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仮面ライダーガヴ 第8話「デュアル チョコレイト」感想

幸せを願う心の一撃

ディーン「アリーデヴェルチ(さよならだ)!」

ガヴ&ヴァレン「させねぇよ?」

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  • ギャル社長の悲しみと怒り

 今回のガヴは実質幸果メイン回と言ってもいいくらい、彼女の優しさに溢れた内容となっていました。欠点の無さそうな幸果の内面に触れており、掘り下げとして中々に興味深かったです。ただ明るいだけではない、ギャル社長の魅力をより深く知ることが出来ましたね。

 まずこれまで見せたことないような空元気の影に、暗い表情を落とす幸果の様子が印象的。前回ラストで末継の怒りを買った件を引きずっているのは明らかでしたが、かつて同じようなことをやってしまったという話で余計に胸が締め付けられましたね。(こうした失敗を何度もしてきたというのもまぁわかります)幸果の空気が読めない部分はある程度理解したので納得ではあるものの、それだけに当人が重く受け止めるのが何とも切なくなってくる前半だったと思います。

 その分ショウマや雅子ちゃんの励まされてからの幸果の優しさが身に沁みました。人の幸せを願う姿勢は「間違っていない」と肯定してくれる仲間の有難みを噛みしめつつ、打ちひしがれる末継に寄り添う様子に甘根幸果という女性の強さが感じ取れます。どれだけ失敗しても諦めず、他人のことを思いやれることこそギャル社長の美点と言えますね。本当に素晴らしいくらい善性に溢れているので、幸果のひた向きさを見ているだけで清々しい気持ちになってきます。

 そして幸果の想いが最も炸裂したのがディーンへの怒りの啖呵!まさかのペンキをぶっかける展開を続けて見せてくるとは思っていなかったものの、それだけ幸果が憤っているのとも取れるのが素敵なところです。人の幸せを喜べるだけでなく、人の不幸を悲しみ、時には理不尽に怒ることも出来る……単純なようで難しく尊い志だと感じました。また後述の戦闘シーンでもそのペンキがディーンの秘密を暴く役に立っていたりと、戦えずとも存在感を示す幸果には惚れ惚れするばかり。この調子でショウマたちの日常の象徴として、これからも明るくみんなを支えていってほしいですね。

 

 

  • 戦いで通じ合う者たち

 前回の時点では割とぎこちなかったショウマ(ガヴ)と絆斗(ヴァレン)の連携も大きな見どころ。例によってお互いの正体はバレていない中で、変身前・変身後共に上手くやっていけるような様子を見せていたのが微笑ましかったです。戦闘シーンに関しても多彩なカメラワークで繰り広げられるガンアクションが印象に残りましたね。新たに生成した「チョコドンガン」をヴァレンにも渡し、彼が落下した時はフォローしながらの背中合わせの銃撃に惚れ惚れしました。ショウマが何だかんだで先輩らしく振る舞えていることにどこかニヤリときます。

 そして何と言ってもグラニュートの出現を機に、結束を固めていく過程が見事の一言。最初こそ互いに相手を探っていたものの、「グラニュートから人間を守る」という目的があることを知ってからは一気に打ち解けることに感動。幸果も加わってからの敵の正体を探る作戦を練っていたのが素晴らしかったです。(ショウマの「ワーバケモノー(棒)」には吹き出しましたねハイ)3人での情報共有もスムーズに描かれており、視聴者の視点としても彼らが協力出来るようになって爽快感を覚えました。

 さらに事件解決後、絆斗が仮面ライダー捜索の依頼を取り下げるラストも素敵でしたね。これは上述の戦いで仮面ライダーが味方であることをハッキリ認識したからだと言えましょう。最初は何者かを知るために探っていたものの、共闘の末に信頼出来るという判断を下したのが伝わってきます。幸果がライダーとの自撮りを敢行するシーン含め、正体は知らないままでも通じ合える関係になりつつあることを実感しました。しばらくはこの愉快ながらも安心感のある3人のやり取りに癒されることとなりそうです。

 

 

  • 【悲報】双子、クビになる【残当】

 それはそれとして今週のストマック家、まずはやはりグロッタの幹部怪人に相応しい実力が目に焼き付きました。妖艶な見た目に反して荒々しい戦いぶりを披露しており、その圧倒的な強さのインパクトは十分といったところ。大鎌を振るい、足蹴にするような動作でねじ伏せる様は強烈で見ていて何度も唸らされました。(さながらドS女王様といった具合だったかと思います)そしてヴァレンが負けることはほぼ確定していたものの、予想以上にボコボコにされていたので変な笑いが出てきましたね。おかげで情け容赦がない強敵としてのグロッタへの注目が止まりません。

 対してシータ&ジープの双子ですが、とうとうランゴたちからクビを宣告された時は苦笑いせずにはいられなかったです。赤ガヴ(ガヴ)とヴァレンを勘違いしてボロを出すくだりなど滑稽で、初登場の得体の知れなさはどこへ行ったレベルの狼狽を見ることとなりました。報・連・相を怠った2人の自業自得ではあるものの、あまりの容赦のなさには見ていて胃がキリキリしてきますね……そしてもっと極悪な感じで描かれるかと思っていた、そんな双子の現状が何とも哀れに思えてきます。ここからこの2人がどんな道を歩むことになるのか、非常に気になってくるやり取りでもありましたとはいえこの双子は次回懲りずに何か仕掛けてくるようですが……

 

 

 そして次回は10月末ということでハロウィンを扱った特別編。お菓子を配るイベントに目を輝かせるショウマが見られるようで、穏やかな空気の日常エピソードになりそうな予感がします。上述の通りシータとジープの魔の手が迫ってきているようですが、今のポジティブなショウマなら難なく受け流せるという期待も湧いてきますね。またダンス少女たちとの交流やキャンディの新フォームなど、他にも気になる要素が多めなので楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。