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2022年秋アニメ&特撮簡易感想 その25

 

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ』

2023年1月28日、放送開始!

 

 新作ウルトラマンを約2クール展開し、残りを『クロニクル』と題した傑作選番組で放送する体制が定番となってきた昨今のウルトラマンシリーズ。その一環として来年1月からの傑作選枠である新番組の情報が先日届きました。今度はゼロをナビゲーターに据え、『ギンガ』から『デッカー』までの“ニュージェネレーションウルトラマン”と称された世代のウルトラマンたちを特集していくようです。劇場版『タイガ』から曖昧になりつつあったニュージェネの枠組みに、『Z』以降の作品も無事組みこまれたのがちょっとした収穫ですね。

 また本作は普通に紹介するだけでは終わらず、ストーリー仕立てで進行していく模様。何者かによってニュージェネウルトラマンに関する記憶が消されてしまった中、ゼロが未来から受け取ったメッセージと新アイテム「ディメンションナイザー」(見た目が『大怪獣バトル』シリーズ「ネオバトルナイザー」そっくり)を手にニュージェネの記憶を遡っていくという内容になるそうです。ニュージェネを見守ってきたゼロが彼らの手助けをしていくシチュエーションは素直にテンションが上がりますね。記憶を消し去った犯人や未来からの協力者は何者なのか、そういった謎も少しずつ明かしていくであろう点も楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター 遥かなる青い空

 年末記念として放送された特別エピソード。テレビシリーズとは異なる世界軸でのサトシとピカチュウの冒険の一幕を見せてくれる短編となっていました。(帽子のデザインからして映画『キミにきめた!』の世界のサトシでしょうか)サトシの絵柄やロケット団のノリなど、全体的に懐かしさを覚えましたね。そのうえ『ココ』で存在が仄めかされたサトシのパパについての話が出た時は衝撃を受けました。

 肝心の本編は謎の少年「ハルト」との出会いと秘密の物語。ハルトは登場した瞬間から違和感をいくつか残していましたが、明確な幽霊として判明した時は改めて驚きました。そして彼の両親から愛されていたこと、ポケモンが好きだったことが語られるシーンはもちろんのこと、実態がない故に家族との再会やポケモンとの触れ合いが出来ないハルト自身の姿に胸が痛みます。

 そんなハルトのために、自分の手を通してポケモンの温かさを教えてあげるサトシの心遣いにまた感動させられます。“当たり前”だと思っていたものが失われた時の喪失感や悲しみを受け止めていく様子が何とも素敵でした。(ハルトの帽子のためにマンキーに自分の帽子をあげる辺りも粋でしたね)今あるものがなくなる前にそれらに感謝を伝えてほしいというメッセージを、来年からのサトシ卒業に繋げたエピソードとして魅せてくれたことを実感させてくれる内容でした。

 

 

ジョジョの奇妙な冒険

第24話「脱獄へ… 」

 新しいことを3つしか記憶出来ない困難な状況を打開するため、いよいよ始まった刑務所での最終決戦。敵であるミューミューを認識するためにエンポリオが計算した二進法を使うという展開には若干首を傾げたものの(「3つしか記憶出来ないから4つ目の敵や弾丸を認識出来ない」という理屈もいやそれはおかしい)、徐倫の凄みもあって勢いで盛り上がることが出来ました。ミューミューが記憶の力を過信しすぎていた中、それを撃破したうえ今度はこちらが利用するという流れもカタルシスに溢れていましたね。

 何よりこの回は徐倫エンポリオに「前に進む勇気」を教える展開が最大のポイントでした。慎重な判断で生き延びたエンポリオのことを尊重しつつ、危険を冒してでも戦うことの大切さを説く様子に胸を打たれます。これまでずっと音楽室に籠っていたエンポリオが、その言葉によって外に出る覚悟を固めるのが実に素敵ですね。閉塞した安穏に浸ることなく、未来を切り拓くために困難に立ち向かう……1部の「あしたっていまさ!」に通じるジョジョらしい前向きな思考に改めて感動させられました。

 

 

後宮の烏(からす)

