新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2022年秋アニメ簡易感想 その24

 

 

 

スーパー戦隊シリーズ最新作

『王様戦隊キングオージャー』

2023年3月5日、放送開始!

 

 ということで戦隊シリーズ47作目がついに発表されました。本作のモチーフは「王様×昆虫」と、シリーズでも珍しい取り合わせとなっています。特に昆虫モチーフは『ハリケンジャー』のゴウライジャーなどがあったものの、全体のモチーフとしてはこれまで採用されてこなかったので驚きましたね。(虫が苦手な子どもへの配慮、あるいは同じ時間帯のメタルヒーロー仮面ライダーに虫モチーフがあったから……といった理由がファンの間で考察されていますね)戦隊の長い歴史を経てついに登場した昆虫戦隊に早くも期待が高まります。同じ昆虫モチーフということでビーファイター』とコラボしないかなぁ……

 そんなキングオージャーですが、上のツイート画像にもあるそのビジュアルを見た感想としては真っ当にカッコいい……!!でしょうか。ここ最近の戦隊のデザインは良くも悪くも尖っており、変化球というイメージが強かったのでこの騎士然とした出で立ちがかえって新鮮に見えてきます。何より巨大な剣を携え、肩マントをひらめかせる姿は僕の中を男子を大いに刺激してきます。こんなのカッコよくならないはずがないだろ!!と内心ワクワクが止まりません。一刻も早くこの戦隊が活躍する光景を見たい気持ちを抑えつつ、続報を待ちたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

SPY×FAMILY

第24話「母役と妻役」「ともだちとかいもの」

 フィオナとの一件からかつてないほど落ち込むヨルの様子から始まった前半。妻役解消を心配するヨルはともかく、彼女がユーリに泣きつかれることを恐れるロイドが急遽作戦を立てる展開には苦笑いしてしまいました。その後の飲みながらのやり取りでも微妙に噛み合っていない辺りにこれまた変な笑いが出てきます。お互いに相手を必要としているのは明確なのに、お互いそのことに気付いていないのがもどかしいですね。その分自信が持てないヨルを肯定してあげる形でひとまずは丸く収まって良かったです。

 後半はアーニャとベッキーのお買い物エピソード。こちらはベッキーの押しの強さが全面に出ていたのが特徴的でした。アーニャとダミアンの関係を誤解したままエスコートしてあげようとする彼女のパワーには少々圧倒されてしまいます。(それでいて自分のロイドへのアピールも画策する辺りかなりしたたかですねこの子……)しかし最終的には女の子の友情物語としてほっこりするラストだったのが素晴らしかったです。最初は興味半分でアーニャに近づいてきたベッキーも、いつの間にか彼女のことを友達として見れるようになったということでしょうか。

 

 

BLEACH 千年血戦篇

第11話「EVERYTHING BUT THE RAIN」

 明かされる一護のルーツ。その一端である両親の過去編がついに始まりました。死神の父と滅却師の母が如何にして出会ったのかが描かれると同時に、暗躍していた頃の藍染や若かりし頃の竜弦といった様々な人物の思惑が関わっていたのが面白かったです。特に藍染が生み出した人造虚「ホワイト」が両親の馴れ初めになっていたという事実に妙な感覚を覚えますね……(あと竜弦はこの時点から滅却師の習わしなどに嫌気がさしてるっぽいのが興味深いです)

 そして父・一心と母・真咲の快活なキャラクターが印象に残ります。お互いに死神と滅却師の軋轢などをものともしない明るさを持っており、初対面でも気軽に仲良くなっていく様子には微笑ましさを感じました。真咲に関しては自分が滅却師であることを明かすべきかどうかの葛藤を抱えながらも、一心の反応に救われているのが素敵でしたね。まさに両者共に前回と今回の予告に出てくる「太陽のよう」であることがわかります。

 また過去編とは別ですが、傷心の一護を受け入れて、かつ檄を飛ばしてくれる育美さんが個人的なここすきポイント。彼が落ち込む理由を敢えて詮索せず接してくれる彼女の優しさに序盤から感動させられました。

 

 

