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『ドラゴン娘になりたくないっ!』ゼオス編を見る

 

 

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 以前から始まったドラ娘のストーリー編第2章。メガ編に続き、今回はサーヴァ・K・ゼオスにスポットを当てたストーリーが先日展開されました。新キャラも合わせて結構胸にくるものが多い内容で、ゼオスのキャラクターも相まって個人的にもかなりお気に入りのエピソードとなりました。というわけで今回はゼオス編の感想を軽く書いていきたいと思います。

 

 

  • ゼオスの本音の言葉

 当エピソードの主役である「サーヴァ・K・ゼオス(サーヴァ・ケー・ゼオス)」は褐色長身美女&カタコト留学生&ケンカが強い元ヤンという、属性のごった煮とも言える濃い設定の数々が特徴的な少女。すずを振り回すカップリング描写もありますが、個人的には短編動画などで度々見せる頼もしさや優しさに溢れた描写が印象に残っています。特にアーシュがドラゴン化が治まらず引きこもってしまう回では、彼女の家に来て励ますくだりがお気に入りです。そんな彼女の元ネタは《煌龍 サッヴァーク》。異様な存在感を放つマスター・ドラゴンで、漫画やアニメでの誕生経緯や活躍から僕自身思い入れの深いカードだったりします。ジョーキラの友情の証好きぃ……!

 そんな精神面では非の打ち所がないと思われていたゼオスが、このエピソードの冒頭で日本語が苦手という一面が押し出されたのはかなり意外でした。以前から日本語を間違える場面はチラホラ見られましたが、新入生交流会のプレゼンで口籠ってしまったほどとは思ってもみなかったです。責任感の強さからというのもあるのでしょうが、大勢の前で、何より重要な場面で声が出なくなる彼女に同情と親近感を覚えますね。加えて母国での親友「アカリ」との諍いもあって、元ヤンだからこその口下手さが描かれているのだと思うと興味深いです。

 それらの問題をすずたちの助力を経て、「自分の言葉で面と向かって話す」答えを出すくだりは結構感動的。特にすずの「誰かが用意した上手な言葉より、自分の下手な言葉の方がよっぽど伝わるだろ」というセリフにはハッとさせられましたね。これらのシーンから大事なのは口に出す内容ではなく、臆することなくはっきりと口に出す姿勢そのものだということが読み取れます。そうしてクリーチャーに体を乗っ取られたアカリを救い出すために、言葉で彼女に本音をぶつける流れも見事。(またとりあえず拳で解決しようとする脳筋・伍大ドーラとの対比にもなっているのが面白いです)元ヤンとしての力を振るうことなく、大切な想いをキチンと言葉にする展開にはウルっときました

 あとはやはり、すずをはじめとしたドラ娘生徒会のメンバーがサポート役として活躍したのもちょっとした見どころ。上述のすずの言葉はもちろんのこと、他4人でドーラを抑えつけたりと要所要所でゼオスの成長の力になってくれる様子に仲間ってあったけぇ……となりましたねハイ。個人的にはアーシュのアカリへの気遣いが印象的で、張りつめていた彼女にゼオスの今をさり気なく教えてくれたことに感心させられますこの会長、自分が主役じゃない時に限って有能だな……

 

 

 続いては本作の見どころの1つであるクリーチャーの元ネタも例によっていくつか見られたので、本筋の所感も合わせて触れておこうと思います。

 

  • アカリ

 まずメガ編ラストの時点で登場していたゼオスの旧友・アカリですが、彼女の元ネタは前回の予想通り《煌世の剣 メシアカリバー》でほぼ確定でしょう。名前も「メシ“アカリ”バー」といった風に取られているのでしょうし、何より髪に巻いてあるリボンの柄がメシアカリバーの剣のビジュアルまんまだったのが面白いところです。

 キャラクターとしては当初血気盛んな印象を受けましたが、その実新しい居場所を獲得しているゼオスへの嫉妬や寂しさを抱えているのがいじらしくて魅力的ですね。クリーチャーからの揺さぶりにかけられて闇落ちしてしまうのではと心配していたのですが、ゼオスを信じているから!と突っぱねたことが判明したのは意外性もあって感激しました。昔の友人キャラとして不穏なものを出していたものの、穏やかな方向に収まって一安心です。

 

 

  • ルソー・モンテス

 今回敵クリーチャー。上述の通りアカリの心を揺さぶり、彼女の体を乗っ取ろうとしていた本作の中でもかなり卑劣な策士です。ゼオスがアカリよりも今の友達を選んだなど、言葉巧みに猜疑心を引き出そうとするのはベタながら悪役として満点の活躍と言えるでしょうウルトラマン好きとしてトレギア味を感じたのは内緒。まぁそれでいてアカリの信じる心には敵わなかった挙句、無理やり体を乗っ取るくだりはこれまでの策士気取りはどうした!?とツッコみたくなりましたが。

 またアカリに見せたイメージ映像に出てきた天秤が、元ネタのカードの呪文面である《法と契約の秤》だったのも面白いポイント。アカリと生徒会を秤にかけるゼオス、という印象を与えるのになるほど効果的なチョイスと言えるかもしれません。カードとしての効果ではなく、ビジュアルを上手いこと利用した敵クリーチャーの選出には改めて感心させられます。

 

 

  • アーシュのチョコ

 厳密にはカードとは異なるのですが、2話でアーシュがアカリに渡したチョコレートもちょっとした小ネタでした。というのもチョコの箱デザインが2008年に発売された「デュエル・マスターズカードチョコ(パフチョコレート)*1そのままだったからですね。(最初に気付いた視聴者さんはかなりのデュエママニアですね)カードがおまけで付いてくる食玩ですが、こうしたネタも拾ってくる点にはニヤリとさせられますでもそのチョコ賞味期限切れてない大丈夫?

 

 

  • 謎の宝石(?)

 あとは今回お邪魔キャラ感があったドーラと、彼女が所属するアオハル組の描写も意味深でしたね。メガ編で倒された《貴星虫ドレインワーム》の時同様、むむがクリーチャーの欠片らしきものを回収しているシーンには思わず見入りました。アオハル組にドラゴンの力を与えた「謎の存在」曰く「美しき宝石」とのことどう見ても宝石には見えませんがそれはですが、このアイテムが何を意味するのか気になるところです。

 何よりこの謎の存在の正体も初登場の時から気になって仕方ありません。黒いモヤのようなものに覆われていて詳細が全くわからないのですが、果たして何者なのでしょうか。個人的な予想としては……

  • ①校長(《天龍神アークゼオス》)と同じ五龍神のいずれか
  • ②五龍神と背景ストーリーで争っていたオリジン陣営
  • ③宝石(宝玉)繋がりで《龍魂珠

 といった感じですが、この者の正体について明かされる時はいつ来るのでしょうか……?

 

 

 そして次回を予感させるラストでは、謎の人形がすずに話しかけるホラーオチだったのでちょっとビビりました。それはともかく、この人形の正体はシルエットからして解体人形ジェニー》といったジェニー系列のいずれかでしょうね。(今月発売される新パックでジェニーの新カードが出るのでちょっとタイムリー)チャッキー染みた不気味さもあって少々怖いのですが、このジェニーちゃんとすずの関係性や如何に?といったところで次回・すず編を楽しみに待っていたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:リンク先(https://news.nissyoku.co.jp/foodsnews/gaibu20080514041740988)の記事を参照。