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目覚めろ、ZEZTZ(ゼッツ)(雑記 2025.7.6)

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仮面ライダーシリーズ最新作

仮面ライダーゼッツ

2025年9月、始動。

 

 毎年この時期になると解禁される新仮面ライダー情報が今年もついにやってきました。今朝の『仮面ライダーガヴ』最新話の放送直後、突然テレビで流れだしたので意表を突かれましたが、ゼッツの驚きのデザインとその他革新的な要素ですぐに夢中になりましたね。そんなわけで現時点でのゼッツの情報をまとめつつ、個人的な所感を書いていこうと思います

 

 

 というわけでまず注目したいのが新ライダー・ゼッツのデザイン。黒いボディに真っ赤で巨大な複眼、筋肉質でシンプルなスーツが目立ちます。モチーフの生物は恐らくバッタでしょうか。(令和主役ライダーでバッタモチーフはこれで3人目という)*1大きな目は仮面ライダーリバイなど近年のライダーではそう珍しくもないのですが、どこか不気味さが残っているのが興味深いです。また装飾がほとんどない分、腹部の割れた筋肉などで力強さをアピールしているようにも見える点は海外のヒーローを彷彿とさせるものがあります

 

 

 しかしこのゼッツにおいて特筆すべきは、変身ベルト「ゼッツドライバー」が腰ではなく胸に付いているところでしょう。さながらタスキやシートベルトのような配置になっており、ウルトラマンのカラータイマーにも見える異質なビジュアルに仕上がっています。あまりにも奇抜すぎて最初こそ面食らったものの、上述のシンプルさを強調しているようでこれはこれで悪くないと思いましたね。仮面ライダーは毎回様々な固定概念を覆してきたシリーズですし、ライダーのベルト=腰に装着というイメージに大きなメスを入れるのもある意味必然的な流れかもしれません余談ですが、斜めがけバッグのようなビジュアルから「ウエストポーチを肩に付ける」という『かぐや様は告らせたい』で知った謎のオシャレ文化を思い出してしまいましたね……

 玩具の観点から見た場合、腰よりも胸の方が遊びやすく見栄えも良いという利点もあります。斜めがけでかけるような形なので大人でも装着しやすそうですし、手元がよりはっきり見えるので操作も簡単になっているかもしれません。他にも上のキービジュアルから読み取れるように、バイクに乗っていてもベルトがハッキリ見えるのが見事。どれだけ豪華なベルトを付けていてもバイクに乗ると影に隠れてしまっていた過去作のことを考えると、このデザインはまさに逆転の発想と言えるでしょう。新しいライダー像を刻む挑戦として、個人的にも感心せずにはいられない革命的ベルトだと思います。

 

 

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 ガヴ最新話終了後に流れた特報映像も印象的で、ゼッツのミステリアスな雰囲気に似合うクールでシックな雰囲気が漂っています。それでいて夜景のビルや雪山、砂漠にどこかの仏閣らしき建物など背景が特殊すぎる背景が続く映像に不思議なものを覚えました。正直言うと近年発達した生成AIによる、オリジナル特撮ヒーロー映像に通じる脈絡のなさがありますね。この特報映像の編集者及び作品の制作陣がどこまで意識しているのか定かではありませんが、昨今話題になっているAIにも触れていく意味合いも込められている可能性もなくはありません

 また公式によるゼッツの説明「人の夢に潜入し、ミッションを遂行するエージェント」という点も関係があるのではないかと考えています。上の映像の意味不明さが他人の夢の中だとすれば説明が付きますし、夢の世界で戦うライダーのテイストもギャップがあって面白そうです。(ゼッツの英語表記“ZEZTZ”も睡眠中の記号である「zzz」からきているらしく、ユーモアに溢れていてクスっときますね)特報映像に「夢を失うな」というワードが出ているのも、夢見る人々を守るヒーローらしさが感じられてグッときます。夢の世界で戦うなら敵は悪夢を生み出す存在とか?などといった想像も膨らむばかりです。

 

 

 

 そしてゼッツにおいて最も革新的と言えるのが配信情報。上のポストを簡単に日本語訳すると、「日本での放送以外にもアメリカ、カナダ、香港、韓国、タイ、台湾、ベトナム、MENA(ミーナ)地域*2にて配信する予定」とのことです。海外での全世界同時配信ということで、恐らくは世界展開を狙っているのでしょう

 確かにここ最近海外でのライダー人気は非常に高く、『ゼロワン』がアメコミになったり『セイバーが』アジア地域で支持されたりといった意外な話をよく聞きます。同じ日本を代表する特撮であるウルトラマンはつい先日放送された『ウルトラマンオメガ』然り、既に全世界にて配信しているので仮面ライダーも後を追う形になりますね。とうとうライダーも本格的に海外進出を考えており、世界的な人気を獲得出来るかもしれないと思うと結構ワクワクしてきます

 ただこの海外展開が喜ばしいだけの話かどうかはまだわかりません。海外で売り出す都合上これまでの表現を抑えめにしてしまうかもしれない、そういった懸念も孕んでいるのであまり歓迎していない声もある模様。実際日本独自で発達した文化を多く取り入れているのもライダーの特徴なので、海外向けにそういった要素を切り取ってしまった場合を考えるとちょっと不安になってきます。とはいえ現代のライダー人気が日本に留まらなくなっている現状、海外のファンに海賊版などを見せずに本家をしっかり見られる手段が必要になってきているのも事実。個人的にもこの進出を歓迎しつつ、成功することを祈りたいと思います。

 

 

 ということでゼッツに関するちょっとした所感でした。毎年何かしらの形で驚きを提供してくるライダーですが、今年は例年以上に「これまでとは違う」という感覚を叩きつけられた気分です。いずれにしてもマンネリを打破するために臆せず挑戦を続けており、そんな東映の姿勢が個人的にも輝いて見えるのでこのゼッツに早くも魅了されました。現状詳しいスタッフなどまだ明かされていない情報もありますが、11日の詳細発表などで知ることになるでしょうし焦らずじっくり待っていたいともいます

 あとは今月末に公開予定のガヴの夏映画に先行登場するとのことで、やはりこちらも楽しみです。聞けば今回の夏映画はショウマが不思議な世界に迷い込むらしいので、その世界にゼッツが潜入する形で登場しても違和感が無さそうですね。毎年恒例の新ヒーローの活躍には何かと胸躍らされているので、今回も先輩たちを助けてくれるサプライズヒーローの活躍に期待したいところ。このゼッツの情報を聞いて間接的にガヴがもう少しで完結してしまうことも察して少々寂しくなってきますが、最後までガヴを応援しつつゼッツを楽しみに待つのも一興として楽しんでいく所存です。

 

 

  ではまた、次の機会に。

 

*1:あるいは「仮面ライダー1号のデザインをオマージュしている」という説も囁かれている。

*2:MENAとは“Middle East & North Africa”の略。サウジアラビアといった「中東」とエジプトなどの「北アフリカ」の地域のことを指す。