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— 仮面ライダー公式 (@HKR20_official) 2025年5月20日
葛飾柴又で出会う “鬼”と“寅”
コラボイベント『響鬼はつらいよ』
〜葛飾柴又寅さん記念館× #仮面ライダー響鬼 × #男はつらいよ 〜… pic.twitter.com/OSH0o5ijhV
2005年に放送された平成ライダー第6作目『仮面ライダー響鬼』と60年代後半から50作も映画が制作されている『男はつらいよ』がまさかのコラボ。葛飾柴又寅さん記念館にてコラボイベントが開催されるとのことですが、正直あまりにも関係性が読み取れない組み合わせだったので困惑が止まらなかったです。
一応両作品とも「葛飾柴又が物語の舞台」という共通点からこのコラボが実現したらしいのですが、それにしたってジャンルが違いすぎて変な笑いしか出てこないですね。僕自身男はつらいよをキチンと見たことがないので、このコラボにどういった反応をすればいいのか少々困っていたりします。(響鬼特有の鬼の激務シフト表で「鬼はつらいよ」くらいのネタしか思い浮かばなかったり)
それはともかく、上のポスト画像にある寅さん風の装いをした響鬼は似合っていて割と好みですね。寅さんこと寅次郎のコートとスーツケースを手に、夕日で黄昏れる響鬼さんの絵面は非常に画になります。寅さんの哀愁漂うダンディ要素を、響鬼さんがしっかりと受け継いでいる雰囲気はファンほど感心する仕上がりかもしれません。響鬼20周年の中でこうした企画が出てきたのは意外ですが、何だかんだで話題に上がるだけでも嬉しいものです。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
LAZARUS ラザロ
第7話「Almost Blue」
ここまで多くの捜査をしてきたものの、未だにスキナーの手掛かりは見つからない……そんなヤキモキする状況の中、今回の自然探訪は中々に印象的でした。かつては島があった場所も水位の上昇で沈み、人の手が及ばない場所になったからこその美しさが生み出されていた話に思わず息を飲んでしまいます。セリフなしのBGMだけの映像が数分間に渡って流れる演出も相まって、情景を楽しむ情緒に溢れていましたね。劇中で「スキナーがこの景色を見せたかった」という考察が立てられていましたが、正直思惑通りにこれらの場所に行ってみたくなる魅力があったかと思います。
転じて環境破壊が進んだことへの確かな警鐘が鳴らされているのも見逃せないポイント。序盤から北極の氷解が全て消失したところから始まりましたし、スキナーが散々警告してきた問題がどれだけ重大だったかを思い知らされた気分になりました。「七番目のラッパ吹き」を名乗ったスキナーに対する「六番目までは誰が?」という謎の、自然破壊と共に人類が既に鳴らしてしまっていた答えにもゾッとさせられるものがあります。スキナーの暴挙の是非はともかく、クリスが彼の考えにどこか共感を覚えるのも無理はありませんね。
そしてスキナーの手掛かりに関しては現地人の多くが無痛症という意外な切り込み方にびっくり。ハプナが如何にして造られたのかという原点に立ち返るには中々面白い展開になってきたと言えるでしょう。ハーシュがかつてからスキナーと深い関わりを持つ人物であることも仄めかされ、いよいよ真実に迫り始めてきたように感じます。
ボールパークでつかまえて!
