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2025年夏アニメ簡易感想 その37

 

 

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 先日9月23日、『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』のアニメ新情報発表イベントが開催されました。劇中でもスティール・ボール・ランレースが開催されたこの月に発表するオシャレな演出もさることながら、会場の静かな盛り上がりが感じられましたね。僕自身、配信をちらりと見ただけながら興奮せずにはいられなかったです。

 注目すべきはやはりアニメに出演する声優陣。本作に登場する魅力的なキャラクターを誰が演じるのかは視聴者からすれば最も気になるポイントでしょう。そうした期待の中で発表されたのが……

 

  • ジョニィ・ジョースター:坂田将吾
  • ジャイロ・ツェペリ:阿座上洋平
  • ディエゴ・ブランドー:石川界人
  • ルーシー・スティール:高橋李依
  • スティーブン・スティール:三宅健太

 

 といった面々。主人公のジョニィを中心に、若い人気声優さんたちが揃っている印象です。(それでいてスティール氏をベテランの三宅さんが担当しているのが良き)いずれも予想していたものとはだいぶ異なる選出であり、結構驚きも大きかったですねそして編序盤に出てくるウルムド・アブドゥルを誰が演じるのかで密かに語り草になったり……

 

 

 さてジョジョ7部のキャラに関しては10年以上前に発売されたゲーム『オールスターバトル』の配役が浸透していることもあり、そちらのイメージが強いという人も多かったです。梶裕貴さんのジョニィと三木眞一郎さんのジャイロ以外を想像出来ない!といった声もありましたが、発表された声優さんたちの面子には何だかんだで好意的な意見も数多く見られてホッとしまいます

 実際上のPVで確認出来る演技も、ほんの少しだけながらかなりピッタリと感じられるものとなっていました。ゲームとは異なる配役であっても、キャラの合い方や演技などを考慮してしっかり選んでいるのが伝わってきます。1部から6部まで各アニメのキャストチョイスがハマっていて、それに対する信頼を積み上げてきたジョジョアニメスタッフの手腕を改めて実感した次第です。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット

第12話「アイ・ミャウ・レジェネコ」

 ヴェンデルシュタイン最大の危機に、グランマが立ち上がった最終回。如何にしてこの大攻勢を乗り切るのかと思っていた中、グランマとジョーンズが合体して猫たちとお話しする展開には度肝を抜かれました。発想こそぶっ飛んでいますが、ここまで他の動物に乗ることで操る猫たちを描いてきたからこその説得力がありますね。ジョーンズが背中に乗ってくれればグランマは実質猫も同然!という理屈は、一見意味不明ですが本作が積み重ねてきた描写だからこそ膝を打つ機転になっていたと言えます。

 そうして猫化しながら猫たちを引き連れ、仲間たちを守り切ってグランマに思わず感動。自分を犠牲にして猫も人間も穏便な形で救ってくれた判断力には舌を巻くばかりです。また言葉が通じるようになったことで、「人間は私たちのことを嫌いになったの?」と不安がる猫を優しく諭してくれる姿を見せたのも個人的なここすきポイント。猫のことを愛し、同時に惑える人間たちも導いてみせた女傑に相応しい見事な活躍でした。

 危機を乗り切った後は何かを思い出したクナギが旅に出るラストで締めるという、ある意味で予想通りの終わり方となりました。原作が続いている以上こうなるのは必然ながら、「俺たちの戦いはこれからだ!」的ラストの中でも爽やかな印象になっているのが素敵でしたね。最後に猫になった登場人物やかつての居場所などを映しつつ、ここまでのノスタルジーに浸らせてくれる点にどこか胸が熱くなってきます

 

総評

 ゾンビパニックものを猫に置き換えて描いた漫画のアニメ化として、申し分ない面白さを見せてくれた本作。「猫に触ると猫になる」というシンプルな設定のおかげで物語のノリがすんなりと飲み込めるようになっていたほか、劇画調のキャラが深刻な表情で猫への愛を口にするので視聴中静かに笑いが込み上げてきます。猫にまつわるパワーワードも用意されており、「俺が猫になることだ」などそれだけ聞くと宇宙猫になりそうなものばかりでインパクト抜群。登場人物が大真面目に変なことを言うタイプのシュールギャグという、ハマれば最高に面白い内容でしたね。

