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2024年秋アニメ簡易感想 その17

 

 

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 故・モンキーパンチ氏原作の『ルパン三世』。テレビシリーズやテレビスペシャル、劇場版に実写映画など様々な形でメディア化してきた本作の新作映画が制作決定LUPIN THE IIIRD THE MOVIEというタイトルを引っ提げてきた本作は、過去に制作されたあるシリーズの系譜を継いでいるとのこと。

それこそ『峰不二子という女』『次元大介の墓標』『血煙の石川五ェ門』といったスピンオフシリーズ。原作初期のハードでバイオレンスな雰囲気を踏襲した作風で、ついにルパン三世本人が主役の映画を作るようです。(製作スタッフも監督の小池健氏&脚本の高橋悠也氏と、スピンオフシリーズから続投しています)パブリックイメージのルパンとは大きく異なる、この情け容赦のないアダルティックなルパンを久々に見られるのも結構楽しみなところですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※『ポケットモンスター レックウザライジング』第75話の感想は個別感想で書く予定です。ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ

第9話「戦場への招待」

 三度目のスクワッド・ジャムを終え、レンもとい香蓮が燃え尽き症候群になりかけていた件。GGOを続けるべきか疑問を抱く様子に、劇中の美優同様今さら!?という反応をしてしまいましたね。ただピトフーイ(エルザ)をはじめとしたライバルたちに期待されている反面、それが重すぎてモチベーションが下がってきているのが丸わかりだったのは興味深いところ。「強くなりたい」というSHINCメンバーへの言葉も、何で自分がここまで期待されているのか?という自己評価の低さの表れなのも同時にわかってきます。まぁここまで見てきた視聴者としては、レンとしての彼女がバトル中にハイになる点含め香蓮はこのゲームに向いていると思わざるを得ません。

 そんな中運営の連絡から新たなゲームに参戦することに。運営が開発した新型NPCを複数のチームで制圧するルールという、これまでにない戦いに仕上がっており非常に新鮮でした。NPCそっちのけで別チームとの対戦を望んでいるレンたちをよそに、驚異的なレベルのエイムで襲い掛かってきたNPCらしき敵の存在感にも驚かされます。その結果冒頭でいきなりレンが死亡する展開になったと考えると中々にショッキングです。(特別ルールでプレイヤーは2回まで復活出来るのですが)思っていたよりも手強いゲームになりそうで、早くも楽しみになってきました。

 

 

アイドルマスター シャイニーカラーズ 2nd season

第9話「うちとあたしのひとつの結論」

 2話以来となるストレイライトメインのエピソード。その中でも明るいギャルの愛依にスポットが当たったのが興味深かったです。冬優子たちとはまた別にクールなキャラを演じながらも、それを貫くべきかに悩む姿が目に焼き付きました。ファンへの申し訳なさに加え、作っていたキャラへの愛着など多くのことで板挟みになっているのが何ともいじらしかったですね。下手になかったことに出来ないからこそ考えずにはいられない、愛依の優しく真面目なキャラクターが十二分に伝わってきます。盗撮に苦しめられるくだりなどは見ていて辛かったものの、そこから転じて作っているキャラも自分自身、という答えを見つけ出すことが出来て何よりです。

 そんな愛依を支えてくれた仲間たちの存在も印象的でしたね。冬優子は終始面倒見の良さを発揮し、あさひは別行動多めながらここぞという場面でハッとさせられることを言ってくれる……といった絶妙な関係性が見に沁みます。そしてプロデューサーが「それぞれの役割」を語ってくれたのが今回最大の衝撃でした。すべきことを認識したうえで、お互いや自身を肯定する姿勢は中々に素晴らしかったです。このプロデューサー、ストレイライト回に限って有能になるな……総じてストレイライトというユニットならではの、愛依の背中を押してくれる構図が非常に暖かかったです。

 

 

ブルーロック VS. U-20 JAPAN

第33話「ナイトスノウ」

 ブルーロックイレブン優勢で前半戦は終了。選手たちが準備を重ねるハーフタイムの最中、今回は糸師兄弟の過去が描かれることとなりました。いきなり回想シーンでお兄ちゃんっ子だった少年凛に度肝を抜かれ、2人で仲良くサッカーに励む姿に動揺が止まらなかったです。一方で冴が誰よりもすごいと信じ、世界一の兄を支える「世界二のストライカー」になろうとしていた凜がいじらしくてニヤリときますね。これだけで本当に兄ちゃんが大好きだったのが伝わってきます。