チェンソーマン

第11話「作戦開始」

 未来最高!未来最高!というワードでやたら有名な未来の悪魔が登場した回。見た目の奇抜さはともかく、初っ端からハイテンションすぎるキャラクターにギョッとさせられました。(本作はダウナー気味なキャラが多いので余計にこいつのハイな面が際立ちますね)一方でアキの「最悪な死に方」が見たいからと契約する悪趣味ぶりから、こいつもまた悪魔なのだということが伝わってきます。こんな厄介な奴と契約するアキのことがまず心配になってきますが、彼は彼でブレーキが完全に壊れてしまっているのがまた悲惨。当人もそのことを自覚したうえで戦い続ける気だとわかるシーンでは思わず顔を覆ってしまいましたよえぇ。

 そして今回は再び公安側、というよりはマキマさんの恐ろしさが描かれていたのもポイント。サムライソードの件でとあるヤクザたちを彼女が圧倒する様子にはゾッとしてしまいました。「必要な悪というのは常に国が支配している」というセリフからくるマキマさんの底知れなさ、そしてそれを強調するかのように次々と判明した特異4課側の魔人・悪魔の戦力がとてつもない恐怖を煽っていたように思えます。(サメの魔人はなんか愛嬌があって可愛かったのですが)本作は権力者側の力というものを徹底して描いているようにも感じましたね。

 

 

ヤマノススメ Next Summit

第12話「行こう!新しい頂きへ

 前回から始まった富士登山。最初はわきあいあいとした雰囲気でみんな仲良く登っていく様子に顔が綻びましたが、あおいが再び高山病の兆候を見せた瞬間空気が一気に引き締まりました。不安を孕みつつも進んでいくあおいと、それに付き添うひなたを見ている間は動悸がかなり早くなったように思えます。しかし苦しそうにしながらも、果敢に立ち向かうあおいの姿にかえって勇気づけられましたね。羊羹を出すシーンは、ひなたの心配なんて何のその!というあおいの確かな進歩が感じ取れました。

 そして念願の登頂にてご来光を拝めて一件落着……ではなく、さらに観測所も目指すことになる展開でさらなる驚きを貰いました。「日本で最も高い場所」を目指して急な勾配に挑戦する中、いつもの登山と同じ苦難を乗り越えていくあおいにこれまた涙。痛みや苦しみを抱えながらも、登り切ろうと努力する彼女に再び感動させられましたね。(そしてあの外人カップルとの絡みにもウルっときたんですよね……)

 何より印象的だったのが登り切った後と降りる途中のシーンで、それぞれあおいの“これまで”と”これから”を綴っていくかのような表現が素晴らしかったです。前者は富士山に登り切ったのはゴールではなくここまでの成果であり、あの時のリタイアを経てから経験した全部が今のあおいに集約されていたのが伝わってきました。そして後者はあおいが未来の自分を見据える描写が秀逸で、過去でもある今のあおいが未来の自分の背中を押すかのようにエールを送るシーンに心が震えます。これから先も山に登り続けるであろう、あおいの物語の1つの区切りとして見事な最終回でした。

 

総評

 最初は5分体制から始まったアニメ『ヤマノススメ』の4期。長い時を経て30分番組になったことも特徴的ですが、それ以上に「雪村あおいのストーリーの集大成」をキチンと見せてくれたのが最高でした。3期までで積み上げてきた人間関係やあおい自身の成長をさらに発展させ、彼女の世界を広げていくようなストーリーが多く見られたのが最大のポイントだったと思います。そして2期での富士山のリタイアという挫折からずっと待っていた富士山へのリベンジ、そこまでの道のりをじっくりと描いてくれたことにかつてない喜びと感動を味わえましたね。

 また本作から作画と演出がかつてないほど進化していた点が目に焼き付きました。序盤1期から3期までの総集編から始まった分、新規パートやその後の作画の凄まじさがよく伝わってきます。1期の頃から一貫している背景の力の入れように加えて、人物の絵も進歩していたのでキャラごとの情緒が読み取りやすかったですね。ED映像も毎回違うストーリーが展開されるなど気合の入れようが半端ではなく、最初から最後まで見応えがありました。1期から見てきた身としては感謝してもし足りないほど満足のいくアニメでしたね。素晴らしいアニメをありがとうございました!!

