涼しさどころか肌寒い日も増えてきて、秋の訪れを感じ始めてきた今日この頃。本日から10月に突入し、アニメも秋アニメに突入しようとしています。例によって気になる作品が多くてどれを見るのか悩む中、今回は個人的に外せない!と感じている作品をいくつかピックアップしました。各作品についての簡単なコメントや語りも入れているのでお付き合いいただければ幸いです。
というわけで以下、今回のお品書きです。
ヤバい大人たちによる本気の「仮面ライダーごっこ」開幕!!
『ハチワンダイバー』などで知られる柴田ヨクサル氏による漫画作品『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』。読んで字の如く、主人公の「東島丹三郎(とうじま・たんざぶろう)」が仮面ライダーになりたい様子を描く作品です。後述でも触れますが尖りに尖りまくった作品なので、これがアニメ化されると聞いた時は思わず耳を疑ったほどです。
まず幼い頃から仮面ライダー1号をはじめとしたライダーが好きすぎて体を鍛え続け、気付けばオッサンになっていたという主人公の背景が哀愁を誘います。他にも電波人間タックルや仮面ライダーV3、ライダーマンが好きな奴らまで出てくる、常軌を逸したライダー愛が見られるのが特徴ですね。そしてとにかく昭和ライダーネタが多いので、実際に見ているとニヤリとくるネタが満載なのがおすすめポイントです。
個人的には上述の通り、登場人物が色んな意味で「イカれている」のが最大の見どころ。ライダーとして戦いたい衝動を抱えながら日常を無為に過ごし、いざショッカーのような相手を見つけるや否や興奮と歓喜に包まれる……もうこの時点で常人では計れない狂気を感じます。そもそもライダーになりたい理由が人助けなどではなく「カッコよく敵をぶっ飛ばしたい」に集約されているので、ハッキリ言ってヒーローの資格ナシのひたすらヤバい大人たちの話なんですよね。そんな共感を覚えるけどやっぱりおかしい奴らの戦いを、アニメでも見られると思うとワクワクするばかりです。
忍者と極道、何方(どちら)が生存(いき)るか死滅(くたば)るか!!
近藤信輔氏が手掛ける漫画『忍者と極道』のアニメはかなり見逃せない1作。裏で悪事(わるさ)かますとやってくる忍者と、その打倒を狙う極道たちの死闘が何かと話題になっている作品となっています。忍者陣営の「多仲忍者(たなか・しのは)」と極道陣営の「輝村極道(きむら・きわみ)」、2人の主人公がお互いの正体を知らないまま戦う構図が個人的に好みで、そちらをアニメで見られる事実に興奮が止まりません。(作者が明らかに仮面ライダーなどのニチアサファンなのがわかるので、ニヤリとくるネタが多いんですよね)
様々な観点からアニメ化は難しいとファンから囁かれていたこともあり、今回のアニメには相当な注目が集まっていると思います。個人的には原作独自のワードセンスや倫理観、漫画ならではのルビ芸などが魅力の本作ですが、それを映像媒体でどこまで表現出来るのかが非常に気になるところ。難しい題材になっているでしょうが、2種類のPVを用意している辺りに制作陣の気合いといったものも感じますね。その熱意がどれほどのものか、見届けていこうとこちらも覚悟を以て視聴するつもりです。
あとちょっと気になっているのが公式で発表されたキャスト情報。「帝都八忍」と「破壊の八極道」、各陣営のメインキャラのビジュアルと担当声優が明かされた時は驚きました。原作でも全員が登場するのは相当後、アニメ化範囲で出てこれるのかという懸念があるからですね。もしや本作は2クールやるのか?それならギリギリ全員出せそう!といった考えが浮かんできたものの、あまり高望みせずに楽しもうと思います。
ロボットを演じる少女が恋をする時
あきもと明希氏原作の少女漫画のアニメ化『機械じかけのマリー』も密かに楽しみにしている作品の1つ。極度の人間不信に陥っている大財閥の御曹司に、精巧なロボットメイドという設定で仕えることになった主人公「マリー」のヒヤヒヤドキドキのラブコメディがアニメで見られることにかつてない高揚感を覚えます。かつてジャケ買い原作漫画を購入しハマった身としては、このアニメ化は予想外かつ歓喜の極みであることは言うまでもありません。
主人の「アーサー」は人間相手だと冷酷ながら、ロボットだと思っているマリーに対してはデレデレというギャップが魅力。そこから転じてマリーの主人を騙している罪悪感や、人間としての自分を見てもらえない悲しみへと話がシフトしていくのが本作における大きなポイントとなっています。アーサーもロボット関係なくマリーに惹かれていき、それらが恋として結実していく……その過程こそが醍醐味だと考えているので、アニメでもこちらに注目していく所存です。
あとこれはちょっとしたネタバレになるかもしれませんが、公式ホームページのキャラクターページに「マリー2」が掲載されていて吹き出してしまいました。こちらは完全にロボットでありながら、いつの間にかマリーの良き理解者ポジションに収まっているのが面白いキャラとなっています。原作の頃からお気に入りなので、マリー2の献身的な様子(と殺戮マシーンとしての圧倒的な実力)に期待がかかります。
デジモンと共に、未来をバグらせろ
最後はデジモンアニメシリーズ最新作『DIGIMON BEATBREAK(デジモン ビートブレイク)』について。以前のPVでも触れましたが、パンクでアングラな要素が混在する世界観からして惹かれるものがあります。本作におけるデジモンも「e-パルス」なる人間の感情エネルギーを喰らって成長するという、独自の設定を引っ提げているのが興味深いですね。頭身の高いキャラデザといい従来のデジモンアニメのイメージを覆そうとする、非常に挑戦的な姿勢が感じられるので大いに応援したくなってきます。(またデジモンアニメといえば外せない「進化シーン」ですが、PVでは絶妙に見せてこないのがニクいですね)
また上のPVを見る限りだと、主人公の「天馬トモロウ」が少々気の毒に見えてくるのが印象的。謎のデジモン「ゲッコーモン」を生み出してしまったがために賞金稼ぎたちに狙われ、逃れるために追いかけて来る賞金稼ぎチームに半ば無理やり加入させられる……といった経緯が読み取れます。ほぼほぼ巻き込まれている形なので、早くもトモロウに対する同情が湧いてきましたね。同時に彼自身何かしら重い過去を背負っているようで、ゲッコーモンと共にどう乗り越えていくのかも注目ポイント。若者の葛藤をパートナーが切り拓いていくのもデジモンの醍醐味だと考えているので、そちらへの期待も高まってくる次第です。
そして視聴方法に関してですが、こちらは近年のアニメらしく配信が充実しているのが嬉しいポイント。放送時間が現在視聴中の『仮面ライダーゼッツ』と被っているのでどうしようかと悩んでいましたが、TVerなどでもチェック出来るのはありがたい限り。リアルタイムは難しいですが、無理せず配信でエンジョイしたいと思います。
そういえば上の東島丹三郎ですが、先日第1話のみのスペシャルゲストが参戦することが報じられました。ライダーファンなら驚かずにはいられないそのゲストとは……
藤岡弘、参戦!!
ということで本郷猛/仮面ライダー1号役として藤岡弘、さんの出演が決定しました。当時実際に1号ライダーを演じた藤岡さんが、アニメでも1号をやってくれるのですからファンにはたまりませんね。主人公が仮面ライダーに憧れるようになった初代ライダーの劇中劇、それを本人が当ててくれるのはこちらとしても非常に楽しみ。是非とも1話で藤岡さんの熱のこもった演技を目の当たりにしていきたいです。
ではまた、次の機会に。
