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仮面ライダーギーツ 第20話「乖離Ⅳ:ジャマトからの宅配便!」感想

その必死さは大切なもののため

今デザグラは空前の推し作りブーム!君だけの推しを見つけろ!

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  • 必死なタヌキは甘さを捨てるのか?

 前回デザスター投票によって大智が脱落したものの、彼がデザスターではないことで投票が続行されることになった新デザイアグランプリ。今回のギーツでは引き続きデザスターが何者なのか?という点に触れつつ、参加者同士の必死な様子が描かれていたのが最大の特徴でした。

 彼らの必死ぶりが露になっていた理由としては第3回戦「時限爆弾ゲーム」と、それに巻き込まれた沙羅姉さんが関係していたのが大きかったですね。予告状と共に果物型の爆弾を各地に配っているジャマトを倒すというルールはまだ良かったのですが、景和の姉がまたもや巻き込まれる展開には唖然となりました。前回に引き続き大切な人が危機に晒される羽目になった景和が気の毒に思えてなりません。

 それ故か、今回の景和は姉を助け出すまでの間はかなりピリピリしていた様子が目につきました。姉が巻き込まれた状況は6話を彷彿とさせますが、あの時以上に切羽詰まっていたように感じます。姉の元に送られてきたパイナップル爆弾を持つジャマトを倒すために、冴のゾンビバックルを引き剥がして使うなどおよそ景和らしくない場面が多くて何度もギョッとさせられましたね。(「よこせ!」ではなく「貸せ!」という言い回しだった辺りは景和らしいですが)姉のことを想う景和の人間臭い一面が見られた点は良かったものの、前回ケケラに忠告された「甘さを捨てろ」の言葉がここにきて表に遭わられてきているように感じてなりませんでした。

 

 

  • それぞれの理由と覚悟、そしてデザスターは……

 終始焦っていた景和に対して比較的前向きだったのが祢音と冴。前者は自分の願いのため、後者は自分の家族のために戦っている様子が印象に残りました。中でも娘のデザグラをやめさせようとする母に対し、「自分の幸せは自分で叶える」と啖呵を切っていたのがカッコよかったですね。(一方でこんな危険なゲームに参加している娘を心配する気持ちもわかるので、祢音母の方にも同情を寄せてしまいます

 そして冴の方は家族のために戦っていることが判明。スポーツもしているのも家族を養うという理由から来ており、冴の家族への献身ぶりが伺えます。叶えたい願いである「年齢で衰えない身体能力」からは何年でもアスリートとして頑張り、家族を支えていく覚悟が感じられますね。冴にとって必死になる理由が景和と同じ大切な人に向けられているのもあり、今回で彼女に対する個人的な好感度が爆上がりしました。

 ……そのため、ラストに冴が「デザスターミッション」と書かれたカードを持っていた様子が映ったことに衝撃を受けました。序盤の戦いで英寿と景和の背後に爆弾を投げ込んだ何者かがいることが示唆されていましたが、ここにきて彼女がその容疑者に上がるのは中々にショッキングです。上述の理由もあって、冴なら家族のためにデザスターとしての役割を全うするだろうという確信が持てるのがまたエゲつないと思ってしまいますね。

 ただここまで露骨だとかえってミスリードな気もしてきます。あくまでデザスターのカードを持っているだけで、デザスター本人とは限らないかもしれません。(もしかしたら別の参加者が持っていたカードをたまたま見つけただけ、という可能性も考えられます)しかし冴がデザスターではないと仮定すると、英寿と景和を妨害したであろうデザスターの容疑者に上がるのは最早1人しかいません……それぞれの譲れぬ理由と、誰がデザスターになっていてもおかしくないことが改めてわかりましたが、果たしてデザスターの真実はどこに向かうのでしょうか。

 

 

  • 悪魔のささやき、キツネVS猛牛

 ここ最近の恒例となっている道長パートでは、ジャマトのスポンサーである「ベロバ」が登場したのが印象的。何と言ってもアルキメデル以外のジャマト側につく存在が出てきたことには色々とテンションが上がりました。ゴスロリ衣装を身に纏った可愛らしい少女ですが、雰囲気が何とも毒々しいので少し面食らってしまいますね。

 そんなベロバが道長のサポーターになる展開はある程度予想していたものの、道長自身があっさり彼女との協力を選んだことに少々複雑な感情を抱いてしまいます。前回でデザグラの真実を知った道長にとってはこのままデザグラもライダーも全て破壊する道を選ぶのもわかるのですが、如何せんベロバに体よく利用されている感が強いです。ベロバ自身は道長を推しにして楽しんでいるようですし、そんな奴らを楽しませている時点でデザグラに参加していた時とほぼ変わらない気がします。最早悪魔の誘いを選り好みする余裕がないほどに、今の道長はライダーを潰すことしか考えられなくなっているのでしょうか。

 とはいえライダーの敵として舞い戻ってきた道長/バッファと、景和のために彼を止めようとする英寿/ギーツの対決は今回屈指の名勝負でした。バッファが苦しみながらもパワー全開ぶりを発揮し、あのギーツに肉薄する光景には仰天させられます。終始ギーツが優勢だったものの、必死に喰らいつく様子には思わず応援してしまいましたよえぇ。(対するギーツも鏡で相手の動きを読んで迎撃するなど、試合巧者な一面を発揮していたのがここすきポイントその身を酷使しながら執念でライダーを追い詰めていく、まさにゾンビのようなアクションを繰り広げていく道長の戦いに注目が止まりません。

 

 

 そして次回は時限爆弾ゲームの続きですが、今度は冴の家族が巻き込まれる模様。沙羅姉ちゃんが助かった矢先にまたもや参加者の身内が危機に晒されることには思わずズッコケてしまいますね。ここまでくると運営側が意図的に被害者を選んでいるのではないか?とつい勘ぐってしまいます。家族の大ピンチを前に、冴はどうなってしまうのでしょうか。

 そして道長の前に謎の新ライダー「ゲイザー」が登場!グレアの色違いと言えるカッコよさげなカラーリングが目につきますが、果たしてこのゲイザーは誰が変身するのでしょうか。グレアにギロリが変身していたことを考えると同じゲームマスターであるチラミが最有力なのですが、されはて……他にも脱落したはずの大智がジャマーガーデンに姿を見せているなど、道長パートはまだまだ衝撃の展開が待っていそうですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。