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2025年春アニメ簡易感想 その10

 

 

 

 『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』でお馴染みの漫画家である故・鳥山明氏がかつて手掛けた短期集中連載作品『SAND LAND(サンドランド)』。そのアニメシリーズが6月末からNHKにて放送することが決定しました。(日時は今現在『GAMERA -Rebirth-(ガメラリバース)』が放送されている時間帯ですね)元は2023年に劇場アニメとして公開され、その翌年ディズニープラスにて新規カット&完全オリジナルエピソードを追加したシリーズとして配信された経緯を持っている本作。それがついにテレビで見られるということで、これはテンションを上げずにはいられません

 

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↑以前書いたサンドランドの感想については上の記事を参照。

 

 さてサンドランドですが、砂漠の国で幻の泉を求めて悪魔の王子と共に冒険するシンプルなストーリーが最大の魅力。話そのものはありふれたモノながら、見ている内に引き込まれていく魅力は鳥山氏の手腕といったところでしょうか。難しい要素もないので気軽に見れるアクション作品であり、個人的に気に入っている鳥山明作品の「摩訶不思議アドベンチャー」を楽しむのに最適なアニメとしておすすめしたいところ。そして放送が始まった際には、簡易感想でも取り上げていきたいですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター メガボルテージ

第94話「ポケモンセンターのお姉さん」

 新章に入ってから気になっていた大人組の情報が公開された今回。その1人であるモリーの現在に喜びと寂しさを同時に感じました。実家のポケモンセンターで上手くやっているものの、どこか煮え切らない態度を見せているのがもどかしかったです。同時にライジングボルテッカーズ解散の経緯も判明し、リコたちのために苦渋の決断を下したのが伝わってきました。子どもの未来の可能性を狭めないようにと努力した、大人たちの判断は歳を取るほど胸にくるものがありますね

 そんなモリーがリコやロイと再会を果たし、その頑張りを目の当たりにして突き動かされる展開がまた素敵でした。覚悟のうえでチームの名前を背負い、人々の誤解を解いて前に進んでいる子どもたち。彼女らが自分たちだけの力で冒険しているのだと実感するには十分だったと言えます。旅に同行しないのは残念ですが、モリーが今の環境に向き合う決心を固める回としても納得のオチでした。

 またバトルに関してはラクリウムで暴走したラフレシアを止めるため、テブリムが奮闘していたのが印象的。毒をバラまく凶悪な敵となったものの、ラフレシア自身苦しんでいるからこそ攻撃せずに解放する姿勢は実にテブリムらしかったです。何とテラスタルまで披露して、傷付きながらも最後まで立ち向かった辺りにテブリムの心の強さを感じ取りました。(そんなテブリムにかつて助けられたイッカネズミが終始サポートに回ったのもここすきポイント)

 

 

WIND BREAKER(ウィンド ブレイカー)(2期)

第18話「居場所」

 怯えた猫のような桜の心がようやく解けそうな様子にちょっと感動。自分の弱さをクラスメイトに打ち明けるシーンはオドオドした態度、綱渡りの心理描写などあって胸が痛みましたが、怒って軽く受け止めてくれるメンバーの暖かさにこちらも救われました。(中でも杏西が率先して桜を諭してくれているのが素敵ですね)その後の打ち上げや屋上での懇親会などにも不慣れながら楽しんでいるようで、少しずつ前に向けるようになった桜にほっこりさせられます。あとは1期の頃から見せていた「純粋な好意や善意を前にすると赤面プルプルするクセ」が他人同士のやり取りでも発動する事実に吹き出してしまったり

 そしてボウフウリン四天王が1人、椿ちゃんこと「椿野佑(つばきの・たすく)」も本格登場。女性的な仕草から仲間への面倒見の良さそうな性格など、イメージ通りの心優しいオネエキャラだったのでかえって安心しました。身内への気兼ねのない態度とは裏腹に、桜に対しても敢えて踏み込みすぎず仲良くなろうとするなどその気遣いが胸に沁みますね。こういうキャラに限っていざ戦ったら鬼のように強いであろうことも読み取れるので、同時に椿ちゃんの活躍を早く見たくなってきましたそして余談ですが謎多き蘇芳に「納豆嫌い」という弱点が判明したことのが面白すぎて……

 

 

薬屋のひとりごと(第2期)

