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Duel Masters LOST ~追憶の水晶~ 第3話 感想

想いは届かず、すり抜ける

本家デュエマヒロインのお口の悪さと比べるト、すずちゃんの悪口が何だか可愛く見えるわネ~

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  • 強気な少女が向ける感情は

 約1か月ぶりとなったデュエマLOSTアニメの第3話。今回は2話の延長線としてニイカとクリスタの熾烈なヒロイン争いが見られましたが、想像していたよりも生々しい女の戦いを目撃することとなりました。血まみれのクリスタを見てから彼女を警戒するニイカのアタリの強さがこれでもかと描かれており、その苛烈さに魅了された次第です。正直女子同士の罵り合い描写が迫真すぎてこのアニメはどこに力入れてるんだ!?となりましたねハイ。

 何と言っても前半の体育の授業、バスケの試合中に繰り広げられた問答が印象に残りました。ウィンとの関係を公言してはばからないクリスタに対して「頭に蛆でも湧いてんじゃないの!?この変態女!!」と言ってのけるニイカには度肝を抜かれましたね。(この直球の罵倒からは原作・松本しげのぶ氏のテイストを感じる……)ニイカの視点ではクリスタは怪しいし言動も意味不明なのでそう思うのも無理はないのですが、このストレートな口汚さは色んな意味で衝撃を受けてしまいます。直後に突き飛ばしたりボールをぶつけるシーンも、嫌いな相手に容赦のない女子の遠慮の無さを感じずにはいられません。良くも悪くもこの気の強さがニイカのアイデンティティにも思えてきました

 またこれらの行動が全てウィンを想ってのことだという点は個人的に好感が持てますね。ウィンを狙うクリスタへの警戒心も、彼が危険な目に遭うかもしれないことを感覚で理解してのことでしょう。一見外敵を排除する独占欲とも取れるものの、根っこには好きな人を心配する気持ちがあるのがわかるので不快感もあまりなかったです。(むしろウィンに忠告を無視されてしまう展開には、若干の不憫さすら感じました)この遠慮も配慮もなく自分の正直・明け透けの無さはニイカの魅力かもしれませんね。

 

 

  • 一方通行なままの想い

 ニイカ以外にも不穏な行動を繰り返す登場人物に溢れている本作。1話からずっとそんな感じなクリスタに加え、今回はついにジャシン帝が本格参戦してきたのも大きな見どころとなっていました。夢の中でウィンに語りかけたり、彼が《聖斬のコード アシッド》に襲われた際にようやく顕現するといった形で干渉してきたのが印象深いです。この辺りのウィンが自発的に動くことを促す発言の多さは、彼に対する信頼とも取れますね。恐らく彼がその気になれば力を発揮できるほどのマナの持ち主、であると感じているからなのでしょう。その一方でクリスタに対してウィンの理解者としてのマウントを取り始めるシーンには苦笑いしてしまいましたが……

 ニイカやジャシン帝にガン飛ばされても諦めず、ウィンの記憶を呼び起こそうとするクリスタも目に留まりました。相変わらず怪しい言動が目立つものの、彼女からもまた「過去のあなたを思い出してほしい」といったウィンへの恋慕が伝わってきますね。他にもウィンにデュエマを挑む際の挑発的な態度は、どちらかというと無理をしているように見えます。蠅の王の言いなりなのは間違いないものの、ウィンへの愛は間違いなく本物。登校しなくなってから幻のように扱われている辺りも含め、彼女の献身性に儚さを覚えました。(ただニイカを水晶の中に閉じ込めてウィンをおびき寄せる作戦炎龍神ヴォルジャアク「水晶漬けにするとか引くわー」に関しては、彼女への嫉妬などが混じっていそうでちょっと人間臭さを感じたり)

 といった感じでウィンを想う女子2人+邪神1体の心情が窺い知れた回でしたが、同時に彼女らの気持ちを知らないウィンにもどかしくなってくる内容でもありました。この行動力は前回同様、過去の自分を知ることに固執しているのが目に付きますね。ニイカの忠告よりもクリスタの誘いを優先してしまい、結果クリーチャーに襲われて死にかけるシーンにも少々ため息が出てしまいます*1ニイカには謝罪したものの、周囲の自分への想いに気付かず突っ走る一方通行な関係性が非常に多いのは、ある意味でこの作品の特色かもしれません。

 

 

 今回もう1つ印象に残ったのがクリスタが明かした新たな情報。前回に続いて彼女の口からこの世界に関する事実が知らされることとなりました。特に境界の向こう側にある世界「ゾーン」が「かつてウィンとクリスタが生きていた世界」と判明した時の衝撃は計り知れなかったです。以前から頭に浮かんでいたこのゾーンの正体は『WIN』の世界の成れの果てなのではないか?が、予想通りの可能性を帯びてきたことに驚くを隠せません。人の気配もなくクリーチャーが跋扈する廃墟と化しているのも、クリスタの言う「事件」が原因のようですね。

 その一方でウィンが断片的に思い出した記憶がこれまた複雑な証拠となっていました。どこかの城にたたずむクリスタをそれを眺めるウィン……さながら「ロミオとジュリエット」のような構図はWIN本編とあまりにも乖離しているので困惑が止まらなかったです。そもそも記憶の中のウィンの服装が現代日本のそれとはかけ離れており、何となくファンタジー要素すら感じられます。何より本作のウィンは我々の知るウィンと同一人物なのか、改めて怪しくなってきたように思えてきました。

 あとはクリスタがニイカに「このままではあなたたちの世界も危ない」と囁いたのも気になりますね。これは言うまでもなくこの世界に危機が迫っているという意味合いかもしれません。恐らくはゾーンが侵食してこの世界にもクリーチャーが溢れかえる可能性があるのでしょうが、現状情報が少なすぎて判断が付きにくいです。クリスタの言動もどこまでが本当か不明なままですし、興味深いと同時に謎が増えていく一方なのが悩ましい限りといったところ。

 

 

 そして次回はいよいよウィンVSクリスタのデュエマが開幕!!アニメが始まってから全くデュエマの描写がなかったので、ようやくカードゲームらしい決着の付け方が来たことに興奮させられます。(今回出てきたDの寺院 タブラサ・チャンタラム》を彷彿とさせるデュエルフィールドも個人的にここすきポイント)ここまで待たせた分、本作のアニメスタッフがどのようにデュエルのパートを魅せてくれるのかに期待せずにはいられません。

 そしてニイカを救うためデッキと取るウィンと、彼の記憶を呼び起こそうとするクリスタ。それぞれの思惑が交差するこの戦い、結末はある程度知っているものの実に楽しみです。クリスタの儚さがここにきて活かされることに胸を高鳴らせつつ、追憶の水晶のクライマックスを見届ける所存です。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:余談だがクリーチャーに襲われた時のウィンの怯えた反応が印象的。楽しむ余裕もなく純粋に恐怖し逃げ惑う様子は『WIN』の頃の彼とは別物であることを常々意識させてくる。