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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第47話「終極!最後のターン」感想

見せてやる!

邪神のウイニングロードをな!!

少年たちのデュエマは、これからも続いていく────

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  • そう 信じている 分かち合える デュエマは最高!

 COMPLEXの力を解放して襲い掛かるヒーローウガタと、それを真っ向から受けるウィンの最後の決戦が繰り広げられたデュエマWIN最終回。そんな決戦のパートでは前回同様、ヒーロー及び主人公になろうとするウガタの痛々しさがまず目につきました。予告の時点で確認出来ていた《龍覇 グレンモルト》や《ジョリー・ザ・ジョニー》の使用を予想していた中、GR召喚する時に『ズ!!』のジョーと全く同じ「運命回すぜ、ガッチャーン!」をやった時は顔を覆ってしまいましたね。過去作の主人公をそのまま真似たおかげで、彼のヒーローごっこがよりやるせないもになっていたと言えます。(もしかしたら熱血星龍 ガイギンガ》を龍解させて「龍解完了!」もやりたかったんだろうなぁ……

 滑稽さを抱えていたウガタをもう見ていられなくなりかけましたが、仲間たちの説得や攻撃を耐えきるウィンの様子を見て徐々に正気を取り戻していく場面で救われました。薄々自分が間違っていることに気付いていた節もあったので、それを自覚していく過程があるだけでもホッとさせられます。何よりそんなウガタが自身の悪癖と思っていた長考癖を受け入れてくれるウィンの言葉に絆されていくシーンでホロリとさせられましたね。憧れの主人公やヒーローを形だけ真似ていたウガタが、本当に主人公らしいウィンの内面的な強さを知る流れは実に綺麗だと思います。それもこれもウィンの「デュエマを楽しむ姿勢」あってこそというのも本作らしい姿勢です。

 そうしてウィンの勝利後はウガタが突然溶け出す(闇に沈んだ?)描写にビビったものの、即座に助け出されて一安心。長い間続いていたウガタのコンプレックスに繋がる話はこれで一旦幕を閉じたのでした。ずっと1人で塞ぎ込んでいた彼を救ったのが、ウィンたちデュエマさいこークラブの仲間たちというのが本当に素敵でしたね。自分に否定的だった少年が、同じ立場の仲間たちに肯定されることで救われた構図には素直に感動させられます。いやぁ本当に良かった良かった!!でも仲間面しているチュウ太郎に関しては結局何だったんだよお前は!?と言いたくなりましたねハイ。

 

 

  • 邪悪を討つ邪神の“勝利の道(ウイニングロード)”

 本作の黒幕であるCOMPLEXとの対決は割とアッサリ気味、しかし決めるところはきちんと決めて終わりました。中でもここまでやりたい放題だった凶悪なCOMPLEXがウィンの闇のマナに触れようとして、逆に力を吸い取られるオチはわかりきっていたもののスカッとしましたね。また38話で同じことをしようとして返り討ちに合った邪神くんが「ウィンの力はこんなものではない」と言ってくれたのもここすきポイント。おかげでウガタたちを利用するだけだったCOMPLEXが、奇妙ながらも確かな信頼を築いているウィンと邪神くんの絆に押されることで爽快感に拍車をかけていたと感じます。

 そして極めつけはアビスベル=覇統=ジャシン帝》の終極宣言(ファイナル・エンド)からの大逆転!!45話同様アビスの軍勢が揃い踏みし、COMPLEXに総攻撃を仕掛けるシーンは最高に燃えました。ゲームの進行上ジャシン帝のダイレクトアタックで終わる話なのですが、敢えて絵面を優先して本来不可能なCOMPLEXの打倒を見せてくれるのが良いですね。『VSRF』のドルマゲドン戦然り、ハイクオリティCGでクリーチャーたちのバトルを描いてくれるだけでテンションが上がります。加えて決闘学園編最初のOPである「Winner Win!」が流れたのも胸熱(影山ヒロノブさんの熱唱はやっぱりいいものだ……!)で、最後まで興奮しっぱなしになりましたよえぇ。

 しかし結局デュエマには勝利しマイハマに太陽が戻ってきたものの、COMPLEX自体は再び封印される形で退場したのは予想外でした。「人の心から闇のマナが無くならない限り……」という言葉からしてまた復活する可能性を残しているのが不穏で少々心にしこりが残りますね。とはいえ上述の通りこれまで暗躍してきた敵をしっかりと討ち倒したのでカタルシスは十分なものになっていました。COMPLEXのような得体のしれない、倒し方がわからない存在の扱いとしては妥当でしょうし、個人的にもこれで良しとしておきます。

 

 