 しかしスペインでのサッカー留学から帰ってきた冴の変貌ぶりと、そこから連なって兄を憎むようになった凛に愕然としました。自分にとって全てだった憧れに否定されたことで、一転して兄のサッカーを否定しようとするまでの過程はあまりにも壮絶の一言。まさしく反転アンチとも言える愛憎の変化で、この兄弟が思っている以上に拗れていることがこれ以上なく伝わってきます。

 そして冴に関してですが、何だかんだで凛のことを気にかけているっぽく見えたのが意外。ミッドフィルダーに転向して凛をストライカーに育てようとしていたのも、彼の才能を見出していたからでしょう。スペインで夢破れた結果、自分を超える逸材である弟に夢を託しているのかもしれません。そう思うと凛への言葉の数々も、彼の1人立ちのために敢えて突き放した言動なんだろうと察せられましたね。「二度と俺を理由にサッカーするんじゃねぇ」も(お前は自分のためにサッカーをするんだ)という意味にしか聞こえなくなってきたぜ……

 

 

チ。-地球の運動について-

第10話「知」

 地動説の完成を目指すバデーニに対し、様々な意見がぶつかった今回。前半はまずバデーニの傲慢さが今まで以上に描かれており、少々鼻につく言動が多かったです。平民の文字の習得や知識の共有に異を唱えるなど、徹底して優秀な者のみと考える姿勢ははたから見るとかなり独善的。(中でも「誰もかれも文字が使えるとゴミみたいな情報で溢れる」という現代社会への皮肉めいたセリフにも苦笑い)ただしどんな状況に置かれても知識への欲求を忘れず、適任者だけが扱うべき情報を尊ぶ点には唸らされるものがあります。そんな彼が重んじる“知”で新たなタイトル回収を行う演出にも鳥肌が立ちましたね。

 施しを与えるオクジーや、バデーニに対して憤ったり反省する「クラボフスキ」さんの動向も印象に残りました。特にクラボフスキさんは本作始まって以来の良心的な人物なので、他者を尊重してくれる性格が見ていて心地よかったですね。バデーニに疑問を抱きながらも、彼の考えに感銘を受けるといった素直さも美徳と言えるでしょう。バデーニもそんな彼らに何かを見出したのか、利用したり協力したりして地動説を完成させたので驚かずにはいられません。(これらの描写から身分の違いはあれどそこに貴賤はない、といったメッセージも感じましたね)

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第136話「アイツへの扉」

 遊我のいる未来に行こうとするユウナと、クヤムヤを救おうとする遊歩のラッシュデュエルが開幕。双方目的のために多くを敵に回した共通点を抱えているということで、ユウナがそのことを突いてくる心理フェイズが大きな見どころとなっていました。遊我のために行動した遊歩に対する羨望など、ユウナの複雑な感情が言動の節々から見られましたね。ユウナ自身も割と好き勝手やってきましたが、ここまで割り切っているとかえって清々しく感じます。望み通りの未来に向かうかわからない中で、敢えてタイムマシーンに身を投げるラスト含めてユウナの絶妙なキャラクターに魅せられた次第です。

 他にもダークメンの活躍には色々と胸打たれました。創造主であるダークマイスター(遊歩)を助けたい一心で、身を挺してタイムマシーンを止める展開にいじらしいものを感じます。フカムラも力を貸すなど、今の所属は違えど彼らの絆もハッキリ存在していることが伝わってきましたね。それだけにエポックのようにタイムマシーンに吸い込まれてしまったのがショッキングで、少しずつ崩壊していく敵陣営に涙せずにはいられなかったです。

(デュエルパートに関しては久々となる遊歩の正統は新エース碧牙の重轟爆速竜(ブルー・トゥース・コンカレント・バーストドラゴン)と、敢えて敵モンスターを破壊させないことでタイムマシーンの発動を封じる戦法に唸りました)

 

 

 ルパン三世と言えばDMMTVにて配信されているアニメ作品『LUPIN ZERO(ルパンゼロ)』が現在YouTubeで期間限定配信されている模様。恐らくは上述の映画の宣伝も兼ねており、多くの人にルパンの新しい作風を見てもらおうという試みなのでしょう。

 

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 ルパンの名前を継ぐ前のルパン少年が、同じく少年時代の次元と出会い相棒になっていくまでを描いていくレトロな作風が魅力的な本作。当ブログでも感想を書いたことがある作品で、結構おすすめです。これを機にチェックしてみるのはいかがでしょうか。

 

metared19.hatenablog.com

↑当時書いたルパンゼロの感想に関しては上の記事を参照。

 

 

 ではまた、次の機会に。