新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

Duel Masters LOST ~追憶の水晶~ 第4話(最終話) 感想

足を止めど

この星は廻るのだから

僕は ついてゆけるだろうか

君(カードゲーム)のいない世界のスピードに

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

  • カードではない、クリーチャーたちの異様な戦い

 今回のデュエマLOSTアニメはウィンVSニイカのデュエルがついに開幕。ニイカを人質に取られ、彼女を救い出すためにウィンをデッキを取った前回ラストからの興奮を続けて見ることとなりました。僕自身待ちに待った本作でのデュエマパートはどのようなものかと楽しみに…………が、いざ始まったデュエルの異様さに目を剥くこととなりました。

 何と言っても実際のデュエマのルールとは大きく異なる、というかルールが存在しないクリーチャー同士が殴り合う光景が衝撃的でした。プレイヤー(デュエリスト)がクリーチャーを召喚し戦わせるのは迫力こそあったものの、カードの効果などを参照していないものだったので初見はどうしても面食らってしまいます。マナチャージといった動作を省くどころか、それらが全く存在しないので困惑しながら謎のバトルを眺めることとなりました。*1カードゲームの対決というよりは、背景ストーリーの絵面に近いモノだったと思います。そのため視聴中何度もこれは僕の知っているデュエマなのか……?と頭に疑問符を浮かべっぱなしでしたよえぇ。

 その一方でクリーチャー同士の戦いは上述の通り大迫力。デュエマ特有のハイクオリティCGが遺憾なく発揮されており、劇中のクリーチャーがこれでもかと動いて大暴れしていました。背景ストーリーをアニメ化したエピソードが以前ありましたが、今回のバトルはある意味でその延長線上と言えるでしょう。クリーチャーをカードのキャラクターではなく、あの世界における生きた怪物として描いてみせたのかもしれません。また個人的には『決闘学園編』でも活躍したアビスロイヤルが次々と出てくる様子が印象的で、彼らとの久々の再会に嬉しくなりましたね。(その中で《サーイ=サイクル》がアニメで初登場を果たしたことにちょっと驚いたり)総じてカードゲームではないものの、デュエマのクリーチャーを扱った戦いを盛大に魅せていたと思います。

 

 

  • 愛し合った2人の物語

 異質なデュエマパートとは別に、今回の見どころであるウィンとクリスタのやり取りも語っておきたいところ。中でもクリスタの正体と、ウィンに対する愛情が目に留まります。まず前者については予想通り、彼女が既に死んでいるという事実が判明したことに驚かされました。蠅の王こと《クリス=タブラ=ラーサ》に生きた死体として蘇らされて、ウィンを始末するための道具として利用される構図はあまりにも惨かったです。(ちなみにこの回のタブラ=ラーサは徹底して外道として描かれており、クリスタへのさらなる仕打ちも相まって憎たらしさをこれでもかと感じ取りましたね。《アビスベル=覇統=ジャシン帝》に打ち滅ぼされる瞬間まで、敵キャラとしてはこれ以上ないほど最適ムーブをかましていたと思います)

 それ故蠅の王に愛する人を殺すよう命令されたクリスタに不憫な印象、そして逆らった姿に少々感動を覚えることとなりました。前回同様非情な悪女のように振る舞っていても、ウィンにトドメがさせないといった描写から彼女の本気の愛が伝わってきます。そして2人の記憶がフラッシュバックすることで、ウィンがクリスタへの想いなどを発揮する場面も印象的。最初こそ乗り気でなかったウィンが、クリスタを傷つけられたことで怒り闇のマナを解放した時も彼なりの深い想いが見られました前回から一転して、序盤からしばらく戦うことを拒否していたのが少々不自然でしたが……相変わらず詳細は不明なままですが、この2人が本当に愛し合っていたのであろうことは十分に読み取れましたね

 おかげでクリスタがウィンに「クリスタルカード」なるものを渡し消滅するシーンには少なからずショックを受けてしまいました。お互いにとって大切な相手だったことを気付けた矢先に、その相手を失ってしまう展開の喪失感は大きかったです。何より原作以上にクリスタへの感情移入がしやすくなっていたことは評価したいところ。蠅の王の道具にされる境遇と、それでもウィンを想い続ける一途な態度のおかげで彼女に対する印象がかなり変わった気がします原作のクリスタは終始狂人のイメージが強かったので……不明瞭な面は否めないものの、本作の主軸にウィンとクリスタの愛が存在することは理解した次第です。

 

 

 というわけで色んな意味で波乱を呼んだ最終回となりましたね。TCGアニメ化と思いきやカードゲームを全くせず、召喚バトルを始める展開はあまりにも唐突かつ予想外でした。(この雰囲気を楽しむノリは『WIXOSS -ウィクロス-』かな?とか思ったり)ただデュエマを知っている視聴者と知らない視聴者が、同じ目線で見られるという点では中々に興味深い演出にでもありました。シールドがそのままデュエリストの盾として機能している描写然り、カードゲームというフィルターを取っ払い「クリーチャーを扱う命のやり取りとしてのデュエマ」を描いてみせる挑戦的な姿勢だったと言えます。

 ただデュエマをすることを期待していた身としては正直ガッカリしてしまったのも事実。この作風でどのようなマナチャージがされるのか、そういった妄想をしていただけに肩透かしを喰らってしまいました。(最低限でもいいのでカードを扱う描写が欲しかったですね)原作漫画もそうですが、大元の原作がTCGであることを軽視しているようにしか見えないのは大きな難点だと言わざるを得ません。やはりカードゲームとしてのデュエマを見たかったという本音と、尺を取るデュエマパートと本筋のドラマパートを両立させることの難しさ、それらについて考えながら複雑な気分になる最終回でもありました。

 

 

 ともあれデュエマLOST第1章はこれにて完結。クリスタルカードという謎を残し、失意のウィンが虚空を見上げる描写にどこか胸が痛みます。また無事だったニイカがポケットから何かを取り出そうとするシーンで終わったのが意味深で、まだ何かあるのか?とホラー染みたドキドキを感じさせるラストとなっていました。特にニイカ関連はまだ何か爆弾を残していそうで気が気でありません。

 そして12月21日から第2章『月下の死神のアニメがスタート!!今年夏に週刊コロコロで連載が始まったばかりの新作が早くもアニメ化することに驚きを隠せません。まだ原作が終わっていない中でアニメ化とか大丈夫なのか!?という不安もありますが、それ以上に早くも続きが見られるのが楽しみですね。そのうえあの黒城凶死郎も久々にアニメで登場する(CVは当時と同じ岸尾だいすけさん)ということで、勝舞編リアタイ勢としてもワクワクが止まりません。感想の方も引き続き書いていく予定なので、不定期ですがよろしくお願いします。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:一応タブラ=ラーサがアビスロイヤルたちを洗脳するなど、元のカードのテキストに即した能力を発揮していた描写も見られたが。