  • その先に映るのは純粋なデュエル

 COMPLEXを倒した後はあっという間にエピローグに突入。いきなりデュエル・ウォーズ準決勝が再開される様子が挿入された時は面食らいました。最終回にいきなり時間が経過するのはよくあることですが、割と大事なデュエル・ウォーズでそれをやるのはこちらとしても情緒が追い付きません。それに肝心のウィンVSカイザ、ボウイの決勝の相手などを描かずに終わってしまったのは非常に残念です。せめてウィンとカイザの再戦だけでも1話かけてやってほしかったなぁ、と思わずにはいられません。

 とはいえ女神を祀る祭事である本来のデュエル・ウォーズに戻り、それを行う意味についてある程度語っていたのは好印象でしたね。劇中でリッパー教授が語っていましたが、女神ウィナや願いに関係なくデュエマで競い合う“デュエリストのサガ”というものが伝わってきました。女神を騙るCOMPLEXが封印され、願いが叶わなくともデュエマで戦いたいから戦う……見返りではなくデュエマそのものを楽しみたい姿勢が出ていたと思います。

 個人的にはカイザの晴れやかな笑顔も見逃せません。使命感から解放されてようやく純粋にデュエマを楽しめるようになったと思うと涙が出てきます。「同じデュエマは二度と出来ない」や八つ切りといった、ウィンの受け売りをしっかり実行しているのがまた微笑ましいです。ボルシャックという相棒を失ったものの、彼が遺したものを継いでいくカイザに感激が止まらなかったです。だからボルシャックはカイザのために早く復活しろぉぉぉぉ

 

 

 というわけでデュエマWIN決闘学園編のアニメはこれにて完結。本編終了後にウィンやカイザたちがお別れの言葉を伝え、「長い間、応援ありがとうございました。」のテロップが映ったことで否が応でも終わったことを実感させられます。終わり方が少々唐突な部分もあり、個人的にもあまり受け止めきれていません。例えるならば「さぁさぁ店じまいだよ帰った帰った!と店主に店から締め出された感覚」といった感じでしょうか。まだまだアニメの世界を楽しみたいと思っていただけに残念でなりませんね。

 アニメでのウィンたちの活躍がこれで一旦終わりという事実に切ない気持ちが押し寄せてきますが、ひとまずは制作側に感謝を。2002年におはスタ内で始まり様々な形で続いてきたデュエマアニメの1つの区切りを見せてくれて本当にありがとうございました。2019年からデュエマアニメの感想を書いてきた身としても、幕引きの瞬間を見届けてその気持ちをここに書き綴ことが出来て何だかんだ良かったと感じています。

 しばらくデュエマアニメが見られなくなること、感想が書けなくなることは寂しいですが、この先もまた形を変えて続いていくであろうデュエマというコンテンツをこれからも楽しんでいく所存です。そして秋からスタートするデュエマLOSTのアニメを、全力で待っていたいと思います。

 改めて、1年間楽しいアニメをありがとうございました!!

 

 

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 最終回じゃないぞよ、もうちょっとだけ続くんじゃ。

 というわけで次回はまさかの背景ストーリーアニメの続編。29話~30話でやっていた映像化をまたやるとは思ってもみなかったです。ジャシン帝たちアビスがクリーチャーワールドを侵攻していくストーリーの続きということでどうなるのか気になりますが、ここまできたらこちらも全力で楽しみたいところ。例によってクオリティの高いCGバトルが見られそうなので邪神たちの大暴れにも期待出来ますね。(総評に関してはこちらが終わってからの執筆考えています。ご了承ください

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者 第10話「惑(まどう)」感想

今こそ超える時

幻影の中にオビがいないことにちょっと安心した自分がいたり……

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  • 弱き己を斬り裂け

 ムツギ法師の企みによって誘惑者に惑わされ、闇に呑まれてしまった創磨。今回の牙狼ハガネは暴走してしまった創磨を止める流牙と、ムツギ法師に立ち向かうコヨリそれぞれの戦いが展開されました。形は違えどどちらも仲間を相手に止めることになるという点で、流牙たちにとっては中々に辛い対立を強いられていたのが目に焼き付きます。

 中でも闇に呑まれた創磨が謎の幻影によってサブタイ通りに“惑”わされる様子が印象的。流牙に襲い掛かっているように見えて、その実ロンやコヨリ、ゴドウといった面々を相手に剣を向けているのが珍妙ながらしんどかったですね。彼らの幻影から「所詮はしがないハガネ」「ゴドウを超えられるわけない」「その程度で驕っているのか」と言われる様は、本来の彼らを知っているからこそみんながそんなこと言うわけないじゃん!と内心叫びたくなりました。

