Pokémon Dayを記念して、Netflixシリーズ「ポケモンコンシェルジュ」をポケモン公式YouTubeチャンネルで配信!
— ポケモン公式 (@Pokemon_cojp) 2025年2月20日
全4話を2月21日(金)から順次公開するよ。
3月9日(日)までだから、お見逃しなく!https://t.co/ttiDTIrNes #Netflix #ポケモンコンシェルジュ pic.twitter.com/NZzcAK3ZhT
先日、ポケモンの公式YouTubeチャンネルにてアニメ『ポケモンコンシェルジュ』が期間限定配信されていました。本作は古くは『どーもくん』から始まり、『リラックマ』のアニメや他の多くのCMを制作しているドワーフスタジオによるストップアニメーション作品。人形を少しずつコマ撮りしていく膨大な作業の末に出来上がるアニメ形式であり、それ故フェルトのような質感の人間とポケモンの人形が滑らかに動く映像に感動を覚えます。
元はNetflixの独占配信されている作品ですが、続編制作決定に伴い宣伝として3月9日までの無料配信を開始したとのことです。気にはなっていたもののネトフリに入らずじまいで見ていなかったので、ここにきて見る機会が出来たのはかなり嬉しかったですね。
そんな感じでこの1日ポケモンコンシェルジュの全4話を視聴したのですが…………あまりにもワンダフルな空気感に不思議と心が洗われました。「ポケモンリゾート」を舞台にポケモンとの触れ合うゆる~い風景を描きつつ、「自分らしさ」といったものに触れていく内容が個人的な好みに直撃した気分です。
何と言ってもポケモンたちがのびのびと過ごしている様子が素晴らしいです。パートナーの人間から離れてポケモンだけで過ごすことも出来るリゾートで、人に飼われているポケモンも野性のポケモンも分け隔てなく遊んだり、仕事を手伝ったりしていました。みんな違う特徴を持ちながらも、自由にやりたいように楽しんでいるのが伝わってくるので見ているだけでほのぼのさせられます。劇中でも言及されていたように「ポケモンたちが自由」であることを実感させられる一幕に仕上がっていましたね。
そんなポケモンごとの個性を肯定してくれる作風がまた素敵。同じ種類のポケモンでも1匹1匹違う性格と特徴を持った個体であることに触れて、それを否定せずに受け入れる姿勢には胸が暖かくなりました。実際の例を出すと3話では泳ぎが苦手なコイキングに浮き輪を貸し出してあげたり、4話に出てきた人見知りで声が小さいピカチュウとありのまま触れ合うことに気付いたりと、それぞれの自分らしさに着目していたと思います。少しだけ勇気づけられるほか、ヤナップ&バオップ&ヒヤップのような、他の媒体では目立たないポケモンたちの魅力にも気付ける良い機会となりました。(個人的には帰りたくなくて拗ねるゴローンがお気に入り)
同時に忙しい現代社会から解放される一面も、本作の魅力になっていました。主人公の「ハル」が以前の仕事が上手くいかず、ポケモンリゾートで働くことなった経緯がまず何とも言えない苦々しさを覚えます。リゾートで癒されながらも、かつてのキビキビとした仕事ぶりを目指そうと無理をしてしまう様子も、妙な親近感がありましたね。それだけにスマホも時計も必要のない、ゆったりとした時間をポケモンと過ごす良さが溢れていたとも言えます。その時間の中で自分を見つめ直すというのは、現代人ほど刺さるモノが多いのではないでしょうか。
始めたばかりで自分のダメなところばかり気にしてしまいながらも、自分なりの良さを少しずつ見つけていく「よかったところ探し」のストーリーがこれまた視聴中に唸らされました。ハルのそんなひたむきなところがコダックの頭痛の問題を解決していって、最後にはパートナーになっていく過程もこれまた優しい時間に溢れていましたね。また他にも、個人的には一見失敗だったり徒労に終わっただけに思える事態も、後々何かに繋がっている展開に元気付けられました。(上述の泳げないコイキングのために浮き輪を直すものの、ギャラドスに進化して泳げるようになったことでいらなくなった……と思わせておいて直した浮き輪が他のポケモンの遊び道具になるのがここすきポイント)
総じて現実で上手くいかないことばかりで落ち込むことも多い人ほど、癒されつつ元気になってくる作品だと思います。ポケモンと一緒にお仕事をする様子を眺めながら「こんな自分でもいいんだ」「少しずつ前に進んで進化していこう」と思えるので、明日の活力になりそうな予感がしますね。惜しむらくはこういった作品を見終わるたびに「何故僕たちの世界にポケモンは存在しないんだ……!」とつい考えてしまう点ですが……
というわけでポケモンコンシェルジュの簡単な感想でした。今日の内に全話を見て突発的に書いた感想ですが、言いたいことはとりあえずまとめられたかと思います。ハルの現代チックな価値観と頑張り屋な様子と、相棒のコダックのどこかゆるいキャラクターが見事に噛み合っているのも最高でしたね。久々にコダックの可愛さを味わえたという点でも、見て良かったと感じています。
他にも上述のピカチュウ(飼い主のナオくんも印象的)が最後に大声で叫ぶことでお馴染み大谷育江さんの声だとわかったり、主題歌の「君の居場所(Have a GoodTime Here)」(歌っているのが何と竹内まりやさん!)の歌詞にウルっときたり、全4話とは思えないほど見どころが満載でした。それだけに続編の方にも少々気になってきた次第です。
ではまた、次の機会に。