第8話「ぜんぶ風のせいだ」「目印」「ネットニュースにご用心」
今日も今日とてルリコは元気可愛い。風でスカートがめくれるお色気ハプニングがあったかと思えば、客として球場に来た時のはしゃぎようや村田へのやきもちを見せるなど表情がコロコロ変わるのが最高でした。特に中盤の私服姿の気合いの入りように対して、拗ねたりするところもあるので見ていて本当に飽きません。(スパッツの件や花飾りの目印を用意するいじらしさ・照れ隠しなどここすきポイントが多すぎて多すぎて……)後述の後半エピソードでは自己肯定感バリバリの「ギャルの“さしすせそ”」まで披露し出すなど、毎回様々な形で魅力的なルリコに今回も癒された次第です。
そして後半は先輩ビール売り子「アオナ」と、とある雑誌記者の人情回。上からの指示でゴシップをでっち上げようとする記者に、アオナの純粋な想いが響くストーリーはベタながら胸にくるものがありました。球場で働く人や訪れる人それぞれにドラマがあるという事実を、記者が噛みしめることで彼女らのありのままを知る決意を固めるのが素敵ですね。同時にアオナ自身、教員試験が受からずじまいで「どんな先生になりたいのか」と悩む光景が印象的。それを記者や球場の仲間たちとの触れ合いを経て、目指すものを見定めるまでに至るので安心感が大きかったです。アオナさんにはこれからも登場してほしいのですが、教師を目指しているからこそいずれ別れが来ることを感じ取ってしまうのがちょっと切ない……
ある魔女が死ぬまで
第8話「悪魔に魅入られた家族」
とある少女との出会いをきっかけに、恐ろしい事件に首を突っ込んでしまったメグ。本作でついに登場した悪魔に加え、その悪魔と契約しようとする男の話に見ている側としても背筋が凍りました。妻と娘を生贄にしようとしているのも何か理由があるはずと思っていた中、こちらの予想に反して俗物的な目的を語る男性が何とも恐ろしかったです。表向きは愛情に溢れた家族に見えるのに、1人の狂気だけでここまで歪んで見えるものなのか……と驚きを隠せません。
それでも必死にその家族を救おうとするメグの懸命さがかえって悲痛に見えてしまったのも大きな見どころ。結果父親を失った家族2人が引っ越すという結末は、これまでのエピソードと比べても苦々しいものが残るので愕然としますね。(娘の「メアリ」に真実を知らせないが故の辛さがありますね……)元凶でもある男性を助けられなかったことを悔いるメグの姿も見ていて胸が痛みますが、この想いを教訓に改めて魔女としての決意を固めるのがわずかな救いでしょうか。
また今回はファウスト師匠の助太刀が絶妙にカッコよかったのも印象に残りましたね。いつものようにメグに警告するだけで終わるかと思いきや、彼女のピンチに駆けつけ助け出すシーンには思わずテンションが上がりました。何よりしれっとメグのことを「私の愛娘」と口にした瞬間が最高の一言。自分の身を犠牲にしてでも、弟子にして家族を守り切った師匠に感嘆が止まりません。
ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ
第17話「帰ってきた男!ギルバリスを攻略せよ!」
久々にテレビの前に戻ってきたゼットとエディオムが、今度はジードとの最初の共闘を振り返ることに。『Z』本編でリク/ジードが客演した回が丸々放送されましたが、リクの頼もしさや存在感はやはりこの時点で鮮烈でしたね。まだまだ苦戦も多かったハルキとゼットをしっかりと支えてくれる、先輩ヒーローとしての風格がしっかりと備わっていたと思います。それでいてジャグラーに対する認識で盛り上がるなど、普段のリクらしさもしっかり残っているのがグッド。
そして宇宙からゼットの地球に逃げたギルバリスを倒すために、ギャラクシーライジングに変身したジードも見逃せません。両ウルトラマンが活躍するバランスも良く、それでいてユカとヨウコ先輩がミレニアム懸賞問題をギルバリスに打ち込んで足止めしてくれるなどサポートも万全。先輩ヒーローの客演回としては、かなり満足度の高いエピソードに仕上がっていたことを改めて実感しました。
(あと冒頭で、しれっと帰ってきたベリアロクとのやり取りもここすきポイント。あとエディオムのベリアロクへの理解度が深くて感嘆しますね……)
余談ですが響鬼と男はつらいよの共通点が葛飾柴又ということで、何割かの人たちは恐らく別の作品を思い浮かべていることかと思います。その作品こそそう、『こち亀』こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』です。どちらかというと亀有が舞台の漫画・アニメですが、柴又も度々取り上げられるのでまぁ同じグループに入れてもいいかもしれません。(アニメこち亀のOPの1つとして有名な「葛飾ラプソディー」の歌詞にも柴又が出てきますし)そしてせっかくなので響鬼さん×寅さん×両さんのトリプルコラボもアリかも……とつい妄想してしまいますね。
ではまた、次の機会に。