 しかしこれらの叫びが創磨が内心思っている自身のコンプレックスだと考えることも出来ます。父の跡を継ごうと必死になるものの上手くいかず苛立ちを募らせていた創磨でしたが、実際は誰よりも自分の未熟さに憤っていたのかもしれません。それでも必死に隠していた弱さを、自分の身近な相手に化けた幻影によって指摘されているのが今の状況なのかと思われます。(ちなみにオビの幻影が出てこなかったのは流石の創磨も彼が悪口を言う姿を想像出来なかったのでしょう……多分)そのため創磨を呑み込んだ闇の悪辣さに反吐が出ると同時に、虚勢と共にさらけ出してしまった彼の心に同情を覚えました。

 だからこそ、創磨が自分の弱さ=闇を乗り越える瞬間に興奮しましたね。流牙が全てを察したうえで稽古のように付き合い、創磨の闇への克服を導く展開は意外ながら胸が熱くなるものがありました。「その苦しみの先に答えがある」というかつて闇を乗り越えた流牙だからこそ言えるアドバイスに加え、ハガネとしての誇りも思い出させる話術もグッド。最終的に創磨が自分自身の幻影を切り裂くことで、彼が乗り越えてみせたのだと実感させてきた時などは感極まってしまいます。幻影ゴドウとの実質的な親子対決のアクションもド派手で、ここまで不遇気味だった創磨の確かな成長を見せつける見事な内容だったと思います。

 

 

  • 師の歪みを正せ

 創磨とはまた別に大きな奮闘を見せていたのがコヨリ。ムツギ法師を止めるべく彼女に果敢に攻撃していく彼女の活躍も今回の大きな見どころでした。何といっても豹変していた師に対しても即座に戦いを挑むスピーディーな行動力に驚きましたね。師匠にして母親代わりと言える存在が、実は裏切り者だったという事実をいきなり突き付けられた直後に動ける点には舌を巻くばかり。上述の創磨が自分自身を乗り越えるまで不安定気味だった分、コヨリのメンタルの強さが際立っていたとも言えます。

 特にムツギ法師の考えを否定し、説得をする姿に惚れ惚れしました。陰我を持つ人間の粛清などという大それた考えを「間違っている」とはっきり口にしてくれた時のブレない目つきなどは素晴らしいの一言。面と向かって言うからこそムツギ法師に確かに伝わってであろうことを実感させられます。(さっきまで笑っていたのにコヨリに否定されてからスン……と黙るムツギ法師が地味にじわる)そのうえで弟子として、娘として家族であるかつてのムツギ法師に戻ってもらうよう必死に呼びかける構図にコヨリの優しさも伝わってきますね。

 結果的にはムツギ法師にボロボロにされ敗北を喫してしまったものの、彼女に効く一言で成果を出しただけでも十分な働きだったと思います。何度攻撃を受けても立ち上がり、視聴者が思っていたことにも触れていくコヨリの頼もしさは十分に描かれたと言えるでしょう。流牙というコーチを経て自身の弱さと向き合っていた創磨に対し、コヨリは万全な精神面で超えるべき師に立ち向かったと言えますね。

 

 

 今回は創磨とコヨリ、2人の若者の成長回とも言える内容でした。自分にとっての弱さと向き合った創磨と師であり母である相手に心の強さで挑むコヨリ、まさに発展途上な魔戒騎士と法師の成長物語とも捉えることが出来ます。それぞれ別の場所で戦っている、似たようなポーズをとる2人の構図が切り替わる演出からも、制作側の若者たちへのエールが感じられたとも言えるでしょう。

 

 そして着々と積み上がっていく創磨のザンゴ装着のフラグが今回もありましたね。破滅の門を封じていた心滅獣身の鎧が飛び散ったこと、そこにゴドウの姿はない(つまり跡形もなく消滅してしまった?)などショックな部分も大きいです。が、その分終盤に創磨のザンゴが拝める可能性が高いです。

 ただここまでくると創磨にはハガネの鎧のままで戦ってほしいところ。というのもタイトルはもちろんのこと、前半で「魔戒騎士の鎧に上も下もない」ことや「ハガネであることの誇り」を散々触れてきて創磨がハガネを捨てるのはあまり想像出来ないからですね。父との継承については閃光剣舞をマスターするなどで十分表現出来ると思いますし、ハガネとしての大きな見せ場に期待してしまいます。

 

 

 さて終盤まで突入してきて次回はムツギ法師との戦いがさらに加速。本来の姿を取り戻したという破滅の門、そこから出てきた禁断の果実を口にした法師が邪悪な怪物へと化すらしいのですが、ここまでくると戻ってこれないことが何となく察せられてしまいますね。コヨリの説得を受けた以上何らかの形で改心する姿を見せてほしいところですが、ムツギ法師相手の決戦はどうなるのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。

2024年冬アニメ&特撮簡易感想 その20

 

 

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 デジタルモンスター、もといデジモンのアニメシリーズが25周年を迎えたことが先日発表。それを記念したデジモンアニメ25周年スペシャル企画が始動し、そのPVが公開されました。初代などを当時見てきた身としては、25年経過した事実に驚きつつめでたいと思いますね。