 またアニメ化に当たって猫の表現に力を入れていたのも見逃せません。滑らかな動きや大群の登場にはCGを、普段は手描き作画と切り替えて猫を余すことなく魅力的に映していたと思います。時には実写の猫画像まで持ってくるので、笑いつつも猫の可愛さを魅せるには十分だったと言えるでしょう。仕草まで現実の猫を即しているかのようなリアルさで、猫への気合いの入れようが伝わってきました。そして猫を無下にしない・大切にするといった要素をキチンと網羅している点も含め、猫好きにはたまらなかったかもしれませんね。(個人的には最終回のエンドクレジットに流れた「この作品の制作にあたり危害を受けた猫はいません」という注意書きを用意していたのが最高にここすきポイント)

 

 

おそ松さん(4期)

第12話「夏の終わり」

 現実でも涼しさの訪れとともに夏の終わりを実感させられる中、今回のエピソードはまさかのチビ太がメインを張ることに。おでん屋台を辞めるという謎の一大決心には最初困惑しましたが、中盤明かされた世界に向かう理由を聞かされて言葉が詰まってしまいました。思っていた以上に立派な考えを持っているので、困惑しながらもチビ太の行動力に感心させられます。原作におけるチビ太が孤児である設定も踏まえると、同じような子どもたちのためにおでんを作りたいと考えるのも納得といったところです。

 そんなチビ太を引き留めようとしたおそ松ですが、彼の口ぶりに思わずフフッときましたね。ツケの件など言っていることは最低そのもの、しかしおそ松なりにチビ太と彼のおでんが好きだという想いを示しているのは伝わってきました。大勢がチビ太を快く送っていく中、1人だけ死にそうに短冊を渡す辺りも何だか彼らしいです。そして爽やかなラストも相まって、今回はおそ松とチビ太の友情を描いていたのだとわかりました

(というかチビ太が普通に旅立ってしまったけど来週はどうするのでしょうか?あとラストのイヤミの叫びは一体何なの???

 

 

ちびゴジラの逆襲

第78話「働くちびメカギドラ

 万年金欠のちびギドラの新たなバイト先はまさかのちびガイガン。ちびメカゴジラを捕まえるための作戦を、金に釣られて協力してしまう絵面に吹き出してしまいました。そのくせちびガイガンが自然に優しすぎて、結局作戦失敗するのも予想通りながらじわじわきます。登場からして怪我をした動物を手当てしていたり、花をいたわったりと相変わらず悪役に向いてなさすぎるのが好印象です。

 そしてサブタイにもある通り、「ちびメカギドラ」がまさかの登場を果たしたのも注目ポイント。とはいってもちびギドラの仮装みたいなものなのですが、当人たちが割と嬉しそうだったので見ていてほっこりしてきますね。バイト代から早々にメゴやんを売る現金なところがあるかと思えば、変装ながらロボット怪獣になれてまんざらでもないちびギドラの可愛さにノックアウトされました

 

 

トランスフォーマー ワイルドキング

第10話「勇者の証」

 5体目の仲間にしてエレメントロスについての知識に詳しい「スカイリポート」が登場した今回。いきなり勝負を仕掛けてくるので何事かと思いましたが、仲間を守るオプティマスを見て信用してくれる流れにひとまず安心しました。(イグナイトレオといい、よそ者には一度攻撃してくるところがありますね)頭でっかちと見せかけて意外と親しみやすいキャラも相まって個人的にもかなり好みです

 また今回ワイルドッキング時にエナジービーストたちが「雷の煌めき!」「烈火の情熱!」といった掛け声を出したことに少々驚きました。前回までなかった中バンク中に唐突に追加される点は、何とも日本のホビーアニメらしく感じます。何よりこの「二つ名」のようなセリフは何だかんだカッコいいと思うので、ついに完成した「ワイルドッキングオプティマス」も合わせて興奮した次第です。

 

 

 ジョジョ7部アニメに関してはもう1つ、馬の描き方に関しても注目したいところ。アメリカ大陸横断レースを舞台に様々な馬と乗り手のしのぎ合いが見どころの1つとなっています。(ラクダとか自動車に乗ってる参加者もいましたが)それだけにこちらも声優陣と同じくらいファンの間で語られていました

 そして上の動画を見る限り、どうやらアニメではCGと手描き作画を上手く使い分ける様子である模様。登場人物と馬がアップで映る場面は手描きで、引きの絵面ではCGといったところなのでしょう。大量の馬を手描きで魅せるのは大変なので、CGの使いどころとしては非常に納得がいく話です。それぞれの長所を上手く活かしているようで、乗馬やレースのシーンに関しても期待がかかりますね。そう、上のニャイリビの猫のように馬の表現も頑張ってください……!

 

 

 ではまた、次の機会に。