『アニマル横町』アマプラで12月15日より配信開始。2005年放送のTVアニメ版がついに視聴できるようにhttps://t.co/FDoVooHnDu
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) 2025年11月28日
かつてテレ東系列で放送されていた『アニ横』は、視聴手段が非常に限られていた。アーリャりゃコリャりゃなハチャめちゃラッキーDAYが始まる。原作マンガは現在も連載中 pic.twitter.com/OT9Qh7oMGm
皆様は『アニマル横町』という漫画をご存じでしょうか。前川涼氏が少女漫画雑誌「りぼん」にて連載中の作品で、異世界のアニマル横町からやってきた言葉を話す動物と人間界のとある幼稚園児が繰り広げるドタバタギャグマンガとなっています。2005年にアニメ化されたこともあり、僕自身当時夕方のアニメ視聴の1つとしてアニ横のアニメを楽しんでいた記憶がありますね。
そんなアニマル横町のアニメですが、実は長らく配信がされておらず視聴する手段がほとんどなかったとのこと。しかしアニメ20周年を迎えたこの度、今月15日からAmazonPrimeVideoをはじめとした様々な配信サイトで見られるようになるそうです。これには原作者の前川氏をはじめとして、当時からアニ横を好きだった人たちには朗報といえるでしょう。おぼろげな記憶からアニ横の正確な思い出を引き出す機会として、こちらも楽しみになってきます。
何よりこうした夕方アニメの配信自体が当時を知る者としては嬉しい限り。アニ横に限らず、平成の朝アニメや夕方アニメはサブスクなどでも扱っていることが少ないマイナー扱いのモノばかりでした。『コロッケ!』や『キョロちゃん』、『冒険遊記プラスターワールド』に『妖逆門』などなど、いずれも楽しんで視聴していた記憶があるのでまたどうにかして見たい!という気持ちに駆られるんですよね。いずれも権利関係など色々大変かと思いますが、アニ横のように配信で再び楽しめる機会が欲しいものです。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
終末ツーリング
第9話「モビリティリゾートもてぎ」
前回の続きとして再びサーキットを走ることとなったヨーコとアイリ。しかし今回は突然動き出したロボットのアイちゃんこと「アイザック」の協力を得て、本物のモーターバイクに乗れるということで視聴者としても興奮せずにはいられませんでした。ホンダコレクションホールの数々の車やバイクたちの光景だけでもウットリしますが(アシモらしきロボットを確認出来るのが個人的に良き)、これらが整備さえすれば乗れるようになったのも驚きですね。何より前回叶わなかったヨーコの願い、当時と同じ風を切るスピードでサーキットを駆け巡りたいという夢が早々に達成されたことに感銘を受けるばかりです。
またヨーコたちによってサーキットにもたらされた熱狂が、アイザックを含めたロボットや車たちの心を満たす展開が印象的。いつにも増して唐突でスピリチュアルな絵面なので困惑も大きかったのですが、長いこと人間と共に走れなかったであろう背景を思うと良かったねぇ……という気持ちの方が優ってきますね。そして満足しきった彼らの魂が、光となって飛び立つ瞬間は実に幻想的でした。これらは全てロボットやAIもまた一個人として扱う、本作の優しいテイストに則っていると言えるでしょう。彼ら機械にも心と魂があるからこそ、成仏出来たことにホッとさせられるラストとなりました。
東島丹三郎は仮面ライダーになりたい
第9話「お前のライダーを見せてみろ」
ショッカー姿を前にに気持ち悪い興奮の仕方を見せたり瞬殺されたユカリスがすごい音でイチャコラしたりと、開幕からして強烈すぎたトーナメント戦。一葉(V3)VS三葉(ライダーマン)の兄弟対決も意味不明な要素満載でしたが、それ以上に凄まじい熱量に圧倒されました。一葉は何かと謎の理論とV3愛を見せつけてくる狂人ながら、同時に弟のライダー愛を試そうとする気概も感じられるので不思議と納得させられます。一方でヒーローウォークでV3を練り上げているなど(東島談)、やはり本作でも一段越えてライダーに狂っているのが絶妙な味わいを生み出していますね。
そんなイカれた兄の前でライダーマンであろうとする、三葉の覚悟も見事なモノでした。最初こそ合気道で一葉をコテンパンにしていたものの、正面からのライダーパンチで殴り合って勝ってみせたので名実ともに兄を超えたことが伝わってきましたね。何より最初こそ嫌っていたライダーマンを誇りに思い、それを見せつけんとしたバトルは泥臭くて実に胸熱な光景となっていました。常軌を逸した連中ばかりですが、彼らなりの「ライダー」というノリが原作と同じ感覚で味わえて大満足の一言です。
