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2023年冬アニメ簡易感想 その22

 

 

 

 ベーゴマをモチーフにした高速回転バトルホビー「ベイブレード」。1999年に初めてその姿を現し、以降何度も復活してはブームを巻き起こしてきた有名な玩具です。「爆天シュートベイブレード」「メタルファイトベイブレード」「ベイブレードバースト」とこれまで3つのシリーズが展開されてきました。かくいう僕も爆天シュート時代に遊んだ身で、友達とよくベイバトルをしたものです。

 そんなベイブレードに先日さらなる情報が。「ベイブレードの日」とされている21日に、次なるシリーズベイブレードXの名前が解禁されました。4th Generation(第4世代)とも呼ばれている新シリーズを経て、さらなるブームが起きることが望めます。気になるのがベイブレードXのギミックですが、メタルブレードやバーストギミックに続く革新的なものが搭載されているのでしょうか。上のツイートによるとステージにも新しい要素が追加されているようですし、“X”の名前もX(クロス)→ベイとステージのクロスなんてありそうですね。続報が楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※今週の『あやかしトライアングル』はお休みだったため感想はありません。

 

 

 

 

 

 

シュガーアップル・フェアリーテイル

第11話「つくるべきもの」

 前回のラストでアンとシャルのすれ違いが起こりそうだと期待心配しましたが、蓋を開けてみれば例によってひた向きなアンとぶっきらぼうながらも彼女を守るシャルのやり取りにほっこりすることになりました。王族の成り立ちと真実(はるか昔では妖精が人間を奴隷にしていたっぽい話には驚きましたね)を知り、自分が作るべき砂糖菓子を見据えてからのアンの行動力には舌を巻くばかり。良くも悪くもアンが砂糖菓子職人として真っすぐであり、シャルもそんな彼女を好いているからこそ2人の関係は変に拗れずにいられるのかもしれません。

 しかしアンを疎ましく思うラドクリフ派の妨害にドン引き……彼女の手を直接潰そうとしてくる容赦のなさに襲われているシーンを見ているかのような悪寒を覚えました。(一方で助けを呼んだジョナスの株は少しだけ上がった)彼らの師匠も自分の弟子を信用するが故にアンたちを追い出すなど、徹底して主人公たちを追い詰める展開にビビりつつもどこか安心感を覚えている自分がいます。最後までどす黒い悪意に晒されるアンですが、この程度では決してめげないことはここまでで十分に伝わってきたのでここから如何にして這い上がって逆転するのかという点で期待が持てますね。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ2

第11話「温めてくれと言ってくれ」「レジェンド オブ ロナリスト」「常世の町は氷笑卿とワルツを踊る」

 冒頭から遭難しているロナルドたちに吹いた。雪を吹雪かせる吸血鬼「雪にわくわく」のせいで遭難した6人がどうやって「裸で抱き合って温めあおう」と提案するかという心理戦を繰り広げていたので本当にシュールでした。恥ずかしがって踊り出してからやっぱり抱き合う絵面の破壊力も満点で、個人的にはプライドをかなぐり捨ててきたマイクロビキニに好印象を抱きましたね。あとミカヅキくんはもうクールなイメージを取り戻すのは不可能だと思う……

 また中盤の「ロナデュエルド」なる謎の対決にも抱腹絶倒。ロナルドファンによるマウント合戦、当のロナルドにとっては公開処刑遊戯王パロディマシマシでやっていたので見ていて笑いが止まりませんでしたよえぇ。(若本さんのナレーションがいい味出していました)最終的に半田とサンズがお互いを認め合う流れもいい話風でいて何ともおかしな光景だったと思います。

 ラストは何とドラルクの師匠とも言える吸血鬼「ノースディン」が登場。女性を口説いて洗脳するというある意味で元ネタの吸血鬼らしい奴だったのですが、キザったらしい言い回しと女性ならどんな生物だろうと口説こうとする姿勢が清々しくて気持ち悪かったです。(一方でこれまでのドラルクの歯の浮いたセリフが大体彼の教えっぽいのが意味深……)シンヨコ中の女を丸ごと支配下に置いて弟子に挑戦してくるという、この作品にしては珍しいシリアスのまま続いた展開にも驚きましたね。

 

 

転生王女と天才令嬢の魔法革命

第12話(最終話)「彼女と彼女の魔法革命」

 アニスとユフィリアの痴話喧嘩、もとい一騎打ちによって幕を開けた最終回。それぞれの譲れぬもののため、お互いを想う気持ち故の対決は悲しくもあり、同時にどこか晴れやかでもありました。自分1人が全て背負えばいいとどん詰まりなアニスを前にして、重荷を共に背負うことを諭してくれたユフィリアが勝利を収める結果も爽やかでしたね。王女の責務から愛する人を解放してみせたユフィリアには感心するばかりです。

