【20周年記念㊗】
— 東映アニメーションミュージアムチャンネル (@toeianime_MC) 2025年10月19日
2005年にテレビスペシャル作品として放送された「DIGITAL MONSTER X-evolution」(#デジタルモンスターゼヴォリューション)今夜8時よりプレミア公開!
プレミア公開: 10/19(日) 夜8時~
※2週間のアーカイブ配信あり
■視聴URLhttps://t.co/Y5WYNgLTas#デジモン #Digimon pic.twitter.com/sOnKWHFYJj
先日、東映アニメーションのYouTubeチャンネルにて『DIGITAL MONSTER X-evolution(デジタルモンスター ゼヴォリューション)』の期間限定配信が始まりました。本作は2005年に放送されたテレビスペシャルにして、デジモンアニメシリーズの番外編に位置する特殊な作品です。何と言っても当時としては珍しいフルCGの長編アニメで、今見ても中々美麗なデジモンたちのグラフィックが大きな魅力。戦闘シーンに関しても目を見張るものが多く、デジモンたちの動きを見ているだけでも楽しいです。*1
また人間が全く出てこない、完全デジモンメインのストーリーも特徴的。デジタルワールドのホストコンピューター・イグドラシルが旧世界のデジモン消去に動き出す中、抵抗するデジモンたちやイグドラシルに仕えるロイヤルナイツの戦いや葛藤が繰り広げられる内容となっています。デジモンたちそれぞれが1人のキャラクターとして描かれているので、他のデジモンアニメと比べてもデジモン側の感情移入がしやすいのが面白いですね。(一方で『デジモンクロニクルX』というゲームの背景ストーリーを原作としており、物語開始以前の状況説明が全くされないため初見で話の内容を掴むのが難しい点はネックなのですが……)
個人的には全編通して登場するオメガモンが好きで、イグドラシルの命令に対し疑問を抱きながら徐々に変化していく過程に初見時心惹かれました。(そしてオメガモン=田中秀幸さんのイメージが定着したのもこの作品から)そして主人公のドルモンが自分の存在意義に苦悩しながらも、「命」を繋げるために成長していく様は見ていて応援したくなってきます。そんなドルモンが進化したアルファモンのビジュアルも非常にカッコいいので、興味のある方は是非ともチェックしてほしいところです。(下に続く)
というわけで以下、今週の簡易感想です。
終末ツーリング
第3話「世田谷・新橋・有明・東京ビッグサイト」
ゆりかもめの線路を通って住宅街からいざ東京ビッグサイトへ!ということで今回は様々な街を巡る前半から、ヨーコが行きたがっていたバイクの聖典への道のりを描いた後半とキッチリ分かれていました。ボロボロの廃屋にお邪魔しながらも、使えるモノを使って生活の糧とする2人のサバイバル術にまず唸らされましたね。(また部屋に残っていた者への気遣いをしっかり魅せてくれたのが素敵)
そしてビッグサイトでバイクを見たかったヨーコですが、全部流されたっぽい光景には思わず同情せずにはいられなかったです。とはいえコミケの熱意に感動したり、ペンギンを目の当たりにしてはしゃぐなどすぐ元気になってくれたので何だかんだでほっこりしました。またヨーコのバイクへの憧れに、姉とのツーリングという願いが込められていたのが何とも胸にきます。今乗っている改造バイクでは出せないエンジン音への想いなど、少々レトロな思い入れにヨーコのキャラクターを見た気分です。
あと気になったのはやはりラストのラジオ放送でしょうか。音楽を流す謎の男の声が聞こえてきて、他の生存者の可能性が出てきたことに仰天しました。本当に生きているのか怪しいですが、2人に明確な目標が新たに出来たのは見ていて少し安心しますね。というか声が松岡禎丞さんだからなのか『ソード・アート・オンライン』のOPが流れてきたのが1番の衝撃だったり……
東島丹三郎は仮面ライダーになりたい
第3話「嫌いが好きになるとスゴク好き」
ショッカーは実在していた────その事実に興奮し号泣しながら勝負を挑んでくる主人公に、何度目かのドン引きをせずにはいられなかった3話目。東島とユリ子がケンカしつつも結果的に良いコンビネーションを発揮したり、直後のショッカー怪人が出現したりと相変わらずインパクト強めでした。人間や同胞を泡にして溶かすショッキングなシーンもあったのですが、東島たちに全てを持っていかれた感じがしますね。恐ろしいは恐ろしいけど倒せる相手が見つかった、という喜びの方が強い辺りがこの主人公たちのイカレぶりを表わしていると言えます。