(あと「戦え! 仮面ライダーV3」や「ぼくのライダーマン」を流したり、例によってV3の声優として宮内洋さんを連れて来る制作陣の小ネタの律義さには頭が下がりますねハイ)
機械じかけのマリー
第9話「嘘と秘密がバレたマリー」
今回の前半はマリーの友達作りがメイン。よりにもよってアーサー不在の時にノアがすり寄ってくるので不安だったものの、思いのほかマリーの力になってくれたのでホッとしましたね。全体的にズレているマリーの感性を指摘してくれるのはもちろんのこと、イタズラした連中をシメたのもあって何だかんだスッキリ出来ました。しかし助けたとしても、アーサーと一緒のマリーの笑顔を引き出すことは叶わず……その光景を見て立ち去るノアの姿がどこか寂しげだったので不思議と胸が締め付けられます。アーサーを好きなマリーに恋したのであろうライバルの、密かな敗北宣言は個人的にはかなり突き刺さった次第です。
そしてサブタイにもあるように、後半はついにアーサーにマリーが人間だとバレてしまうことに。アーサー視点でマリーへの疑いを募らせていく様子にハラハラした一方で、彼女が掛け値なしに自分を守ってくれたことへの信頼を見せる瞬間がたまりません。さらには正体がバレてしまった際のマリーの処遇を考え、秘密を知ってしまったという秘密を守り通す決意を固めるのが興味深かったですね。嘘を嫌う若者が愛する人のために嘘を抱くようになる……秘密を守る側がマリーからアーサーへとスライドした展開の面白さも相まって、アーサー主役エピソードとして彼への好感度が一気に上がる秀逸な流れだった思います。
DIGIMON BEATBREAK(デジモン ビートブレイク)
第9話「理想郷」
グローイングドーンの頭脳担当「久遠寺マコト(くおんじ・マコト)」とキロプモンのコンビのメイン回がやってきましたが、何だこのNTRは……!?というショックがあまりにも大きかったです。違法なクリーナー業を営む「山田サニー(やまだ・サニー)」と「山田ハルコ(やまだ・ハルコ)」親子によってキロプモンを奪われる展開の衝撃、やたらねっとりとした描写に制作陣の癖が伝わってきました。パートナーのデジモンを道具として利用される光景は、過去シリーズ同様胸が痛みますね。(ゴールドヌメモンという由緒正しい汚物系デジモンがギャグパートを一身に引き受けていましたが、それでもシリアスを中和しきれていない……)
また山田親子の歪な関係と、そこからくるデジモンの扱いもイヤ~な空気感がまとわりついていました。父親のサニーが娘のハルコを言葉巧みに誘導し、デジモンを操る道具として利用しているのが一目瞭然。その結果ハルコは相棒のシェイドモンを邪険にするうえ、マコトへの嫉妬を抱くのが何ともグロテスクな光景となっていました。さながら虐待を受けて育った子どもが同じように傷付けることでしか他人と接することしか出来なくなったかのような……地獄のような親子の様相に愕然とせずにはいられません。(そしてシェイドモンはハルコに邪険にされても寄りそおうとする辺り、彼女も本心ではお父さんに……と思うと余計にしんどくなってきます)
あとはついに明かされたシャングリラエッグの概要ですが、こちらは予想よりも住み心地が良さそうな上流階級専用のシェルターといったところ。ただしサポタマの指示通りに動ける「理想的な人間」でなければいけない、上昇志向とルール順守が求められる点にはどこか息苦しさを感じますね。何よりかつて起こったとされる「災害」についての説明も不穏でしたし、どちらかというと思うがままに動かせる人材を確保するための隔離施設のようにも見えてきました。
そういえば上のアニマル横町ですが、現在もりぼんにて連載中という情報を聞いた時は地味に驚きましたね。調べたところ連載が開始されたのが1999年であることから、今年で連載25周年を迎えています。りぼん連載作品では2番目の長寿作品とのことで、本作の息の長さには舌を巻くばかりです。(ちなみにりぼんで1番長寿の作品は津山ちなみ氏が手掛ける『HIGH SCORE』。こちらは1995年スタートで今年連載30周年である)
この手のサザエさん方式で進むギャグ漫画は総じて続きやすい傾向にありますが、20年以上続けてこられている前川涼氏の体力は見事の一言。最早読者にとって「当たり前」となった作品を当たり前のように続けられることがどれだけ大変で偉大なことかは、他のレジェンド漫画家の方々を知っている分大いに伝わってきます。今もなおりぼんの最前線を走り続ける津山氏と前川氏、この両ベテランの奮闘を密かに応援したくなりましたね。
ではまた、次の機会に。
