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仮面ライダーギーツ 第22話「乖離Ⅵ:追跡!チラミ鬼をつかまえろ!」感想

人を呪わば罠2つ?

鈴木福さん、仮面ライダーに変身おめでとうございます!!

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  • 陽気なチラミを嵌める罠

 参加者も3人に絞られ、いよいよ大詰めに差し掛かった今期のデザイアグランプリ。今回のギーツはそんなデザグラ最終戦が開かれる…………かと思いきや、ジャマトが全く現れないのでチラミが自身を標的にする変則的なゲームが開幕することになりました。ごっこゲーム」と称されたゲームはその名の通り鬼ごっこなのですが、地雷やらバナナの皮やらGMライダーによる妨害が多かったのが特徴的でしたね。さながらバラエティ番組のようなコミカルさに溢れていましたが、戦っている当事者からしたら面倒くさいことこの上ない仕様になっており、今期のデザグラそのものを表しているかのようでした。

 しかし終盤、逃げおおせたチラミの元にジャマト側の面々が襲撃してヴィジョンドライバーを奪われるまさかの光景に仰天。そもそもジャマトが出てこなかったのはゲームマスターであるチラミをあぶり出すため、という大智の作戦だったことに膝を打ちましたね。わずかに会話した程度でチラミの性格を見抜く辺り、参謀役としてスカウトされただけはあります。そしてデザグラのジャマトありきのルールを利用した、ジャマト側の作戦勝ちとも言うべき展開でした。

 一方で今回醜態を晒してしまったのがチラミ。ゲームを盛り上げるためとはいえ、敵の罠にまんまと嵌ってしまったのはいただけないですね。強力なスペックを誇るライダーに変身しておきながら倒された点も少々情けないです。(とはいえ多勢に無勢でしたし、ベロバが後述のジーンが使用したアイテムを使用していたと考えると仕方ない面があるかもしれません)ただゲームを盛り上げるために自身で体を張るなど、頑張っていたのも事実。何かとウザいチラミですが、ここから挽回していってほしいところです。

 

 

  • 強気な祢音が落ちる罠

 今回もう1つの見どころだったのが祢音による心理戦。前回デザスターであることが判明してから、彼女が何が何でも勝つ覚悟を決めている様子が目に留まりました。デザスターだとバレるリスクを背負いながらも、負けじと騙し抜こうとする姿勢には好感が持てますね。(それはそれとして「バレたら理想が永遠に叶えられなくなる」というペナルティに関してチラミに文句を言ってもいいと思う)

 劇中でもデザスターミッションである妨害を積極的にこなし、逆に景和に英寿への疑いを植え付けようとする奮闘っぷりが見られました。景和さえ仲間に引き入れれば投票で英寿に勝てると踏んでいる辺り実に巧妙です。英寿に化かされてきたことを指摘していくのも上手く、これまでのゲームで彼らと交流を重ねてきたことを利用したことには舌を巻くばかり。積み上げてきた信頼すらも利用する、彼女のなりふり構っていられない本気ぶりが感じられました。

 ただ悲しいかな、それが逆に景和が祢音への疑いを強めていく結果になってしまったのはある意味当然と言えます。英寿ならもっと上手くやるという信頼、そして景和自身がデザスターかもしれない言及を考慮していなかったのは痛かったですね。景和自身もただ騙されるだけのお人好しではなくなり、思慮深さを発揮していたために祢音の行動が裏目に出てしまったような印象を受けました。(というか今回の祢音のムーブが完全に人狼初心者がやりがちなミス」そのものなのが……)景和を御しきれると侮っていた祢音の負けといった感じの展開だったと思います。

 また今回の祢音に謎の青年が忠告していたのも印象的。「キューン」というらしい彼の「自分が幸せなら周りがどうなったっていいのか」「他人の不幸なんて望んだら自分の身に降りかかってくるぞ」といった厳しい指摘が、そのまま上述の状況を表しているのが面白いところですね。物言いはキツいですが、彼は祢音の身を案じているのでしょう。(恐らくはこのキューンこそが祢音のサポーターなのかもしれません)勝とうする心構えは賞賛すべきものの、確かにやり方に問題があった祢音。彼女がここから如何にして這い上がるか気になるところです。

 

 

  • 覗き見て、追うものを逃撃する運営者

 

GLARE2, LOG IN!