 さてそのPVでは1999年に始まった初代『デジモンアドベンチャー』から最新作の『デジモンゴーストゲーム』、映画の『デジモンアドベンチャー 02 THE BEGINNING』までを網羅したアニメ全作を取り扱っており(この手のものでハブられがちな『ゼヴォリューション』や『アプモン』もしっかり入っているのは嬉しいですね)、それらを故・和田光司さんが歌う歴代主題歌でまとめた素敵な動画となっています。欲を言えば『セイバーズ』以降の主題歌も流してほしかったところですが、この時点でも十分すぎるほど豪華と言えるでしょう。途切れ途切れながら続いているデジモンアニメの歴史の長さと、この先の展開に感慨深いものを覚える今日この頃でした。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ラグナクリムゾン

第21話「言葉はいらない」

 ついに切って落とされたラグナVSウォルテカムイの決戦の火蓋はいきなりフルスロットル。大気圏外まで突入するほどの規模にまで発展していましたが、それ以上に2人がほとんど言葉を発することなく戦っていたのが印象に残りました。それだけ両者が必死、あるいは集中しているのがわかりますし、互角の相手同士のギリギリの接戦であることが伝わってきましすね。

 この2人だけでなくそれぞれが死力を尽くした死闘を繰り広げていましたが、銀装兵団が次々と倒れていく様子は見ていて中々に堪えました。スターリアがあっさり息絶えただけでもショックなのに、ガルムの爺さんやフーまでもが脱落する過程に衝撃を受けずにはいられません。しかし、だからこそ多くを語らず彼らの屍を乗り越えていく仲間の決死の精神に震えることになったとも言えます。

 そして今回最大の見どころはやはりクリムゾンVSアルテマティア。新旧翼の王による対決というシチュエーションだけでも胸熱なのですが、これまで謀略に徹していたクリムゾンが自ら大将首を取りに行くのは意外過ぎて見入ってしまいました。心臓を持ち出し本来の力を取り戻せれば勝てる自負の元、本人は合理的に行動しているつもりですが、少なからずラグナの説教に影響を受けているのが読み取れるのも面白かったです。

 

 

薬屋のひとりごと

第22話「青い薔薇」

 羅漢からの無茶ぶりでサブタイにもある青い薔薇を用意することになった壬氏。そんな彼の依頼を猫猫が例によって受けることになりましたが、徹夜でどんどんやつれていく様子は少々ショッキングでした。珍しく命が関わっていない仕事ではあるものの、いつになく本気だったのか青い薔薇づくりに余念がないのは少々意外です。徐々に顔のクマが広がっていく過程は見ていて痛々しく感じるところがあったものの(道中彼女を支えてくれる小蘭らが救いでしたね)、そこまでして羅漢に一泡吹かせようとする執念が凄まじかったです。やはり実の父親に対して並々ならぬ敵意があるということでしょうか。

 そんな猫猫に狙われる羅漢はいつものように飄々とした態度のまま。しかし終盤明かされた彼の視点には面食らいましたね。全てを碁石としてでしか認識していない、そのうえで他人という駒を動かして支配する語りには大いに恐怖を抱きました。なるほど軍師としてはこれ以上にない逸材だと思う一方で、自分と肉親以外はみんな自分が弄ぶものでしかないと思っていそうなのが怖いです。これだけでヤバさが際立つ羅漢ですが、ラストに唯一顔を認識した実の娘との対面に何を想うのか非常に気になるところです。

 

 

SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)

第22話「Gravity coffin」

 イストワールに向かうためのロケットとミステルを巡り、いよいよ始まったイデアールとの決戦。ロックタウンのドリフターら総動員というシルヴァーストーム以来の大規模な戦いとなっており、マイケルやクラウディアといった最近出番のなかった面々もしっかり目立っていたのが嬉しいところです。何より久々に復活したカナタとノワールのコンビがマハトたち相手に通用する実力を発揮した時はテンションが上がりましたね。新たな主人公機体「デイジーオーガフィックス」の飛行能力諸々の強さはもちろんのこと、成長したカナタにノワールがちゃんとついていけていることにも感動させられます。

 またトキオとマハトの因縁の戦いも大きな注目ポイントとなっていました。メイガススキルがぶっ飛んでいたムートンの隠れた実力に驚きつつ、2人が戦いの中でようやく本音をぶつけ合えていることにどこか安心させられます。そんなマハトを止めたのが彼をこれまで支えてきたシュネーというのが素晴らしかったです。大義や周囲に殉ずるあまり周りが見えなくなっていたマハトも、ここにきて自分自身が何をしたかったのかを吐露することが出来てほろりときましたね。

