週刊少年ジャンプで連載されていた忍者バトル漫画『NARUTO-ナルト-』が連載開始してから、今年で25周年を迎えました。それを記念した様々な企画が進行中のようで、特設サイトやスペシャルPVの公開から順次展開していくとのことです。幼い頃からナルトの活躍を見てきた身としては、何とも感慨深い気持ちにさせられますね。
そして上のPVもこれまた素敵で、本編におけるナルトの戦いの歴史を静止画MAD風動画として描いているのでテンションが上がりました。アニメや漫画で物語を追っていた分、それらを短時間で振り返っていく中でかつての感動と興奮が呼び起こされてきます。(中でも2分辺りからの両親視点のパートが良き……)そしてミナト・ナルト・ボルトの三世代を映して“意志が受け継がれていく”ことを示したのも見事。ファンの1人としてたまらない動画に仕上がっていたと感じています。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
キン肉マン 完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)編
第11話「新たなる無量大数軍(ラージナンバーズ)!!」
完璧・無量大数軍第二陣が投入され、全面対抗戦もさらなる佳境を迎えることに。何と言っても二陣を率いてきた“完肉”「ネメシス」の存在に注目したいところで、キン肉族と関係の在りそうなビジュアルや言動のミステリアスさが視聴者の興味を引いていたと思います。三大奥義の1つであるマッスルスパークを易々と放ってみせる実力も相まって、この先のキーパーソンとしてこれ以上ないくらいの印象を残してくれましたね。(原作を読んでネメシスの正体を知っていると、ここでの言動の数々に胸がザワザワしてきます)
そして悪魔も加えての殺し合いに発展しそうなところを、ロビンマスクらアイドル超人軍が止めに入る展開がこれまた胸熱。ずっとOPに映っていたのに全然出番がなかったこともあり、満を持しての登場には本当にテンションが上がりました。何より途中までピークを庇ったりと体を張ったキン肉マンたちに、熱い激励やアイコンタクトを送る関係性がたまりません。(キン肉マンの「友達なんだ」を聞いて、何も言わずピークも助けるブロッケンJr.がここすきポイント)正義超人たちの友情と慈悲の精神を引き継ぎ、ロビンたちの活躍がいよいよ始まる高揚感にワクワクが止まらなかったです。今回で一旦終わりですが、来年1月からのシーズン2が楽しみで仕方ないですね。
しかのこのこのここしたんたん
第12話(最終話)「さらばのこたん!? シカ部よ永遠に」
前回の衝撃的なラストはどこへ行った!?とばかりに何事もなかったかのように始まった最終回。(かつての『おそ松さん』1期といい直前のシリアス展開をなかったことにするスタイル何なんだよ!!)「シカの穴」なる勢力の説明からタイガーマスクよろしくプロレスが始まるのかと思いきや、実在のご当地キャラとのバトルはあまりにも予想外でした。北海道のキュンちゃんや長崎県・小値賀町のちかまるくん&はなちゃんなど、説明がやたら丁寧でほとんど各地方のプロモーションになっている辺りに苦笑いしてしまいます。さらに極めつけとしてせんとくんが出てきた時のインパクトは計り知れなかったですねハイ。
そんなご当地シカ軍団との戦いを繰り広げるのこたん&こしたんはまぁいつも通り。前者は例によってフリーダムで、後者は途中からツッコミを放棄し出してノリノリになるのがおかしくてたまらなかったです。またこしたんの「のこたん」呼びなどちょっとグッとくる展開もサラリと流されたりと、ありとあらゆる手段で物語を笑いに変換しようとしてくる気概が感じられました。(あとアニオリのツノコプターで1話の初登場の伏線が回収されるのが鮮烈)ここまでやりたい放題を貫いてくると、正直感服するほかありません。良くも悪くもアニメしかのこらしい傍若無人っぷりを目の当たりにした気分です。
総評
原作者・おしおしお氏ですら理解出来なかった狂気の産物。カオスをウリとした作風の原作を、アニメでさらに意味不明にしてみせた怪作と言ってもいいかもしれません。フルCGのシカに誰もツッコまない絵面や、実写映像を何度も挟んでくるノリはあまりにも無法で圧倒されました。笑いよりも困惑が出てくる場面が多く、見れば見るほど我々は何を見ていたのだろうか……?という感情が湧いてくるまさに劇的な内容に仕上がっていたと思います。
原作読者としては話数シャッフルといったアニメならではの改変に好感が持てました。ばしゃめといった個性的なキャラを早々に出しておいて、物語のリアクションに幅を作ってみせたのは良かったと感じています。おかげで原作では出番の遅かった面々の魅力を、アニメでさらに深く見ることが出来ました。こうした改変は個人的にも評価したいところです。(一方不満点はこしたんのツッコミが増えすぎてクドく感じたところでしょうか)