第41話「狐の里」

 突然後宮から消えた猫猫を探す壬氏のために、今回は羅門が少しだけ活躍。毛毛探しから始まって猫猫が残したメッセージを手にする流れの、あまりにもスラスラとした動きに感心させられました。わずかな手掛かりを元にした的確な推理だけでなく、確信を得るまで無闇に口にしないところといい、まさに猫猫の父親であることが実感出来ます。前半パートは壬氏視点だったため描かれませんでしたが、羅門の内心にはどのような推理が巡っているのか覗いてみたくなりましたね

 そして肝心の猫猫の方では、翠苓と子翠がグルだった事実に納得しつつも驚くことに。前回の時点で怪しいと思っていた子翠ですが、振り返ってみると誰かの下女として働いている描写はなかったですしスパイだったのも腑に落ちます。(名前に同じ「」が入っているのもわかりやすいヒントでしたね)問題はこの2人のまるで姉妹のような振る舞いと、やってきた謎の隠れ里の存在ですね。一見平穏そうな里で暮らしていたであろう彼女たちが後宮で暗躍していた意味とはなにか、その謎が思ったよりも壮大な可能性があるので既に冷や汗が出てきました

 

 

謎解きはディナーのあとで

第5話「二股にはお気をつけください File2」「落とし主はVtuberでございます File1」

 前回の事件の答え合わせから始まった前半パート。被害者男性のシークレットシューズで身長を誤魔化したトリックは予想通りでしたが、さらに犯人には共犯の女性がいた事実に面食らうこととなりました。どちらも被害者の婚約金詐欺に遭った怒りを動機としているのもあり納得した一方で、殺された男性の方も低身長に悩んでいた故に卑屈になっていた話から何とも言えない後味の悪さを覚えます。最後に麗子が『ハムレット』の引用らしきセリフ*1を口にしていたのも、そうした被害者の心の脆さを表わしていたのかもしれません

 打って変わって後半のエピソードではまさかのVTuberが取り上げられて仰天。影山もその配信者についての情報に精通しているほか、めっちゃ早口で言い訳するなどいつになくシュールで唖然とさせられます。それでいて事件の方はそのVTuberの女子に無理やり贈り物をしていたと思われる男性の自殺(?)と、現実でも似たような事例があるのでそこそこ緊張感がありましたね。彼女が配信中に失くしたと口にしていた巾着も自殺者の現場にありましたし、最悪の可能性を今から想像してしまいます

 

 

mono

第4話「癒し系マンガ家ワイナリー巡り~モトブログパート13~」「まんぷくフォトラリー~満腹中枢神経完全破壊~」

 今回の前半はワインの名産地・山梨出身ということで華子のモトブログ撮影に協力することに。ワイングラス選びから始まり、ワインの試飲と大人組(というか春乃さん)が嗜好品を脱力しながら楽しみつくす様子が非常に愉快でした。ついてきたさつきたちも温泉などを堪能していましたが、まだ飲めないお酒への楽しみを抱いていく過程が実に微笑ましかったです。「二十歳になったらまたここに来よう」と軽く約束し合える、そんな関係は見ていて心地いいですね

 そんな少女たちの奮闘が描かれた後半は、食べ歩きツアーと見せかけた地獄の大食い大会という……武田信玄の像などを写真で撮って巡っていくのは楽しかった反面、常識を超えたデカ盛りメニューばかり出てくるので見ているだけで胃もたれしそうになります。そんな困難を前に桜子ちゃんがまさかの大食いキャラとしての本性を発揮し、さつきと仲を深めていく展開もこれまた予想外でした。物理的にドンドンデカくなっていく絵面はギャグそのものでしたが、近寄りがたかった桜子への親しみやすさを覚えるには最適なエピソードだったと言えるでしょう。

(そして前回に引き続き『ゆるキャン△』からゲストキャラが出演したのも見逃せないポイント。ワインの話でグビ姉が出た時はまぁいいとして、後半の食べ歩きツアー優勝がなでしこ一家というオチはあまりにも衝撃的過ぎてズッコケてしまいましたね)

 

 

 近年NHKにて様々なサブスクの独占配信アニメが放送されている傾向があります。今季のガメラ然り、一昨年の『TIGER & BUNNY 2』然り。そのサブスクに入っていない人にとっては非常にありがたいので、作品を広めていくうえで今後も積極的に放送してほしいと思っています。

 そして上述のサンドランドからディズニープラスの独占配信作品も今後放送される可能性が出てきたのも見逃せないポイント。(メタレドはディズニープラスに入っているのですが、そうではない人に不況出来るのが嬉しいです)その内『コードギアス 奪還のロゼ』も放送してくれないかな~、とつい考えてしまいます。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:シェイクスピア『ハムレット』に登場する言葉は「弱きものよ汝の名は女なり」。女性のか弱さを軽い口調で表したセリフである。