そんな連中に過去にショッカーに会ったことのある「島村三葉(しまむら・みつば)」が加わって、狂気のシュールギャグがさらに加速することに。少年時代良くしてもらった近所のおじさんがショッカー戦闘員だった、という過去と、ファミレス店長なのに割とフリーダムなキャラが合わさってこれまた面食らいましたね。そのうえ彼と付き合っている「ユカリス」もまたショッカー戦闘員(しかも初期の初期に2回くらいしか登場していない女性戦闘員バージョン!)だと判明するなど、最後まで強烈なパワーに溢れていたと言えます。何より日常の中に怪人が潜んでいる恐怖は、ある意味で原作漫画のショッカーを彷彿とさせるのでファンならグッとくるところになっていたでしょう。
機械じかけのマリー
第3話「見破られるマリー」
甘酸っぱいことになりそうでならないデート回にニヤニヤしたのも束の間。アーサーの兄が放った刺客「ノア」の登場によって、物語の勢いが一気に急加速してきました。何と言ってもノアのキャラクターが印象的で、標的であるマリーに惚れていることから厄介なイケメンとしてのイメージが早くも定着したように感じます。(劇中のマリーのモノローグで「ヤンデレサイコパスだ」と単純なレッテルを貼られているのがじわじわきました)暗殺者としての依頼よりも、自分の趣味嗜好の方を優先する点から彼のロクでもなさが伝わってきますね。
そんなノアが加わっての三角関係が今回後半のキモだったわけですが、アーサーのマリーを想う姿勢がひとまずの勝利を迎えるラストにほっこりしました。どこか気の抜けるニワトリ捕獲対決よりも、池に落ちたマリーの身を案じるシーンはシンプルに胸が熱くなってきます。前半の恋人のフリをしたデートも同様、マリーをロボットとして大切に扱おうとしているので滑稽ながらも好感が持てますね。前回と同様ですが、どんな形であろうとマリーそのものへの深い愛情を魅せるアーサーの行動は個人的にもかなり好みです。
DIGIMON BEATBREAK(デジモン ビートブレイク)
第3話「合わせ鏡」
ヒトミのe-パルスを奪ったハイエモン打倒に燃えるトモロウと、グローイングドーンの意識に微妙なズレが見られた今回。デジモンを許せないトモロウに対し、キョウたちはあくまで「デジモンを消さない」方針を取っているのが印象に残りました。保護省など多くがデジモンをバグと危険視する中で、その考えに真っ向から反する姿勢は個人的にも評価したいところです。何より劇中社会に馴染めていないトモロウにとって、この考えは突き刺さるものがあったのも感じ取れますね。
それだけにトモロウの苛烈な一面にはやや不安を残すこととなりました。大切な人を襲ったハイエモンへの怒りは理解出来る反面、そのためにゲッコーモンを暴走させてしまったのはいただけなかったですね。まだ序盤なのに暗黒進化をさせてしまいそうな勢いだったので、ファンとしては気が気でありません。周囲にバグと言われ続けてきた彼なりの葛藤も伝わってくるだけに、グローイングドーンでの日々で少しずつ変わっていくことを願うばかりです。
また今回はトモロウとゲッコーモンがパートナーになるための一歩を踏み出したのが大きな見どころ。初対面からゲッコーモンをずっと煙たがっていましたが、敵の変装に使われたり内面では「大切な相手」として見ていることが間接的に読み取れたのでニヤリときました。その後の戦闘のコンビネーション然り、まだまだぎこちないものの2人の態度が少しずつ軟化するなど深まっていて胸が温かくなった次第です。
(あと今回本格的にゲッコーモンの実力が描かれましたが、ハイエモンが進化したファングモンをある程度押していたのでかなり驚きました。成長期の時点でここまで強いのは頼もしい反面、成熟期に進化するには大分時間がかかりそうですね)
上のデジモンゼヴォリューションに関する話の続きですが、ちょうどビートブレイクの方と同じように「デジモンを殺す(デリートする)ことへの異議」を唱えている点で共通しているのが面白かったです。後者は上の感想の通り、前者はイグドラシルのデジモン抹殺に憤る者たちやドルモンが生きていていいのか悩むストーリーが目を引きます。
そして「命はそこにあるだけで美しい」「全ての命は生きるためにある。最初から存在を拒否された命など、この世の何処にもありはしない」といった名言がいくつも飛び出しているのがゼヴォリューションの個人的おすすめポイント。デジモンを単なるデータではなく、1つの命として扱う……20年前の作品が描いた要素を、シリーズ最新作で引き継がれていることにファンとしては興奮を覚えるばかりです。
ではまた、次の機会に。
*1:ちなみに本作は「元々劇場アニメとして制作されたものの、諸事情でテレビ放送された」という背景があり、映像の作り込みも劇場アニメクオリティだったことが伺える。