また放送前からループ動画を出したりと、話題作りに事欠かなかったのも印象的。次回予告もネタに振り切れていましたし、徹底してSNSでバズる方向性に注力していました。アニメ本編とは関係ないものの、別の方面で面白さを届けてくれたのも悪くなかったと思います。
夜桜さんちの大作戦
第25話「アイとミズキ」
虹花勢との最後の対決は、アイさんを巡って少々切ない結末を迎えることに……幼い彼女が悲惨な境遇だということは薄々気付いていたものの、それ故今の環境に依存しきっている様子が何とも痛々しかったです。彼女の保護者的存在でもある「ミズキ」が、皮下からアイさんを守るために敢えて厳しくしていたのがまた2人の不憫さを助長していました。それだけに彼女らを救おうとした七悪の戦いぶりを素直に応援せずにはいられなかったです。「適応」の開花でガスを中和する戦法もさることながら、かつて太陽に救われた経験から“寄り添う”形でアイさんたちに手を差し伸べたことにウルっときましたね。(あと翠といったこれまでの仲間が次々と助太刀に来てくれたのが良き)
そして太陽&凶一郎VS皮下の決戦では、皮下の意外なルーツに仰天しました。戦中から生き続けて夜桜の血の研究を続けていた経歴は、ここまで描かれてきた彼の狂気をさらに底上げしているかのような衝撃だったと思います。挙句の果てに怪物と化す展開も強烈で、自分の体すら道具にしてきたマッドサイエンティストの末路としては中々に恐ろしいものでしたね。太陽と凶一郎のコンビの活躍が楽しみな反面、ドンドン人間の範疇を越えてきている皮下に慄いてしまうばかりです。
遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!
第126話「生者は光に封じられ」
まだ覚悟が決まっていない遊飛に代わり、ユウディアスと遊歩とのラッシュデュエルが開幕。前回ユウディアスが組んだデッキが、案の定カード破壊やハンデスで死者蘇生を使わせない作戦となっていて大いに納得しました。それどころかエクスチェンジで死者蘇生を自分の手札に加える瞬間にも唸らされます。初代遊戯王を意識したオマージュが散見される点も含め、非常に胸熱な展開と言えるでしょう。
しかしユウディアスが死者蘇生を使うラストには度肝を抜かれました。恐らくは自分がオーティスになるつもりなのでしょうが、その自己犠牲の精神に何とも言えない切なさを覚えずにはいられません。(一方でユウディアスがここまで真意を隠し抜いたことには感嘆しますね)何よりどうあっても誰かがオーティスの業を背負わなければいけないのかという、残酷な運命に対しての憤りが湧いてくるばかりです。
それだけにマナブやフェイザーたちが独自に行動していたのは好印象でした。死者蘇生そのものを破棄することで、決められたロードを打ち破ろうとする姿勢には大いに元気付けられます。荷物を使った謎暗号や模型田くんの模型技術を使ってユウナを欺くシーンも痛快でしたし、ユウディアスとは別口で彼らの成果に期待したいですね。
トランスフォーマー アーススパーク
第51話「さいごのきぼう」
マンドロイドを止めるために始まった最終決戦では、まず洗脳されたオートボットたちが立ちはだかることとなりました。初っ端からオプティマスとエリータが襲い掛かってきただけでもショッキングなのに、クライマックスでメガトロンが現れた時の絶望感は半端ではなかったです。これまでずっと頼もしい先達として守ってきてくれた彼らだからこそ、虚ろな兵器として利用される展開にかつてないほどのピンチが感じられました。(その分予告でスタスクが助太刀に来てくれるっぽいことが確定してテンション爆上がりしましたが)
そんな状況でも諦めず、仲間を鼓舞して先導するツウィッチにはかえって惚れ惚れしましたね。テランたち全員で洗脳オプティマスたちを止める大金星を挙げ、道中でも的確に指示を渡す辺りテランのリーダーとしての資質が育ってきたように感じました。何より自分たちを「最後の希望」と例えるシーンが印象的で、かつてメガトロンに「君たちが未来の希望なんだ」と言われたことを思うと胸が熱くなってきます。生まれたばかりの未熟な頃からずっと彼女を見てきたのもあって、この戦いを終わらせる希望となりつつある様子に大きな感動を覚える回でもありました。
ナルトに関しては放送予定だった新作アニメが未だに音沙汰なしなのが気になるところ。『BORUTO -ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のアニメも一旦終了してから大分経ちますし、そろそろアニメで彼らの活躍を見たいものだと思っています。(まぁ僕以上に姉が待ちわびているのですが)もしかしたら上の25周年記念で発表があるかもしれませんので、とりあえずは気長に待つ所存です。
ではまた、次の機会に。
