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2025年春アニメ&特撮簡易感想 その3

 

 

 

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 言わずと知れた『クレヨンしんちゃん』の20年後を描いた実写ムービーが、先日公開されました。コカ・コーラ社の「やかんの麦茶」のタイアップでもあるこの企画では、しんのすけをはじめとした野原一家の20年後の姿を俳優さんたちが演じています。しかもその配役がそれぞれ高橋文哉さんに原田泰造さん、麻生久美子さんと妙に豪華なのが驚きですね。正直全員若くて顔が良すぎる気がしないでもないです

 特に仮面ライダーゼロワン高橋さんが演じる大人のしんのすけには最初違和感しかなかったのですが、上のショート動画を見ている内に結構アリかも……と思えてきました。アクション仮面のショーの裏方として真面目に働いているかと思ったら、コッソリ仮面を被ってふざける様子に本編のいたずら小僧の片鱗を感じます。「ワーハッハッハー」や「ほほ~い」といったセリフも相まって、いつの間にかこのイケメンしんちゃんのことを自然と受け入れられた次第です。(あくまで個人の感想なので、皆さんがどう思うかは実際に動画を見て判断してほしいと思います

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

LAZARUS ラザロ

第1話「GOODBYE CRUEL WORLD」

 『カウボーイビバップ』で有名なアニメ監督・渡辺信一郎氏の新作オリジナルアニメが開幕。全体的に洋画のような空気感と世界観が織りなす映像に早速魅了されつつ、劇中の殺伐とした状況に見入ることとなりました。天才科学者「スキナー」博士が自身の開発した「ハプナ」なる鎮痛薬に仕掛けられた罠、それによって世界が混乱する光景には言いようのない恐怖を感じます。スキナーの凶行の意図も気になるところですが、この世界の人々がどれだけハプナに依存しているのか……そういった事情の方がより知りたくなってくる導入としても仕上がっていましたね。

 そして肝心の1話は主人公「アクセル・ジルベルト」の逃亡劇がメインになっていました。驚異的なパルクールによって繰り出されるアクションは、彼の「脱獄の常習犯」という肩書きに大きな説得力を生み出していたと思います。アクセルの常に余裕を持った態度も相まって、侮れない主人公としていきなり惚れ惚れさせられましたね。(大男にはアメリカンジョークをかませるのに、美女相手になると途端にしどろもどろになる初心なギャップがまた魅力的)中でもビルから飛び降りるシーンはスロー演出、劇伴も気合が入っていて最後まで見どころたっぷりでした見事の一言。ここからの展開も非常に楽しみになってきました。

 

 

ボールパークでつかまえて!

第2話「野球ファンたるもの」「ダメ!ゼッタイ!」「純情三角巾」

 2話目から美少女たちの悩みが炸裂するお仕事現場に笑いが止まらなかった件。ルリコは前回同様明け透けで明るい態度を見せていた反面、SNSが苦手というギャルらしからぬ弱点が判明したのが面白かったです。ナンパ連中の質問を徹底してかわす一方で、彼らにインスタの始め方を問い詰めてきた時は大いに吹き出してしまいましたね

 さらに今回は球場内の弁当売り場で働く「山田夏乃(やまだ・なつの)」にもスポットが当たったのが印象的。ビール売り子をやりたかったのに何故か弁当の売り子になっている悲運と、それでいてノリノリで働く様子がおかしくも不憫に映りました。(昇給や昇格に内心頭を抱えているのが何とも可愛い)まぁその分お客さんを喜ばせるお仕事としては一緒と、今の仕事をもう少し頑張ろうと思えただけでも安心しましたが

 あとは序盤のエピソードの主役「滝野ユキ(たきの・ユキ)」さんがモーターサンズの選手の妻という事実にも見入りましたね。*1野球ファンを目の敵にしている冒頭では何事かと思いましたが、旦那に心無い野次を飛ばす連中に憤っていただけとわかり納得。それ故彼女もまた選手ひいては愛する人の努力を応援する、熱心なファンなのが伝わってきてほっこりしました

 

 

ある魔女が死ぬまで

第2話「見習い魔女とラピスの人々

 1話の時と同様危機感は抱いているもののイマイチ緊張感のないメグの元に、親友の「フィーネ・キャベンディッシュ」が訪れた今回。最初こそメグの余命の話を軽く流していたものの、時間が経ってから悲しくなって泣き出すフィーネのキャラに微笑ましいものを覚えました。祖父を亡くしてからというもの身近な人との別離に敏感な優しい子として、メグの友人キャラとして申し分ないと思いますね。そんな彼女が直してほしい祖父の形見の時計についても、宿っていた精霊の記憶を以て応えてくれるメグの粋な一面がまた素敵でした。