 

INSTALL.

 

I HAVE FULL CONTROL OVER.

GLARE2.

 

 チラミがヴィジョンドライバーとプロビデンスカードで変身したライダー「仮面ライダーグレア2」。ゲームマスター用の新たなグレアです。ギロリが変身していたグレアとほとんど同じなのに、実質別枠のライダーとして登場したことには驚きましたね。(『ギーツ』のライダーは「変身者ごとに異なるライダーに変身する(同じライダーで別変身者を用意しない)」を徹底しているのでしょうか)見た目もグレアと同じようでいて、マスクやヒュプノレイに赤いラインが走っているという差異が存在します。ノイズのようなイナズマのようなデザインですが、目の衣装を多く含むグレアのデザインを考慮すると「血走った目」をイメージしている可能性があるかもしれません。

 戦闘能力に関してもグレアとほぼ同じ模様。劇中では鬼ごっこのルール上直接対決することにはならなかったものの、ギーツたちライダー3人を同時に相手取っていた辺りキチンと強いのでしょう。さらにヒュプノレイによる星型バリアやGMライダーの操作、罠による妨害と実に様々な手段で逃げ回る実にいやらしい戦いぶりを披露していたのも面白かったです。チラミのユニークな動き(うつ伏せでうねうね動いて銃撃を避けるシーンが地味にすごい)やグレアの高スペックぶりも相まって、非常に厄介な敵になっていたと思います。

 また今回ベロバの説明から、ヴィジョンドライバーは創世の女神にアクセスするためのキーであることが判明したのも興味深いです。創世の女神についての詳細は未だ明らかになっていませんが、デザグラの世界改変はこのドライバーを通じて行っているのでしょう。(『MOVIEバトルロワイヤル』でもドライバーが奪われたことでデザイアロワイヤルが開催されていましたし)それだけにそんな重要アイテムを終盤奪われてしまったチラミの醜態が目に付くのですが、そこは今後如何にして挽回するのかに期待しておくことにします。

 

 

  • 感動を求め進撃する青狐戦士

 

LASER RAISE RISER.

 

ZIIN SET.

 

LASER ON.

 

ZIIN LOADING.

 

READY FIGHT.

 

 ジーンが「レーザーレイズライザー」に青の「レイズライザーカード」を装填して変身したライダー「仮面ライダージー」。まさかのオーディエンス・サポーター自身が変身したライダーです。事前情報が一切ない中突然の登場を果たしたので、グレア2とは別の意味で大きな衝撃を受けましたね。変身アイテムとしてもデザイアドライバーの装填部分と、ヴィジョンドライバーのカードを使用した面の合いの子なのが面白いところ。

 その見た目は機械的ながら、動物の意匠を感じさせるデザイン。特にギーツと同じようなキツネを思わせる要素が至るところに見られます。他にも全体的に左右対称(アシンメトリー)になっており、中でも頭部はカードが斜めから突き刺さっているような特殊な形状なので中々にユニークです。今回は変身した直後で終わってしまったので詳しい戦闘スタイルはわからずじまいでしたが、サポーターの立場を考えると強そうに見えますね。

 何よりジーンを演じる鈴木福氏が変身したという点で大きな興奮を与えてくれたライダーとして印象に残りました。幼少から仮面ライダーが好きな演者の「ライダーに変身したい」夢がついに実現したということを考えると、非常に素敵なライダーだと思いますね。

 

 

 そして次回はヴィジョンドライバー奪還戦が開始。ドライバーなしではデザイアグランプリが続行不可能となるため、取り戻すために英寿たちがジャマーガーデンに乗り込むことになるようです。暗躍していたジャマト側のライダーたちともいよいよ直接対決を果たすようですね。

 また英寿とジーンによるタッグも展開される模様。推しと共に戦えることに内心テンション爆上がりしているジーンが描かれそうでちょっとニヤニヤしてしまいます。乖離編もそろそろ終わりそうですし、どのような結末を迎えるのか実に楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。