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ウルトラマンX 第7話 「星を越えた誓い」 感想

恐怖に打ち勝つ勇気
これぞ王道展開
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・石化魔獣ガーゴルゴン
 前回ルディアンのエネルギーを狙って地球に襲来した怪獣ガーゴルゴン。惑星ゴールドの人々や街並みを石に変え、かつて地球でも暴れてゴルゴンの伝承を残したという凶悪な奴です。でも目のない3つの首とか禍々しいデザインは結構好みです。前半早速エックスとルディアンのコンビにXioのサポートも加えて迎え撃ちますが、倒れても両肩にそれぞれ付いている2つの首が伸びて対応するなど、中々隙がありません。
 そして真ん中の頭部の口の中に隠されていた巨大な目玉から発射した怪光線により、ルディアンをかばったエックスを石に変えて退けるなど、圧倒的な強さを見せつけてきました。
 さらに驚いたのが、宇宙で傷を癒しすと同時に、高周波で「惑星ゴールドの王子を差し出さなければ地球を石に変える」と地球人に要求してきたことです。宇宙人ではなく怪獣がここまで知能が高いのは珍しい気がします。
 
 
・地球人との交流・共闘
 完全に石化する直前にガーゴルゴンを解析した大地から奴の目玉が急所だと教えられたゴールド星人テルは前回も登場した女子高生に助けられます。傷の手当てをしてもらった後、エックスを救うためもう一度戦いに赴きますが、彼女に「必ず戻る」って言ってから歩き出すのがもう死亡フラグとしか……。
 
 一方Xioのメンバーは支部長からUNVER本部が「大陸間弾道ミサイル ペルセウス」でガーゴルゴンを撃退することを決定したという報告を受けていました。ガー「ゴルゴン」に対抗して放つ兵器の名前が「ペルセウス」だとは何とも洒落たネーミングですが…………ウルトラシリーズでこの手の兵器が活躍した覚えがないんですよね。果たしてどうなるのか……。
 と思ったら案の定テルからガーゴルゴンはエネルギー吸収能力も備えていることが伝えられます。しかし時すでに遅し、発射されたペルセウスのエネルギーを吸収してガーゴルゴンがパワーアップしてしまいました。
 
 とんでもない化物を相手にテルは自分を囮にしてガーゴルゴンの急所を狙い打ってほしいとXioに協力を求めますが、その時の隊員たちの放った言葉がいちいちカッコよかったですね。
 
 副隊長「けど、あなた1人を危険な目にあわせるわけにはいかない!」
 
 アスナ「私たちもこれまで何度もエックスに助けられてきたの」
 ワタル「今度は俺たちがエックスを助ける番だ」
 ハヤト「お前1人を犠牲にしてたまるかよ」
 
 隊長「Xioはこれより、惑星ゴールドととの連携により、ガーゴルゴンを迎え撃つ!」
 
 いやぁ、本当にXioのメンバーはカッコイイ奴ばかりだなと思いました。特に隊長の「惑星ゴールドとの連携」という表現はガーゴルゴンに滅ぼされた多くのゴールド星人の思いを汲み取っているように感じられて感動しましたね。
 
 
・トリプルユナイト作戦
 ガーゴルゴンの急所を狙うためにラボチームがウルトライザーをアスナたち3人分作ってくれただけじゃなく、3つの光線のエネルギーを集めて放つ「トリプルユナイト作戦」を提案してくれました。3つの光線を1つの強力な光線にするというコンセプトは初代『ウルトラマン』で科特隊が使った「トリプルショット」を意識しているのでしょうか?
 テルがルディアンに乗ってガーゴルゴンと戦っている中、それぞれ配置についてウルトライザーをチャージするアスナたち。しかしさあ撃つぞというときガーゴルゴンがルディアンを自身と密着させて石化させてきました。Xioの作戦を見抜いて取った行動なのかはわかりませんが、もしそうだとしたら中々狡猾な怪獣だと思います。
 しかしテルの決死の覚悟により、ルディアンを石化させた直後のガーゴルゴンの急所にアスナたちが「トリプルユナイトシュート」を発射!見事ガーゴルゴンの目玉を潰し、エックスを元に戻すことに成功しました。
 
 
サイバーベムスターアーマー・アクティブ!
 テルとXioの皆の活躍により、見事石化から解放されたエックスと大地。ここでエックスが「さすがXioだ。ウルトラマンの力で、ウルトラマンを甦らせるとは!」と感嘆しているのが印象的でしたね。
 力を取り戻したエックスは(いつの間にか夕方になっていた街で)早速ガーゴルゴン相手に応戦。傍らで石になっていたルディアンも元に戻って再びコンビで戦います。ガーゴルゴンの方は目玉を潰されて大分弱体化したようですがそれでもエックスたちと渡り合っている上、その潰された目玉もあっという間に再生してきました(再生時の音がやけに生々しい)。
 
 そんな強敵相手に大地がついに新たなモンスアーマー、ベムスターアーマーを使用!両肩がスラっとしていてさらに右手に盾を持っているなど、個人的に今までのアーマーの中で一番好きなデザインですね。大地曰く「とっておき」だそうですが最初から持っていたならなぜ初戦の時に使わなかったのか気になりますね。それはそうとモンスアーマーは今のところゴモラ(初代『マン』)→エレキング(『セブン』)→ベムスター(『帰マン』)と出演した作品順になっているのに最近気づきました。(今回の夕焼けも『帰マン』を意識してのことかな?)次のアーマーはバキシムかベロクロンですかね?
 さてガーゴルゴンの石化光線をベムスターアーマーの盾で吸収し(それでも後退してしまうほどの光線ってのが恐ろしい)、反射させることでガーゴルゴンを石に変え、ルディアンのバルカン砲で粉々に砕くことに成功します。これまで多くの人や物を石に変えてきた怪獣が自分の力で石にされて倒されるというのも随分と皮肉のきいた最期ですね。
 
 
・「勇気」という名の希望
 見事ガーゴルゴンを倒し、支部長も丸くなったようで一件落着。その後テルは例の女子高生から優希という名前を教えてもらい、彼女にペンダントを託して惑星ゴールドに戻るのでした。
 この時テルが優希に語った言葉が印象的でした。
 
 テル「地球人は優しいよ。だけどきっと、恐怖心の方が強いんだろうね。だから傷つけようとする。
     大事なのは、恐れない心。例えば”勇気”。
     君の名が、星と星を繋ぐ希望なのかもしれない」
 
 このセリフを聞いて気付いたことは『X』のED『Unite~君とつながるために~』歌詞を意識していることですね。特に
 
恐れる心乗り越えて(もっと知りたい)
一緒に明日を歩きたい(切り開け)
 
 の部分がテルの言葉にピタリとはまっています。地球人と異星人が分かり合える日が来ることを願っての曲として見事今回のエピソードのラストを飾ったと思います。
 
 
 というわけで前後編の後編は強力な怪獣に立ち向かう熱いシーンと宇宙人と触れ合うグッとくるシーンの詰め合わせ、まさに王道のストーリーでした。2話の時点で宇宙人と理解し合えるかどうかについて語られていましたが、今回のエピソードはその問題に対して1つの答えを出したかと思います。テルにはその内再登場して欲しいですね。
 
 
 次回はどうやら総集編の模様。新しいアーマーとしてついにゼットンがくるようなので楽しみですね。
 
 
 ではまた、次の機会に。