再び紡がれる絆と共に
デンテおじさん、今のところは味方だけどコイツ絶対まだ隠していることあるよな……
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
- 頭を冷やして、再び向き合って
前回からかなりヤキモキされているガヴですが、今回はそれらをある程度吹っ飛ばしてくれるほどの晴れ晴れとした展開を拝むことが出来ました。様々な出来事を経て、絆斗がショウマと腹を割って話し合おうとするまでを丁寧に描いてくれていたと思います。絆斗がグラニュートへの怒りを燃やす一方で、ショウマを信じたいという気持ちに気付く流れは、個人的にもかなりグッときました。
それに気付く過程で最も感動したのが幸果とのやり取り。珍しくハンティに怒っている幸果が「ウマショーの隠していたことを勝手にバラすとかあり得ない」と意義を唱えるシーンで膝を打ちました。幸果の倫理観の高さとショウマを信じる優しさが光る名場面であり、絆斗に反省を促すきっかけとしても見事な流れです。何より絆斗がこのことにショックを受けている辺りからも、彼がショウマを未だに仲間として見ている心根が伺えますね。
その後ショウマの出生の秘密など多くを聞くシーンからは、完全にいつもの絆斗に戻ってくれたのが嬉しいところ。ショウマが話せなかったのは自身の「グラニュートを許さない」発言のせいだったなど、察しの良さがこれまで以上に活かされていました。先入観を捨てショウマのことを知ることで、彼の立場になって考えられるようになったのは実に絆斗らしいと思います。とにかく2人ともこうして本音で話し合えて何よりと感じてホッとしましたね。(余談ですがここのシーンは、ビル内の陰影がかなりクッキリした絵面でショウマたちの心境が反映されているかのようでかなりお気に入りです)
そのため和解からビターガヴ戦での共闘の流れもスムーズになっており、スカッとした協力を見ることが出来ました。吹っ飛ばされたショウマの手を取るシーンは、絆斗が本当の意味でショウマと通じ合えた表れとも取れるでしょう。改めて見ると復讐者の立場故グラニュート関連ですぐカッとなり、衝動的な行動をしがちな絆斗。しかし時間を置いて冷静になったり、自力で反省したりする美点も兼ね備えているので、実に安心感のあるサブライダーに仕上がっていると感じました。ここからショウマとの信頼関係を再び構築して、より安心出来る味方になってくれることを期待したいです。
- 黒い欲望のガヴと怪しい好奇心の酢賀
ダークショウマもといビターガヴの襲撃事件も合間合間で描かれており、彼への不気味さがより際立っていたのも大きな見どころ。自身の眷属(ゴチゾウ)を生み出すために、適合するお菓子を狙う様はさながら野生のままに生きる猛獣のようでした。(お菓子を運送するトラック→お菓子を保管している倉庫と、流通の大元を着々と辿って襲撃しているのが面白いところ)今回は黒飴を食べて「ブルキャンスパイシーゴチゾウ」を生み出していましたが、お菓子なら何でもいいわけではない模様なのが気になりますね。オリジナルのショウマが幸せそうにお菓子を食べてゴチゾウを出すように、ダークショウマの感情が何かトリガーとなっているのでしょうか。
他にもピザとかジャンキーなものを食べまくっているシーンにて発した「食えば回復するはずって“言われた”」というセリフが目に留まりました。そして酢賀がダークショウマの食べ残しらしきゴミを片付ける様子と合わせて、ほぼほぼこの2人の繋がりが確定したのは見逃せません。それだけに酢賀の煙に巻くような態度が癇に障りますし、ラキアの質問を飄々と躱すシーンも絶妙に憎たらしいことこの上ない。ニエルブとの繋がりも一方的なものという言葉もどこまで信用していいモノなのか、発言の全てが胡散臭くて疑わずにはいられなかったほどです。
ともあれビターガヴはガヴ&ヴァレンのコンビで一応は倒された模様。(2人がかりだったとはいえブルキャンの火力の高さが未だに健在なのがここすきポイント)しかし次回には倒されたはずのダークショウマが新たに登場するらしいのが気がかりですね。予告映像を見る限り今回のダークショウマと次回のダークショウマは別物のようにキャラクターが違うので、もしやダークショウマは複数いるのか?酢賀のヤツ何人作っているんだ?といった考えすら浮かんできます。現状最大の脅威はストマック社ではなく、このビターガヴとそれを生み出したと思われる酢賀かもしれませんね。
そして今回のラストでついに明言されたショウマの過去について。前々回の時点で絆斗の母親と会ったらしいことは仄めかされていましたが、ショウマ自身が本格的に記憶を思い出してきたらしいのでかなりドキッとしました。(今度は絆斗にしっかり話せたのは幸いと言うべきでしょうか……)この記憶について一体どんな秘密が隠されているのか、非常に楽しみなところです。というか今までこの記憶が封印されていた理由も気になるのですが、この辺りはデンデおじさん辺りが何か知っていそうなので何とか聞き出してほしいと思いますね。それはそれとしてショウマを回収するために変装するデンデおじさんに不覚にも笑ってしまった件。
あとはラキアと絆斗の現状の関係も面白かったです。ビターガヴとの戦いでは絆斗にお腹のガヴのことを言わないばかりか、煽っていたのが何ともニヤリときましたね。ラキアからすれば絆斗に教える義理はないですし、ここまで色々あったのでむしろ皮肉を口にしてしまうのも仕方ないので納得しかありません。現状はショウマ以外では接点が全くないこの2人が、その内どうやって好感度を上げていくのかも今後の注目ポイントになりそうです。
というわけで次回は明かされる隠された過去。ショウマが忘れていた記憶にはどんな秘密があるのか、絆斗の母親に何があったのかがついに判明するようです。正直絆斗母の安否は絶望的なので聞くのが怖いですし、ストマック社の外道な部分が強調されていそうなので見る前から既に戦々恐々としてしまいますね。
他にも酢賀が絆斗に新たなゴチゾウをプレゼントしたり、上述の新ダークショウマが出てくるなど不穏な要素も満載。特に前者はヴァレンの暴走フォームが出てきそうなので気が気でなりません。今のところショウマが幸果にも事情を説明して、すんなりを受け入れてくれるらしい流れくらいしか癒し要素は無さそうです。相変わらず胸をザワザワさせられるものの、それがまた楽しみにもなってきました。
ではまた、次の機会に。