 しかしヴァイスハイトがロケットとミステルを搔っ攫っていったことでここまでの余韻が全て吹き飛んでしまいました。エンダーなどの問題を解決するつもりらしいですが、その一方でメイガスを一掃する気満々であることにゾッとさせられます。ミステルの自我を消して“人形”呼ばわりする辺り、本当にメイガスを信用していないのがわかりますね。「ノアゲームチェンジャー」なる不気味な規格外のコフィンを使いこなす実力も相まって、本作のラスボスに相応しくなってきたかと思います。まぁミステルに触手プレイをしてくる気持ち悪さには引きましたが。

 

 

 

愚かな天使は悪魔と踊る

第10話「Dignity」

 以前から存在を仄めかしていたリリーの兄「ツヴァイ」が登場した今回は、品行方正なイケメンのビジュアルに反した、妹への仕打ちに愕然とすることに。彼女のコンプレックスを指摘したうえで辱めるやり口に憤りつつ、素体暴走のトリガーを敢えて隠したうえで彼女に探りを入れる狡猾さに少々恐怖を覚えました。何よりリリーが時折見せる怯えや自己肯定感の低さの原因が、彼ら家族にあるものとわかったのは大きいですね。本来の羽を隠して天使のパブリックイメージ通りの羽を模倣していた点など、彼女なりの必死な虚勢が伝わってきます。臆病な本音を隠した尊大さこそ、リリーが自分を守るために作っていた“Dignity(尊厳)”ということなのでしょう。

 そんな彼女の体を晒し尊厳を踏みにじるツヴァイにはなおさら腹立たしくなってきますが、同じように劇中で怒りを燃やしていた阿久津の活躍が少なからず救いになっていました。天使のいざこざに混じるのはごめんというスタンスとは裏腹に、リリーのためにノータイムで割って入るシーンはあまりにもカッコよすぎます。それ以上に上述のリリーの真実に驚きつつも、彼女の想いを汲み取ってくれる様子が素敵でした。これまで彼女の必死さを見てきた阿久津だからこそ、その賢明さを嗤う連中が許せなくなるのは当然と言えます。現状はツヴァイの素体ハーレムに為す術がなく絶望的ですが、このシリアスをどうやって打破してくれるのか期待したいところ。

 

 

メタリックルージュ

第10話「家族の肖像」

 ジーンを取り戻しに金星に向かうルジュ一行に、まさかのお姉ちゃんっ子になったシアンが同行。前回までの不敵なキャラはどこへ行ったのか、ルジュに甘える妹っぷりには唖然となりました。勝手について行った彼女を巡るいざこざも繰り広げられ、まだ金星についていないのにシュールでコミカルなやり取りで少々疲れてしまいます。その一方で彼女の抱える「声」の謎については不穏なものを覚えたり。

 しかしシアンに対してルジュとナオミで対応が全く異なるのが面白かったです。意地悪を言ってシアンを遠ざけようとするナオミに対して、お姉ちゃんとして彼女を受け入れるルジュの余裕が印象に残ります。これまでと比べても立ち位置が逆転したような主人公コンビですが、ここまでの旅を経てナオミは感情的な面を、ルジュは自制や思い遣りの心を獲得したのかもしれません。そう考えると少々感慨深いものがありますね。

 そして金星でアルターと簒奪者が協力し、それに付き合わされるジーンの様子も目に留まりました。中でもインモータルナインの面々が過去の思い出に浸るシーンは美しくもあり、同時にどこか見苦しく感じます。これは彼らが幸せだった頃、何も知らなかった時代への哀愁があったからでしょう。未来を見据える割に過去の理想に縛られているインモータルの物悲しさをここで感じ取ったように思えます。

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第7話「天才の証明」

 今回はガッツスパークレンスを制作したアキトについてをマウンテンガリバーから教えられたユカ。アキトが当時18歳の高校生だった事実に仰天するだけでも面白いのに、さらに派生して他の世界の未成年の天才たちに驚かされまくる様子にクスっときてしまいました。ルイルイや友也の紹介に喜びつつ、言われてみるとウルトラマン世界では割と若い天才たちが多いことに気付いて唸らされます。そのせいでユカがちょっと凹んでしまうのが可哀想でしたが、彼女は彼女で十分にすごいと思うので気にせず頑張ってほしいところ。

 また一条寺友也の紹介から『ギンガS』前半の決戦が取り上げられたのがちょっと嬉しかったです。強敵・ファイブキングに一度は敗れてしまったウルトラマンギンガウルトラマンビクトリーですが、UPGの協力を経て復活し再戦に挑む展開は何度見てもテンションが上がります。ファイブキングの厄介な部位を少しずつ破壊していくウルトラマンのコンビネーションは本当に惚れ惚れしますし、人間たちがウルトラマンに力を与えて助けるシチューションはやはり良いものだと再確認出来ました。