第13話(最終話)「想夫香(そうふこう)」

 宵月との戦いを終え、一旦の平穏を得た寿雪の前に現れた最後の訪問者はまさかの魚泳。それも寿雪を殺すつもりだったという事実にショックを受けました。烏妃として恵まれている寿雪を疎ましく思う故に宵月を手引きしたという事実にも衝撃を受けましたが、その根底にある麗娘への深き愛情や後悔を知った今ではあまり責めることは出来ません。ほぼほぼ失意のままに去ってしまった魚泳を気の毒に思いながらも、生前の麗娘には寿雪がいてくれた事実が救いになってくれることを願うばかりです。

 そうして今度こそ本当に平穏を取り戻してからは、寿雪と帝の心の距離を描いていたのが印象的でした。ずっと烏妃としての運命に諦めを見出していた寿雪が、自分の幸せを自覚しつつあることに喜びを覚えます。今のみんなとの生活もいつか壊れてしまうかもしれない……という不安を抱えながらも、大切な思い出や絆を得たことで殻を破った寿雪のこれからに希望が持てる、何とも晴れやかなラストでしたね。

 

総評

 小説を原作とした中華風ファンタジー不思議な力を持った少女が様々な依頼を受け事件を解決していく内容を彼女を気に留める帝の青年の関係を交えながら描いていく面白い作品でした。劇中の人物や用語はどれも把握するのに苦労しましたが、話の流れ自体はちょっとした探偵ものとしてのシンプルな作りだったのでスッと入り込むことが出来ました。何より寿雪のどこか愛らしい仕草や、他登場人物の魅力的なやり取りもあってすぐそれぞれに愛着が湧いてきましたね。

 また本作は烏妃(うひ)という役割がもたらす意味や、その成り立ちについてを探っていくミステリー要素も魅力の1つ。それらが少しずつ解き明かされていくことの楽しみも存在しており、回を重ねるごとに続きが気になっていきました。寿雪がどのような宿命を背負っているのか、作品世界の歴史と共に明かされていく6話、それらが梟によってひっくり返される12話は特に素晴らしかったです。個人的に今季のアニメの中でもお気に入りトップ5に入る素敵な作品となりましたね。

 

 

ぼっち・ざ・ろっく!

第12話(最終話)「君に朝が降る」

 冒頭から大興奮の文化祭ライブからスタートした最終回。1曲目は上手くいったものの、2曲目でひとりのギターの不調が起きるという展開は手に汗握りました。それ故喜多ちゃんたちのアドリブによるサポート、そしてひとりの即興ボトルネック奏法で一気に舞い上がれましたね。何より8話の時に結束バンドを助けたひとりが、今度は彼女たちの助けによって舞台に上がれた構図にグッときます。喜多ちゃんの「ひとりちゃん」呼びも含め、どこか胸が熱くなれる前半だったと思います。

 そして文化祭を終えてからはいつも通りの日常が展開されていました。前述の壊れたギターの代わりを手に入れるため、お茶の水の楽器屋に入る和気あいあいとした空気に早速癒されてしまいます。ひとりの奇行には相変わらず変な笑いが出てくるものの(喜多ちゃんとの腹話術はめちゃくちゃシュール)、店員さんからが大事にメンテナンスしていたギターを引き継ぐ流れにはちょっと心が震えましたね。そんな日々を経て押し入れという殻から巣立ちするひとりの後ろ姿に、美しい余韻を覚えるラストもまた素晴らしかったです。

 

総評

 きららアニメの一角として登場した本作ですが、心に突き刺さるぼっち描写とシュールなギャグ、そしてカタルシス溢れる展開に惹かれる他作品にない内容になっていました。主人公のひとりはどこか共感性羞恥を覚えるキャラとして描かれており、数々の作画崩壊ギャグや実写パートネタが合わさることで非常に個性的なキャラに仕上がっていたと思います。そんな苦しい現実をコミカルに映しつつ、優しい仲間たちとの触れ合いで少しずつ一歩を踏み出していくひとりの成長物語としてもとても見やすかったです。

 そして演奏パートが最大のポイントだったと個人的に考えています。音が存在しない紙媒体の原作に、迫力のある音楽を加えることで魅力を増していくのはアニメだからこそ。ヌルヌルとした動きの作画と自然な挙動も相まってどの演奏も見応え・聞き応えのあるものとして高い完成度を誇っていました。ロックを知らない身でも十分に楽しめる良いアニメでしたね。

 

 