 

 

転生したら剣でした

第12話(最終話) 「旅立つフランはワクワクでした」

 アマンダの意外な秘密が明かされた最終回。彼女がフランの両親を育てていたというまさかの事実には衝撃を受けました。進化を目指していた彼女らに戦い方を教えなかったこと、笑顔で送り出せなかったことへの後悔があったからこそ、亡くなった2人の娘を気にかけていたわけですね。この事実からアマンダのママ呼び強要に深い意味合いが出てくるのがとても面白いです。最後にはフランの成長を見られただけでなく、彼女から「ママンダ」と呼ばれるなどその想いが報われて本当に良かったです。

 そしてフランと師匠はダンジョンで大暴れしていた辺り安定感がありましたね。ウルシという相棒も経てどんどん強くなっていくのが相変わらずとんでもないです。また今回の試験でクラッドら他の冒険者との交流を深めていったのも素敵なポイント。新たな場所に旅立つ際に見送りに来てくれた仲間たちこそ、フランと師匠がここで築き上げてきたものなのだとわかる一面でした。

 

総評

 人から転生した剣とケモミミ少女のバディもの、としての側面が強かっ異世界作品。ゲーム的なシステムやバトルは他作品でも見られた中、主にフランの成長を見守る物語として描いていたのが本作の特徴だったのかな、と思います。幼くも懸命な彼女を保護者のような感覚で見て、少しずつ強くなっていくことに喜びを覚えていく……劇中の師匠やアマンダだけでなく、視聴者もまたフランを「娘」として慈しむことに面白さを見出す作品でした。

 バトル描写に関しても強敵との戦いが要所要所に配置されており、そこで苦戦するフランにハラハラさせられつつも最終的には彼女の勝利に盛り上がるといった体で楽しめましたね。作画も全体的にレベルが高く、ここぞという場面の動きには目を見張るものがありました。異世界ものによく見られる倫理的な違和感は多少あれど、概ね満足のいく面白さだったと言えます。2期の制作も決定したことですし、ラストの新キャラがフランと師匠とどう絡んでいくのか楽しみです。

 

 

異世界おじさん

第11話「ち、違うぞ、これはエッチなのを見たからじゃなく…」

 異世界での戦いの中でも割とピンチな方だった気がする今回。魔法を封じる鳥(ただし封じる方法は臭い息という)の前に得意技が使えなくなったおじさんが、何だかんだで仲間とそれを乗り越えていく様子には素直にテンションが上がりました。ツンデレエルフのレールガン狙撃だったりアリシアの意外なスキルだったりと、ヒロインたちの活躍もあって見応えたっぷりでしたね。結局旅館はぶっ壊れてしまったものの、「景観が良くなかったからいいか!」くらいのノリで流したのも笑いを誘います。

 そして肝心の入浴シーンではムフフなハプニングはあったものの、それ以上に記憶消去の件について深く切り込んでいたのが印象的。幼少の記憶がないアリシアにとって記憶を消すことがどれだけひどいことなのか、を察したうえで正直に告白するおじさんにちょっとだけ惚れました。結局現実世界に戻っても記憶を消そうとする癖は直っていなかったのですが、アリシアに対してだけはそうした不誠実はなくすよう努力したことにも好感が持てます。ただその結果感受性を殺すテクを手にしたのが何というか……おじさんの闇の深さがまた更新された気がしました。

 

 

 さてキングオージャーが3月から始まるということで、現在放送中の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』がいよいよ終わることに若干の寂しさを覚えてきました。あの毎回恋物語もいよいよ見納めだと思うと少しだけ悲しいですね。

 というかそれよりも、ドンブラザーズはどうやって終わるのか?という疑問が湧いてきます。脳人との戦いを終わらせるような話でもないですし、明確なラスボスが現状存在しないせいで如何にして戦いに決着をつけるのか非常に気になります。ヒトツ鬼や獣人の設定上、ドンブラザーズはこれからも戦い続けるオチでもあり得そうな気がしてきました。ただ夏美とみほちゃん関連の問題には何とかケジメをつけてほしいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。