 

 

 上述のデジモンの動画を見たことで、過去のデジモンアニメを少々見返したくなってきました。ちょうどYouTubeでデジアド無印が配信開始したものの、他の作品も気になるので入会しているサブスクで見られるかどうか現在チェックしている真っ最中です。

 個人的には『デジモンセイバーズ』がシリーズの中で1番好きなので真っ先に見返したいのですが、DMMTVなどでは配信されていないのが痛いですね。『クロスウォーズ』などはしっかりと見られるので余計に何故セイバーズだけ……とちょっと思ってしまいます。ゴーストゲームも含めてセイバーズ配信してくれないかなぁ!とちょっと思ってしまいますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

仮面ライダーガッチャード 第26話「悪意をハバム、漆黒の風(ウインド)」感想

金色(こんじき)に染まる野望に

レベルナンバー10の設定を教えてくれてありがとうドラゴンマルガム!

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  • 仲間のために立ち上がる、娘と父

 今回のガッチャードはグリオンとの決戦に向けた前哨戦、とも言うべき波乱の戦いが繰り広げられました。アイアンガッチャードの負荷でへとへとになっている宝太郎が映るだけでもしんどいものがあったのに、最後のレベルナンバー10争奪戦や風雅の助太刀、蚊と思いきやグリオンに刺されるなど怒涛の展開が押し寄せてきたので見ている側も結構てんやわんやになってしまいます。そしてラストでグリオンたちがいるウロボロス界に突入する……と終盤のような盛り上がりに否が応でもテンションが上がりましたね。

 その過程で描かれた宝太郎の扱いがちょっとした注目ポイント。錆丸たちが疲弊した宝太郎を戦いの場に連れて行くのを躊躇っていた中で、りんねだけが彼に状況を伝えてくれた時は驚きました。しかし「どんなに止めたって一ノ瀬は来る」と、彼女なりの宝太郎への信頼が感じられるのが良かったですね。(それでいて「一ノ瀬は最後の切り札だから」とギリギリまで変身させないようにしているのがまたグッド宝太郎の意志を汲み取りつつ無理はさせない、りんねの絶妙な理解度のバランスに感動させられました。

 

 そして何といっても彼女の父・風雅の活躍が印象的でした。グリオンが送り込んだ「ドラゴンマルガム」が中々の強敵で苦戦していた中、颯爽と現れて助けてくれるシチュエーションには惚れ惚れさせられます。令和ライダー特有の「子ども想いの父親ライダー」の文法に則っているだけでなく、若者の未来の手助けを果たす「立派な大人」として描かれていたのも好印象です。おかげでここまで感じていた風雅への不信感はある程度払拭されたと思います。

 それだけに風雅がグリオンの不意打ちを受けたシーンには度肝を抜かれました。変身解除の瞬間を狙っていたグリオンの小物さもさることながら、ここまで活躍した味方の呆気ない敗北に衝撃を受けずにはいられなかったです。また倒された風雅は錬金術で造られた義体、という真実が判明して最初こそホッとしましたが、わざわざ義体を送り込んでいた辺り本人は今姿を現わせない状況にいるのか……!?と新たな不穏要素が湧いてきたのも見逃せません。ハラハラさせられる状況と、全てを託す父親と受け取る娘の構図、それぞれに興奮させられる回でしたね

 

 

  • 吹きゆく力で次代を導く、覇竜と重力の風錬成

 

アルケミスドライバー!

 

アルケミスリンク!

 

   ギガバハム

GIGABAHAM!

 

クロアナ   

KUROANA!

 

One thing, all things.One thing, all things.

 

ガガガガッチャンコ!

 

ダークインフィニティ!

ブラックバハムート!!

 

 九堂風雅がアルケミスドライバーとハイアルケミストリングを同調(リンク)させ、「ギガバハム」と「クロアナ」のライドケミーカードを錬成(ガッチャンコ)させた姿「仮面ライダーウインド ブラックバハムート」。ここにきてまさかの登場を果たした味方ライダーです。アルケミスドライバーが元々風雅父さんのものだったことから、多くの人たちが来ることを予感していたとは思いますが、この登場タイミングはかなり意外で興奮しましたね。

 ビジュアルは黒と金色を基調としたボディと全身に纏わせたローブ、そして頭部の三叉槍のようなアンテナが印象的。パッと見敵ライダーとしても通用しそうなデザインですが、複眼の形状などマジェードと酷似しているのもあってどこか穏やかな表情を感じさせてくる点も絶妙ですね。何より変身前と合わせて威風堂々とした雰囲気と威圧感は、仲間としてこれ以上なく頼もしく映っているのが素晴らしいです。

