電力系通信事業の会社「QTnet(キューティーネット)」と、昭和仮面ライダーがまさかのコラボ。法人向けのICTサ ービスブランド「QT PRO(キューティープロ)」の宣伝として、仮面ライダーが会社のセキュリティとなる面白いCMが公開されました。データ流出の危険から守るシステムを、会社を狙うショッカーやデストロンと戦う仮面ライダーとして表現するセンスが愉快で楽しいですね。2種類あるCMも仮面ライダー1号&仮面ライダー2号のバージョン、仮面ライダーV3&ライダーマンのバージョンと別れている辺りも好みです。
何よりわずかな映像から感じられる昭和ライダーへのリスペクトがたまりません。崖などで戦う絵面はもちろんのこと、少年ライダー隊の存在といった小ネタも欠かさない点には唸らされるばかり。あとライダーマンのドリルアームは本編よりも活躍している気がする。上の動画では後半にメイキング映像も見れますが、一発ネタとは思えないほど凝った撮影風景にもワクワクさせられます。ちょっとしたノスタルジーを覚えつつ、今の人たちに昭和ライダーの魅力も伝えてくれる素敵なコラボCMになっていると感じましたね。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
ポケットモンスター テラスタルデビュー
第63話「氷の戦い!冷たい瞳のグルーシャ」
リコ、まさかの応用テスト不合格……ナッペ山のジムリーダー「グルーシャ」とのバトルで敗北したものの評価されているかもしれない、という期待を粉々に打ち砕くラストに全てを持っていかれました。ただスケートボーダーだった頃から結果にこだわる、グルーシャの過去を聞いた後なだけにこの采配も納得ではあります。アルクジラとの出会いと優しい態度からも決して冷酷なわけではなく、どこまでも勝負に真剣であることが読み取れますね。でも「負けたのに合格なんて寒い」発言はこれまでのジムリーダーに刺さるからやめたげて!
またリコにとってこのストイックさはある意味で必要なのかもしれない、ということも感じられました。以前のバトルで負ける悔しさを得ることが出来た今、「絶対に勝ちたい」という貪欲さがリコには求められているのかもしれません。実際今回のバトルでは必死に工夫を凝らして戦っていましたし、ハルクジラのような不利な相手を攻略してみせたことには膝を打つばかり。勝つための努力からくるパワーはバカに出来ないと思いましたね。(そして以前から感じていたリコのバトルセンスの高さをここぞとばかりに堪能出来ました)あとは不合格になった結果リコのテラスタル研修はどうなっていくのか、それが気がかりです。
異世界スーサイド・スクワッド
第9話「Episode9」
女王を殺して成り代わっていた敵の親玉「リッチ」の登場に衝撃を受ける中、予想の斜め上を行くフィオネ姫の覚醒パートに度肝を抜かれました。ハーレイの言葉を噛みしめてようやく自分に正直になれたものの、見た目と乱暴な言葉遣いまで彼女をリスペクトし出したので呆気に取られてしまいましたね。ただバットで大臣をボコボコにするシーンは痛快でしたし、以前よりもずっとイキイキしているので何だかんだで好感が持てる成長をしてくれたと思います。(あと銃をぶっ放して若干トリガーハッピーにになっているセシルもおかしかったです)
そして後半は帰ってきたスースクとリッチ軍団によるバトルが最大の見どころ。何故か成竜に急成長したアーサーまで参戦したのは意外でしたが、メインキャラが勢揃いしてまさに総力戦の様相を呈していたので大いにテンションが上がりました。作画もかつてないほど気合いが入っており、主題歌の挿入歌と相まって大興奮の一言。さらにエンチャントレスが体を人質にされているなど向こうの事情も知れて、物語が大詰めに差し掛かっていることを実感させられます。
グレンダイザーU
第9話「光を覆う闇」
前回に続いて味方同士の不和が印象的な回。冒頭から大介が監禁されるのは結構ショッキングでしたが、黙ってルビーナに会っていたことを考えると弓教授の判断も間違っていないのが難しいところです。その一方で光子力研究所が侵攻される緊急事態でもグレンダイザーに頼らないので少々フラストレーションが溜まりました。(この辺りは養子とはいえ大介を助ける源蔵父さんとの見事に対比になっています)ただ弓教授が宇宙の技術への恐れなど、未知なるものへの不信感を抱いていることもわかりますね。立場の問題や宇宙人を信用していいのかといった疑問、考えれば考えるほど単純な同盟ではいられない複雑さが感じられます。
そしていざ戦闘シーンではテロンナとカサドそれぞれの面倒臭さがこれでもかと炸裂していました。前者に関しては言わずもがな、宥めるルビーナにも聞く耳持たないほどに意固地になっているのが本当に厄介でしたね。(そんなテロンナに追われながらOPが流れるシーンはここ盛り上がっていいところなのか……?とちょっと困惑したり)そして個人的に印象に残ったのが後者で、才能溢れるデュークへの嫉妬に何とも言えない気分にさせられます。しょうもない動機ではあるのですが、その妬みの中にデュークやテロンナへの羨望も混じっているのが何ともいじらしく思えてきます。外道なものの妙に人間臭いところが見えてきたので、カサドのことが愛おしくなってきた次第です。
逃げ上手の若君
第9話「わたしの仏様」
予想していたものよりも数段エゲつなかった時行の戦法に唖然。敵の手首を出血させてからはひたすら逃げ回るという、彼の逃げ上手を活かした戦法は衝撃的なもののなるほど理に適っていると思いました。ただ徐々に焦りを募らせていく瘴奸に対し、血の中で楽しそうにしている時行の絵面の狂気には少々苦笑い。(加速装置みたいな動きには吹き出しましたが)そんな彼の姿に瘴奸が「仏様」を見出す展開は、これまた秀逸な恐ろしさを感じました。地獄で外道にも微笑む仏の何と美しくも残酷なことか……結果的に瘴奸の中の悪党は消えたようですが、彼を変えた時行には慄かされます。尊氏とは別ベクトルで人並外れた存在の狂った印象を受けますね。
また吹雪の実力の高さが伺えたのも注目ポイント。前回本性を表したフランス顔の戦闘力を味わいつつ、それすら軽く受け流す姿にひたすら圧倒されました。敵を見極め、最小限の力のみで倒したかのようなスマートな所作には惚れ惚れしますね。(一方で弧次郎と亜也子が必至で大人1人を下したのもあって、それを個人でこなした吹雪の凄まじさが際立っていました)そんな彼が原石とも言える存在を側で見届け・育てる姿勢を見せたのも興味深いところ。時行の正体を知って吹き出す絵面に笑いつつ、打ってつけの主を得た吹雪に期待が止まりません。
仮面ライダーがCMで出てくることは以前からよくありますが、思い返してみるとセキュリティ関連のモノばかり。(ダイワハウスのCMで上野樹里さんの家の守りをお願いされるくだりはよく覚えています)上述のCMもそうですが、強固なセキュリティ=仮面ライダーが我々を守ってくれているかのような安心感という構図が出来上がっていることがわかります。ヒーローが守っているというのはファンとしてもテンションが上がるので、今後もそういった類のCMに仮面ライダーを起用してほしいですね。
ではまた、次の機会に。