ブルーロック

第12話「二次選考(セレクション)」

 まだ二次セレクションだというのに予算が尽きてしまったブルーロックプロジェクトや如何に……!?ブルーロックマン」なる謎のCG技術が使われたことには驚いたものの、そのせいで既にカツカツという裏事情には笑うしかありません。ただゴールを稼ぐ最初のステージの造りには例によって感心させられましたね。仲間の助けがあってここまでやってこれたことを痛感した潔が、自分に足りないものを把握して洗練していく流れは中々に見応えがあります。主人公が自身の成長を実感していく様子も見ていて気持ちがよかったです。

 そして続くステージではまさかの凪とチームを組む展開に驚かされました。蜂楽も加えた3人でやっていけるのかという不安はあるものの、凪が潔の力の根源やサッカーそのものに興味を持って積極的になっている点は好ましく思います。一方で玲王の脳が破壊されていそうなんですが……また第一ステージを突破したトップ3がいずれも個性的だったのも印象深いですね。特に現状トップの「糸師凛(いとし・りん)」は兄・冴を超えるためだけにブルーロックに入ったというエゴイストぶりが凄まじいです。自分以外は全て踏み台としか思っていない相手との対戦で、潔たちがどこまでくらいついていけるのか楽しみになってきました。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第39話「未来から来たアイツ」

 やっぱり新旧主人公のエース同士の合体は胸熱だぜ!!ユウディアスのトランザム・ライナックとアイツ(遊我)のセブンスロード・マジシャンがフュージョンしたトランザムロード・ライナックの召喚シーンは最高にテンションが上がりました。(ギャラクティカオブリビオンフュージョン元にしなかったのは意外でしたが、単体での活躍シーンがあったので良し!)例によってバウンスされても、ユウディアスがセブンスロードを召喚して再びフュージョンするというシチュエーションのおかげで見事に盛り上げてくれていましたね。

 また辛く悲しいことに嘆くルーグに対し、ユウディアスたちが「誰かの笑顔」のために前に進み続ける強さを教える展開が素晴らしかったです。逆境でも諦めず、自分の道を切り開く精神を上の再召喚の流れで証明してみせたのも熱いですね。ここぞという場面で現行主人公を支えて華を持たせてくれる、アイツの理想的な前作主人公ムーブもあって興奮が止まらなかったです。

 そして原稿を見て凍ってしまった問題ですが、こちらはカレーパンで解決するというオチで一気に脱力してしまいました。ズウィージョウがパン屋をやっていた理由もこれにあるようでちょっとズッコケてしまいそうになります。(デュエマといいカレーパンを何だと思っているんだ)またデュエル中にズウィージョウが突然消滅する衝撃の展開もあり、彼に関する謎が一段と深まった気がしますね。

 

 

ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突

Episode6

 ネクサスの強襲は暴走ではなく、リブットとティターンの協力を促すためのものだったと判明した今回。ウルトラマンとアブソリューティアンが手を取り合えるきっかけを作ろうとしていたノアの想いにちょっと感動させられました。手のひら大回転~アブソリューティアンの侵略が自身の惑星の滅亡によるものであり、彼らなりに止むに止まれぬ事情があることを考えれば確かに共存も手であると思えますね。(ヒカリに頼めば星の危機も何とかなりそうですし)ティターンは結局去ってしまったものの、彼だけでもリブットと通じ合ってほしいところです。

 そして戦闘シーンでもネクサスもといノアの存在感が大きかったです。ウルトロイドゼロ相手にジュネッスブルー、そして真の姿であるウルトラマンノアの力で粉砕するオーバーキルにはスカッとさせられました。ただどちらか片方の陣営に肩入れしすぎず、あくまで中立の立場で戦いを見守る超越者的態度は貫く模様。リブットのことを気にかけてくれているようなので、これからの両者の絡みにも期待出来そうです。

 

 

 デッカーもいよいよ完結間近ということでドキドキが止まらないウルトラマン関連。特に「デッカーの次の新作ウルトラマンがどのようなものになるのか」という話題に早くも興味を寄せています。これまでは毎回クロニクルのテーマなどからある程度予測出来ていたものの、上のニュージェネスターズからはあまり読み取れないので色々と妄想が捗ります。

 ティガモチーフのトリガーとダイナモチーフのデッカーとくれば、次は『ガイア』モチーフの作品になるのではないか?とも言われていますね。それはそれで嬉しいのですが、個人的には全く新しいウルトラマンにも期待したいところ。来年夏に見られるであろう新しいウルトラマンはまだわからないからこそ、期待して待っていたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。