 如何にも強そうなその見た目に違わず、戦闘でも圧倒的な実力を発揮。ドラゴンマルガムをねじ伏せるだけの徒手空拳と、相手を翻弄するほどの飛行能力だけでも強力でした。そこにクロアナの能力を使って発生させたマイクロブラックホールで相手の攻撃を吸収し無効化する技まで持っており攻防一体、さらには風雅自身の錬金術でその力をパワーアップさせる芸当まで披露してきた時は驚きましたね。ケミーの力を使いこなし、かつ頼りすぎることなく自分の力と合わせて共に戦う……宝太郎にとっての理想を体現したかのような本作最強格のライダーと言っても差し支えないでしょう。

 

 

  • 違えていく三姉妹の道

 宝太郎たちが大変な一方、ミナト先生と冥黒の三姉妹の方も色々と波乱の展開が。中でも先生の処刑を命じられたラケシスが、一緒に逃げることを提案してきた時は面食らいました。グリオンに切り捨てられるかもしれない恐怖を抱いているのはこれまでのエピソードからも感じれていましたが、「仮面ライダーに私を守ってくださるよう頼んで」と先生に懇願する程とは思ってもみなかったです。過去の諍いを棚に上げて生き残ろうとする、ラケシスの面の皮の厚さは中々のものですね。ここまで生存意欲に正直だと一周回って尊敬してしまいそうです。

 それを目撃したアトロポスとクロトーによって逆に処刑されかかる様子も見応えがありました。グリオン側についたままの2人も、躊躇うクロトーと容赦のないアトロポスで見事に真っ二つになっていたのが印象深いです。自分が生き残るためなら周りを振り切る三女(ラケシス)と命令には忠実なものの姉妹への情が厚い次女(クロトー)、そしてグリオンへの妄信に囚われているアトロポスと、三姉妹それぞれのスタンスが読み取れる見事なシーンとなっていました。途中スパナの介入があって有耶無耶になってしまったものの、完全に修復不可能になってしまった3人とそれに巻き込まれたミナト先生の苦難はこれからも続きそうな予感がします。

 

 

 今回は他にもドラゴンマルガムによってケミーカードについての興味深い話が聞けたのも大きな見どころ。仮面ライダーWEBなどで開示されていそうな設定を、劇中で懇切丁寧に説明するのは珍しいですね。内容もケミーの誕生秘話と「レベルナンバー」に関するもので、ケミーカードの概念について触れていたので面白かったです。

 それこそ今回のストーリーのカギとなった2枚のレベルナンバー10・ドラゴナロスとガイアード。この2枚が最初に生まれた始祖のケミーだという話には驚きました。(さらに2枚は同時に生まれた兄弟のような存在であり、だからこそドラゴンマルガムはガイアードの居場所を探し当てることが出来たのだとか)そして2枚の強大さから後のケミーも含めたレベルナンバーの概念が創造され、ドラゴナロスたちと同等の力を持つケミー=他のレベルナンバー10には2枚の体に刻まれている“X(10)”の名前が付けられたとのこと。この話でドラゴナロスとガイアードがユーフォーエックスたちのように名前にXが入っていないのはそういうことなのか!!と大きく納得させられましたね。恐らくファンタスティックケミーとコズミックケミーが他よりも強力な理由もこの2枚に由来するものの可能性もありますし、ケミー関連の考察が捗る良い情報だったと思います。

 

 

 そして次回はいよいよグリオンとの最終決戦。全てのレベルナンバー10を揃え暗黒の扉を開こうとするグリオンを止めるため、ウロボロス界に突入した宝太郎たちの奮闘が始まるようです。しかしあちら側の罠やドレッドの新形態などによって次第に追い詰められ、鍵となるガッチャードライバーも奪われてしまうとのこと。この絶望的な状況の中で、宝太郎たちは如何にしてホッパー1たちを助けるのか非常に気になってきます。1話を彷彿とさせるサブタイから前半のクライマックスを感じさせてきますし、これは次回が待ちきれません!

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

2024年冬アニメ簡易感想 その19

 

 

 

 昨年11月の公開を皮切りに多くの支持と称賛を受けたゴジラシリーズ最新作『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』が、第96回アカデミー賞の視覚効果賞を受賞したことが先日報道されました。先々月に視覚効果賞にノミネートされたことは以前から知られていた中、ついに受賞にまで至ったことには感動するほかありません。ゴジラファンとしてノミネートの時点で嬉しかっただけに、今回の受賞は感無量の一言です。

 

metared19.hatenablog.com

↑ノミネートされた時の話については上の記事を参照。

 

 さて上の記事でも書きましたが、アカデミー視覚効果賞とはその名の通り「VFXなどを駆使して驚きの映像効果を発揮した作品に贈られる賞」。つまりはゴジラという作品の特撮技術が評価されたということです。実際マイナスワンの映像に魅了された人の声は多いですし、僕自身本作のゴジラの暴れっぷりを大変気に入っているので今回受賞に至ったのは納得ですね。