 そして共にいてくれる大切な人が出来たアニスの変化も印象に残ります。何と言ってもこれまで隠してきた転生者としての記憶と知識、何より本来のアニスの人生を奪ってしまったのではないかという負い目をユフィリアに話すシーンには思わずウルっときましたね。信頼出来る相手を得たことで、1人で苦しんできたアニスはようやく解放されたのだと思います。それはそれとしてその後のイチャイチャキスシーンは最高でしたねはい。

 とにかくユフィリアが王位を継承し、アニスは彼女の側で魔学の研究を続けるラストには本当にホッとしました。周囲の人々のその後も晴れ晴れとした雰囲気で描かれており(王位を渡してからのアニス父が趣味だった土いじりを楽しんでいるのがここすきポイント)、何だかんだでみんな幸せそうなので見ていて心が暖まります。アニスもユフィリアを救うことを諦めていないようで、最終的には希望が持てる最終回になりましたね。

 

総評

 百合要素が加わった転生ファンタジー作品……ですが、予想していたよりも百合要素は控えめな印象を受けました。魔学の研究に邁進するアニスとユフィリアのイチャイチャはちゃんとあるものの、王宮で密かに進む陰謀やそこから始まる戦いなどが苛烈で、いつの間にかそちら目的で視聴していたように感じます。特に弟・アルガルド関連は個人的にかなり突き刺さった要素で、彼の反逆からアニスたちが苦悩していく最終回までの曇らせ展開の凄まじさに思わずテンションが上がってしまいましたね。

 とはいえやはり主役はアニスとユフィリア。2人の関係は最後まで物語の中心になっていました。突如自分の存在を否定された令嬢が自由奔放な王女によって救われ、最後には密かに苦しんでいた彼女を救っていく流れの綺麗さには感動させられます。理解者が誰もいないと思っていた少女たちがお互いを肯定し合い、支え合うことで届かぬ空に手を伸ばす……そんな爽快感溢れる内容に最終的には着地したことには拍手を贈りたいですね。

 

 

にじよん あにめーしょん

第11話「侑と幼馴染」

 やっぱりゆうぽむは正義。いつになく練習に打ち込む歩夢と、それを嬉しそうに見守る侑の2人を見てそう思える回でした。歩夢が幼馴染からの遊びの誘いを断るほどにスクールアイドルに打ち込むようになったことが何より喜ばしいですし、本編のことを思うと良い距離感になれたなぁ……と感じます。

 また同じく幼馴染を持つ栞子の話も印象的。積極的ながらどこか子どもっぽくて放って置けない嵐珠との関係が何とも微笑ましかったです。こちらも本編での出来事を乗り越えたからこそ、互いを安心して見ていられる関係になれたのかもしれませんね。

 

 

機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)

第3話「嘘つきは誰?」

 NT-Dによる支配から逃れたものの、ヨナたちの受難はまだ続く。今回は彼ら幼馴染3人の過去の詳細が明らかになりましたが、強引な面が目立っていたミシェルの心情が印象的でしたね。裏切ったように見せかけてでも2人を助け出そうとしたのに、気付いた時は手遅れになってしまった無念を思うとミシェルの苦しみも理解出来ます。彼女がフェネクスにこだわる理由もそういった嘘や苦しみからみんなと一緒に解放されたい……そんな気持ちがあったからなのかもしれません。

 同時に今度こそネオ・ジオングに乗って大暴れするゾルタンも痛々しかったです。かつてニュータイプが起こした奇跡を目の当たりにし、もう1度それに縋ろうとした人間たちの被害者としての叫びは狂気的ながらも悲痛に満ちていました。宇宙世紀の数々の問題を知っていると、それらを全て壊したくなるゾルタンの選択も無理はないと思えてきますね。

 そして本作の注目ポイントでもあるニュータイプによる「魂の解放」について。過去作でもニュータイプは死者の言葉を聞いて力を借りるなどしてきましたが、ここまでオカルト染みた解釈にしてくる内容には驚かされます。同時に死から逃れて永遠の命を手に入れるというニュータイプ神話に対して、「人間の手には余る」ものと劇中で否定しているのも特徴的。生きている人間は今この世界で何を為すべきなのかが、この作品のテーマの1つなのでしょうね。

 

 

 ベイブレードといえばホビー以外にもアニメ・漫画などのメディアミックス作品も忘れてはいけません。やっぱりホビー作品はそれを使う主人公たちの活躍あってこそです。

 

 

 それはともかく、ベイブレードX発表と共に歴代アニメ作品の配信も告知されました。それぞれの世代にとって懐かしのアニメを見返せるというのは非常に嬉しいものです。僕も幼い頃夢中になって見ていた『爆天シュート ベイブレード』シリーズ(1作目と2作目のキャラデザの変わりようには当時びっくりしましたね……)をちょくちょくチェックしていこうと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。