自分で決める想いと闘志
あの世のストマック家、今回のバトルでメチャクチャ一喜一憂していそう
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
- その幸せは奪わせない
人間界牧場化計画が順調に進む中、ショウマたちによる反抗から始まった今回のガヴ。ダミーゴチゾウを捕獲したり幸果たちをワクチンで元に戻したりと地道に頑張っているものの、向こうのスケールに対してあまりにも小さすぎるのが何とも切なかったです。敵との規模が違うせいで、今まで以上に焼け石に水の印象が否めませんでした。そのためランゴの取り引きに応じるのも致し方なしといった様子で、最後にランゴが裏切るのはわかり切っているだけに正直歯痒かったですね。(一応ニエルブの時の反省から一度話し合う辺りは冷静でしたが)
しかしボッカ大統領との決戦で描かれたショウマの覚悟と強さは非常に惹かれる絵面となっていました。生まれながらの強者故に弱者を「価値なし」と決めつける傲慢な大統領に対し、「何が幸せかは自分で決める!!」と答える姿が最高にカッコよかったです。前々回の幸果の叱咤を受けた経験を経て、ここまで強くなれたと思うと感慨深いものがありますね。何より幸せをみんなと分かち合うことの大切さ、転じて他人を踏みにじり自分だけが良いとすることの邪悪さ……それらを描いてきた本作のまとめとも言える構図が出来上がっていたと感じています。
そんなショウマ周りは洗脳解除されてもいつも通りな幸果などコミカルな描写も多かった反面、優さんに関してはそろそろ危なそうな雰囲気を漂わせているのが気になりました。ラキアとのやり取りで若干不穏な雰囲気が流れており、何故自分たちは駄目でショウマたちが外で戦っているのか?といった疑問が生じているように思えます。次回予告でも仮面ライダーであることがバレる様子なので、そろそろみちるさんの件でひと悶着ありそうな予感がしますね。
- メラメラ&ジューシー!星火燎原に焼き尽くす力
グミ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
EATグミ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
EATグミ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
\ヒャアァァ~!/
アメイジングミ!!!
ジューシー!!
追い詰められながらなおも諦めず戦うショウマの不屈の闘士に反応して生まれた「アメイジングミゴチゾウ」を赤ガヴに装填、ガヴガヴ食べさせることで変身した姿「アメイジングミフォーム」。まさかの終盤で登場した新フォームです。最強フォームとはまた異なる形態であり、令和ライダーでも珍しい例となっています。(令和特有の「最終回に登場する基本フォームと酷似したフォーム」とは別枠になるのでしょうか)ショウマがお菓子を美味しく食べて生まれたゴチゾウとは違い、はじめから戦うために作られたゴチゾウを使用しているのもありどこか異質な印象を受けますね。*1
そのビジュアルはこれまでガヴのフォームでは使用されなかった赤を基調とした、暖色ベースのカラーリングが特徴的。変身器官にして兄弟たちからの蔑称とされていた「赤ガヴ」に通じる色合いということもあり、さながらそれすらも受け入れたショウマの精神的成長が反映されているかのようです。他にもオーバーモード&マスターモードと酷似した頭部と、要所要所に生えているトゲが印象に残ります。オレンジのアクセントからして、燃え盛る炎をイメージしているのかもしれません。
戦闘に関しては熱を操る特殊能力を使用していました。全身から発生させる高温は、視認出来るレベルで周囲の空気を歪めてしまうほどとのこと。そのうえ触れるだけで相手の肌をドロドロに溶かせるので、オーバーモードとは別ベクトルの攻撃性が伺えます。何よりボッカ大統領の相手を操作する固有能力が空気の振動から来ているため、それを封じるための特効能力と言えるでしょう。一応それでも勝ちきれずランゴのサポートや仲間2人と放ったトリプルライダーキックでようやく大統領に辛勝したので、最強とは言えずともあの場面の最適だったようにも思えますね。
- 邪竜の目論見動き出す
そしてランゴが埒が明かないショウマの前に現れ、ボッカ大統領を倒すための協力を持ち掛けるシーンも印象的。向こうが最早頼れるものがない状況を見計らっていたことのは明白なので、ニエルブとは異なる形で策士な一面を発揮していたと言えるでしょう。それでいて大統領を撃破するや否や、その計画を乗っ取るスピード感にはかえって笑ってしまいました。ショウマとの約束を反故にするのは目に見えていましたが、ここまでストレートに悪役ムーブをかましてくると逆に清々しく思えてきます。(ニエルブと違って最後までショウマを「赤ガヴ」呼びしているのも、彼への不誠実さが表れていますね)
そんなわけでランゴが本作の暫定ラスボスとなったものの、この後どうやってショウマを倒すのかについては首を傾げずにはいられません。強すぎる大統領を排除したはいいものの、一度自分を下しているショウマに正面から勝てるかは結構怪しいです。一方でグラニュート界にかえってストマック社に閉じこもれば何もせずも計画を進められる(ヒトプレス回収はバイトやエージェントに任せればOK)ので、最悪戦わずとも勝てるのが何とも微妙に引っ掛かります。メタ的な話になりますが、ヒーロー番組で流石に戦わない選択肢はないのでどうやって一騎打ちの状況に持っていくのか注目したいところです。
ランゴ以外ではジープとリゼルの関係性にも大きな変化が見られました。前者はヴラムを退けたと勝ち誇る様子がひたすら滑稽でしたが、後者はそんなジープに惹かれ始めているのが何とも意味深。愛玩人形程度にしか思っていなかった相手の態度に、リゼルが初めて恋人としてときめいたということなのでしょうか。終盤に入ってこの2人がまだまだどうなるのか予想が付かないので、こちらも目が離せませんね。
というわけで次回はランゴが引き継いだ人間界牧場化計画阻止のため、再びショウマたちの戦いが開始。お菓子の力を駆使して洗脳を解除するなど、意外な解決策が提示されそうな予感がします。しかしそれ以上に心配なのはラキアで、絆斗と共にストマック社の工場に乗り込んでヒトプレス奪還を目論むとのことです。予告で死ぬ覚悟を決めているような姿を見せるせいで、ラキアの安否にハラハラせずにはいられません。
ではまた、次の機会に。
*1:SNSなどのネット上では「ショウマが砂利と共にグミを食べたことで、意志を主食とするグラニュートの力に覚醒した」と考える説が囁かれている。しかし「仮面ライダーWEB」などにそういった記述は全くないので、当記事では「砂利は関係ない」と考えることをここに書き留めておく。
![キャラクタースリーブ 仮面ライダーガヴ ゴチゾウ[A] (EN-1539) パック キャラクタースリーブ 仮面ライダーガヴ ゴチゾウ[A] (EN-1539) パック](https://m.media-amazon.com/images/I/51jHs+jEY7L._SL500_.jpg)