 さらに後半ではラピスの街に住む、あるお婆さんの最期を看取る展開に涙することに。彼女に纏わりつく黒い死神を何とかしたいと行動するメグでしたが、日に日に大きくなっていく死神によって「死の運命は変えられない」ことをじわじわと思い知らされていく過程は見ていて辛かったです。それだけにお婆さんの家族を連れてきて、最後の瞬間まで穏やかな日々をプレゼントする展開にハッとなりました。上述も含め避けられない・過去に起きた大切な人との別れに対して、思い出を遺し継いでいくことで受け止めていく姿勢には大いに頷きたいところです

(また余談ですが、時計の話で「この世界の道具には精霊が宿っている」という設定が明らかになったのが興味深いですね。魔女が存在することからも、現代的な生活とファンタジーの兼ね合わせが上手く出来ていると思います)

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第11話「刃が育む想い」 

 退屈と文句を言うベリアロクのために、今回はニュージェネの“刃”を持った武器にまつわる特集が行われました。過去の後悔を乗り越え本来の力と聖剣を取り戻したウルトラマンオーブ、兄弟の絆が合体したウルトラマンルーブ、そして操られるタイガを絆で取り戻したトライスクワッドこれらのヒーローたちをまんべんなく紹介していってくれたのは非常に嬉しかったですね。中でも昨年は最後まで公に紹介されなかったウルトラマンブレーザーが、エディオムの紹介によってゼットたちの間にも認知されたのが見逃せません。

  タイガとトレギアの関係に複雑な感想を抱くゼットも印象的でしたが、何より各ウルトラマンへの興味を向けるベリアロク評が面白かったです。武器の強さなどばかりに目を向けている一方で、かつて邂逅したアーリートレギアの危うさに触れるなど興味深い話もしてきました。良くも悪くも善悪に囚われない存在だからこその、フラットな視点で物事を見ているのかもしれません。その結果ブレーザーのことが気に入って彼らの宇宙に行ってしまいましたが、ゲント隊長たちがベリアロクに翻弄されると思うとフフッときますね

 

 

トランスフォーマー ワイルドキング

第3話「空から舞い降りし勇者!」

 2話ラストでオプティマスがライトロングとワイルドッキングした「ライトニングオプティマ」が登場しましたが、今回は早々に「フレイムグラスメガトロン」に返り討ちにされる結果に……しかし戦いの中でメガトロンと恐竜族の仲の良さが確認出来たので、これはこれで納得のいく逆転劇でもありました。中でも「キャプテンヴォルカ」に対するメガトロンの「純粋な力ではお前の方が上であろう」というフォローにときめいてしまいます。わずかな会話だけで敵サイドにも確かな信頼関係が築かれていると伝わるのは、群像劇の要素も内包したトランスフォーマーらしいと言えるでしょう。

 それはそれとして、オプメガの戦闘の中で気になる情報がいくつか出てきたのも見逃せません。エレメントロスに伝わる勇者の伝説や、メガトロンが探している「エレメントシールド」なるものなど、怒涛の情報開示だったので咀嚼するのに苦労しました。後々どの設定が重要なものになるのか予想が付かないので、ひとまず記憶の片隅にまとめておいた方が良さそうです

 

 

 クレヨンしんちゃんといえば今年の夏に公開予定の映画『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』の情報も見逃せません。1か月前に予告編が到着しましたが、初報通りボーちゃんがキーパーソンとなるようです

 

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 インドの遺跡に封印されていたとある「紙」を鼻に刺してしまったことで暴君(ボークン)に変貌しまったボーちゃん。(ひろしが「俺の靴下が効かない!?」と大真面目に言っているシーンがおかしくも絶望感ありますね)紙に操られたボーちゃんの鼻水を取り返すために、カスカベ防衛隊が奮闘するとのことで楽しみになってきました。個人的にクレしん映画では防衛隊メインの作品が好みなので、本作には大いに期待したいところです

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:余談だがユキ役の立花理香さんはプロ野球選手の若月健矢さんと結婚している、正真正銘野球選手の妻である。