど色々ヤバい

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  • これで終わりか?キツネとカボチャ

 まさかの英寿敗退というラストが待っていた今回のギーツ。前回の時点では道長にドライバーを横取りされたものの、英寿ならどうにかしてみせるだろうとタカをくくっていたのでこれには驚愕せざるを得なかったです。(個人的には8話の景和脱落の方が衝撃が大きかったものの、やはり驚いてしまいます)そのうえ「自分の理想」を諦めずに進むことを選んだウィンが、その矢先にギロリに操られてしまった点もショックですね。後半彼らの意気投合が描かれた分、ラスト数分で一気に奈落に突き落とされたような感覚を覚えました。

 ただ英寿のことだから、何かしらの作戦を用意しているのではないか?という期待も少なからずあります。実際上述のドライバー横取りの件も巡り巡ってウィンに運営のことを証言させるための作戦であることが判明しましたし、自分の目的のために相手を化かす執念の強さは流石の一言です。(母に見つけてもらうためにスターになった話が個人的には結構驚きの情報でした)脱落したとしても何らかの保険を掛けていると今のうちに予想したいところ。

 また上述の通り操られてしまったウィンのことも気がかりです。ギロリに約束を反故にされた中明かされたウィンの身の上と心情を見て、今回で一気に彼への好感度が上がりました。追いかけていたものの諦めざるを得なかった夢への道を、もう一度掴むために走り出す様子は何とも眩しかったです。英寿ともようやく打ち解け始めたのもあって、どうにか洗脳から解放されてほしいと願ってしまいますね。ただこのままだとギロリにボロ雑巾のように使われて脱落、という展開もありそうなのが……

 

 

  • 反逆者を睨み要撃する紫紺の支配者

 

VISION DRIVER.

 

GLARE, LOG IN!

 

INSTALL.

 

DOMINATE A SYSTEM.

GLARE.

 

 ついに本性を表したゲームマスターことギロリが「ヴィジョンドライバー」に「プロビデンスカード」を読み込み、認証させることで変身した仮面ライダー仮面ライダーグレア」。参加者が使うデザイアドライバーとは異なるライダーシステムで変身した運営者用の仮面ライダーです。外見に関しては黒を基調にしたボディに紫と赤を装甲を纏った機械的なデザインが特徴的。また動物をモチーフとしている本作のライダーとしては珍しく、生物の意匠がほとんど確認出来ません。(無理やりですが、辛うじて頭部の触覚がバッタに見えるくらいです)複眼も存在せず、感情が全く見えない無機質なマスクはカッコいいものの何とも不気味に感じられますね。

 戦闘シーンは今回ほんの数秒しかなかったのですが、その数秒でパンクジャック・モンスターフォームを一方的に蹂躙出来るだけの膂力を存分に発揮していました。必殺技のキック1発で相手を沈めたことからも、他のライダーとは一線を画する破壊力を持っていることが伺えます。

 そして特筆すべきは他ライダーの洗脳能力。両肩や胸部に設置された「ヒュプノレイ」を操作することで、相手ライダーのマスクを跳ね除けてそのまま頭部に被せて支配下に置くことの出来るという驚異の能力です。(この「マスクの付け替えによる洗脳」は、ギーツのマスクの設定を上手いこと利用していると唸りましたね)装着されたマスクには複眼が存在するもののどこか無機質で、完全にグレアの操り人形になっていることを意識させてきます。参加者を意のままに支配しようとする運営の傲慢さを形にしたような、恐ろしいライダーと言えますね。

 

 

  • 身近になったデザグラの恐怖

 今回は他にもデザイアグランプリに関して様々な情報が明かされたのも印象的ですね。何と言ってもデザグラにスポンサーが存在していることに驚かされました。それも祢音の家の鞍馬財閥だけでなく、ウィンの祖父など出資者が複数存在しているのも衝撃的です。ここまでファンタジー的なミステリアスに包まれていたデザグラですが、蓋を開けてみれば割と現実的な側面が強かったのでちょっとギョッとしていました。

 それ故どこかデザグラに対する不信感はあれど、恐怖感は薄れてきてしまったようにも思えますが、祢音のSPである「ベン」と「ジョン」もかつてライダーとして参戦していたことが判明した時は唖然となりました。彼らが戦っていた事実にはワクワクした一方で、記憶を消されて覚えていないだけで実はライダーだった人間はもっとたくさんいるのではないか?という疑惑がここにきて立ち込めてきましたね。(『龍騎』以上に「誰がライダーなのか」という恐怖が出ていると言えます)身近な人がライダーだったかもしれない、自分を忘れているだけで変身していたかもしれない……そういった不気味な感情を呼び起こす演出としては十分な威力でした。(ネタですが)『クレヨンしんちゃん』とのコラボCMでは5歳児も勧誘していることが判明しましたし〜

 極めつけはジャマトが以前死亡して脱落した平や豪徳寺の言葉を喋った件。これに関しては以前から気になっていたジャマトの出自にも大きな答えが出てきたように感じてゾッとしました。(うわごとのようにセリフを口にするのが絶妙にホラーチックです)ジャマトに殺された人間はどこに行くのかについてある程度は予想していたものの、いざ実際に見せられると怖気が走りますね。そのうえこれまで倒してきたジャマトもかつては参加者の成れの果てだった可能性もあるので、何とも不穏に思えてなりません。

 その他英寿が探している母「ミツメ」がツムリの前のナビゲーターだったことが判明するなど、色々なことが見えてきた今回。上述の通りデザイアグランプリは一般企業の支援を受けて成り立っている現実的な大会としてのイメージでしたが、その分参加者の末路について嫌な生々しさが生まれていたように思えます。身近な人が実は……行方が知れないあの人は……そういった不安を掻き立てる設定の連続に、恐ろしい妄想が止まらなくなりそうです。

 

 

 そして次回は早くもラスボス戦が開始。(前回の「邂逅」シリーズもこのくらいでラスボス戦でしたが)謀略シリーズもいよいよクライマックスですが、英寿を欠いたメンバーのみでラスボスに立ち向かえるのかでまず不安になってきますね。景和たちも十分強くなっているとは思いますが、やはり心配です。

 また記憶を失った後の英寿のその後も気になります。どうやらスターだったりツムリたちの家族のままだったりと以前の願いは叶ったままであるものの、理想を失った英寿がどんなことになっているのか見るのが少し怖いですね。(たぶん表向きは飄々とした態度のままですが、家族に対する執着がなくなったせいで内心かなりドライになっていそうです)何よりどうやってゲームに復帰するのか……次回は色々と波乱の内容になりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。