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2025年秋アニメ&特撮簡易感想 その1

 

 

 10月に入ってから数日、2025年もあとわずかとなってきました。残り約3ヶ月で2026年に突入する事実にあまり実感を覚えてはいないものの、どこか寂しさも感じている真っ最中です。そしてそんな想いを抱えながらも、新しく始まる秋アニメへの期待とワクワクも同時に湧いてきています。今季はどんなアニメが見られるのか、毎回のことながら非常に楽しみで仕方ありません。

 そして今回から2025年秋アニメの感想を始めていきます。まずは先日始まったばかりの人魚サンタクロースをモチーフとしたアニメ2作から書いていく予定です。そこに前季からの続きでダークな特撮ヒーローも加えていくので、まずはこちらの感想でのお付き合いをお願いします。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※今週の『ポケットモンスター エピソードメガシンカ』はお休みのため感想はありません。

 

 

 

 

 

 

私を喰べたい、ひとでなし

第1話「死にたがりの彼女は海を待つ」

 百合の波動を感じて視聴して見た結果、予想以上に退廃的な雰囲気にさらに惹かれることになった本作。ある理由で死にたがっている少女が人魚の少女と出会い、彼女に喰われる瞬間を心待ちにするラストに心震えました。家族を失った過去から全てが投げやりになっている主人公にとって、悍ましい妖怪が救いになる構図に何とも言えないグロテスクな愛憎を感じます。初っ端からインパクトの強い狂いっぷりを魅せてきたので、これは見逃せなくなってきましたね。

 そんな主人公「八百歳比名子(やおとせ・ひなこ)」の描写が早速印象に残りました。言葉を発さずただただ時間を無為に過ごしている様子から、彼女が生きる意味を失っているのがそれとなく伝わってきます。親切な知り合いやクラスメイトの様子が平穏なだけに、明るく振る舞っているだけの比名子の無理をしている感覚が痛々しく見えてきました。現実という地に足のついていない主人公にとって、自分を殺してくれる非日常がどれだけ大きいのかも同時に察することが出来ますね。

 そして人魚の「近江汐莉(おうみ・しおり)」含め、妖怪たちが比名子を狙っている謎が個人的には気になるポイント。彼女の肉は人外にとっては特別なモノらしいのですが、何故今になって襲い始めてきたのか、そもそも比名子は何なのかと現時点から疑問符が浮かんできます。本当にただ美味しいだけなのか……?ちょっとそこら辺の謎の掘り下げにも期待してしまいますね。というか比名子の名前からしてモチーフは八尾比丘尼だろうし絶対に何かありそう……

 

 

SANDA(サンダ)

第1話「全てが眩しい これが老いか」

 週刊少年チャンピオンにて連載されていた「サンタバトルアクション」なる謎のジャンルに対して、意外性を突いてきた第1話。主人公「三田一重(さんだ・かずしげ)」が呪いでサンタクロースに変身するという設定だけでも面白いのに、ヒロイン(?)「冬村四織(ふゆむら・しおり)」に刺されて変身するまでのくだりの突拍子の無さに吹っ飛ばされた気分です。そして静かで仄暗い空気がサンタの登場によって一気に賑やかになっていくので、前半だけでもかなりクセになりましたね。

 本作に関してはまずサンタクロースという存在の描き方が興味深いです。噂で伝わっている伝説の存在であるのはもちろんのこと、「子どもたちの味方」としてのサンタが徹底して強調されているので不思議と納得がいきました。困っている子どもたちに手を差し伸べる点ではなるほどサンタは間違いなく味方なのでしょう。三田が変身したソレはほぼ全裸のオッサンなのですが、これらの要素のおかげで何だかんだ受け入れることが出来た次第です。

 他にも現時点での子どもの描写に変な笑いが出てきました。自分の可愛さを自覚している三田然り、冒頭からずっと暴走列車な冬村然りどこかズレているのが気になってきます。特に後者は行方不明の友人を見つけるためとはいえ、主人公やクラスメイトを殺しかけたりメチャクチャやるので軽く引いてしまいますね。しかし社会で外れたものを抱えているからこそ、そんな個性すら受け入れてくれる子どもの味方・サンタクロースが必要なのかもしれない……といった考えも浮かんできます。本作の子どもとサンタの関係性は、かなり重要なファクターなのでしょう。

 

 

華衛士(センティカ)F8ABA6ジサリス 2

第7話「けっ闘」

 剣聖・デジール卿との再戦が勃発。これまでとは打って変わってジサリスが堂々と挑んできたこと、デジールが非常に穏やかな様子だったことなど非常に興味深い描写に見入りました。何と言ってもデジールの態度の変化が特徴的で、1期時点の暴君から部下に慕われる名君と化していたので驚きを隠せなかったです。とはいえあの時はかなり余裕がなかったのを知っているので、今の他者を慮る風格こそ本来のデジールであることも読み取れますね。

 そしてジサリスVSデジールの戦いは、試合に負けて勝負に勝った形で終わったのも印象的。相手が強敵故終始押され気味でしたが、墓標を傷付けないように敢えて技を受けたジサリスに敬意を払ったのは決着の塩梅としては悪くなかったですね。未だに彼の真意は読めないものの、死んでいった者を決して蔑ろにしない姿勢だけでも信頼に値すると判断されたのかもしれません。生身アクションから携帯変華する流れも見応えありましたし、2期の中でも満足感は中々のものでした。(あと賀集利樹さんの立ち振る舞いはやっぱり綺麗だなぁ……と惚れ惚れしたり)

 あとはラストに出てきた謎のセンティカのビジュアルに度肝を抜かれました。ガンディアル幹部の1人が用意していましたが、これが対ジサリス用の切り札になるのでしょうか。個人的にはそろそろ彼らガンディアル自身が戦ってほしいところですが……

 

 

 今季もまた気になるアニメが多いのですが、個人的には原作を読んだことのある作品が多くアニメ化されている点が見逃せません。『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』『忍者と極道』『機械じかけのマリー』辺りは、以前書いた記事でも触れましたね。いずれも原作漫画の頃からお気に入りの作品なので、アニメになるにあたってどのような形になっているのか、それを見極めるのもひそかな楽しみの1つです

 

 

 ではまた、次の機会に。