 何より特筆すべきはこの賞を邦画が受賞するのは史上初めてのこと。特撮映画作品であるゴジラがその特撮を以て受賞したのは誇るべき偉業と言ってもいいでしょう。初代ゴジラが放映されてから約70年の時を経て、ついにここまで来たと思うと本当に嬉しいです。ゴジラの歴史の積み重ねが結実したことを実感しつつ、この興奮を噛みしめたいところです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター テラパゴスのかがやき

第42話「変身!海のヒーローイルカマン」

 水着回と見せかけたイルカマン回と見せかけたマイティG回だった……何を言ってるのかわからねーと思うが(ry

 パルデアの海で正義のヒーローとして活躍しているポケモンイルカマンを巡る物語だったはずなのに、突如ランドウのじっちゃんが「マイティG」となってからは唖然としっぱなしでした。いきなり筋肉質になりすぎですし、1人だけ作画の質も劇画的と完全に周囲とは違うノリで大活躍していたことにも笑うほかありません。(イルカマンと一緒にガケガニ必殺ヒーローハグで大人しくさせるシーンも愉快すぎです)

 マイティGに限らず、イルカマン周りのシーンもパロディ多めで面白かったですね。元々アメコミヒーローっぽいイルカマンのビジュアルに、スーパーマンの謳い文句やウルトラマンティガのカラータイマー音声が入った時のインパクはかなりのものでした。『サン&ムーン』時代の振り切れたギャグを彷彿とさせる内容で、普段は大まじめな今シリーズだからこそ貴重な頭空っぽにして楽しめる回になっていたと思います。

 しかし本作らしく他者の気持ちに寄り添う描写も忘れず存在。今回は上述のイルカマンが変身する瞬間、という悩みに触れていたのが特徴でした。変身シーンを迂闊に見せないヒーローのお約束だけでなく、イルカマン自身のシャイな性格も関わっていそうですね。だからこそそれを受け入れてくれたり、変身の瞬間を撮ろうとする厄介ファンを追い払ってくれたリコの優しさが沁みていたと言えます。助けてくれた彼女にだけ変身の様子を見せてくれるイルカマンの粋なキャラにも惚れ惚れしますね。

 

 

ダンジョン飯

第10話「大ガエル/地上にて」

 テンタクルスの密集地を越えるために大ガエルの皮で服を作るぜ!という珍しく料理以外の魔物の活用法が見られた前半。大ガエルに武器を奪われててんやわんやだった後の、シュールデザインなカエルスーツ作りには思わず吹き出してしまいました。(マルシルのスーツだけカエルっぽくして可愛く見せようとしているのが小賢しいです)しかし光っているテンタクルスの森の光景は神秘性を感じさせるものがあり、それを抜ける様子が結構楽しそうに見えて羨ましかったり。

 そしてついにレッドドラゴンのいる階層まで辿り着き、ドラゴン対策に挑むことに。予想とは異なり何故か活発に動いているドラゴン(腹の中でファリンが暴れてるんじゃないか?)を倒すために、罠の配置などを話し合うシーンに惹かれました。自分よりもはるかに巨大で強力な敵を相手に、入念な準備を行う過程は『モンハン』的なものを彷彿とさせるので不思議とワクワクさせられますね。

 一方で地上の描写が入った点も見逃せません。前回登場したナマリの雇い主「タンス」さんが島主と共に迷宮の魔法の謎、そしてドワーフやエルフの対策などを講じる様子は本作らしからぬ政治的シーンで新鮮でした。エルフとドワーフの確執も語られており、種族間での問題が徐々に明らかになっていたのは興味深いところです。

 

 

勇気爆発バーンブレイバーン

第9話「イサミィ!俺たちで、世界を救うんだ!!」

 

爆発する勇気!

バーン!バーン!さらにバーン!!

 

勇気合体!!

バーンブレイバーン!!

 

 ショッキングな前回から一転、待ってましたのスーパー合体「バーンブレイバーン」!!作品タイトルの時点である程度予想していた展開ですが、シチュエーションの熱さとの合体後のバリッバリにバリッたビジュアルに否が応でもテンションが上がります。(合体パーツである「バーンドラゴン」が唐突に出てきたことには吹き出しましたが)他にも失意のどん底だったイサミが立ち上がるまでの過程といい、多少トンチキな展開はあれどお約束をしっかり守ってここまでたどり着いたので満足度はかなりのものでした。

 そして魂だけになったスミスがクーヌス&自分のTS(ティタノストライド)兵器と合体して誕生したのがブレイバーンという事実もようやく判明。(まさか「ブレイバーンとクーヌスの関連性」に関してはほぼ正解だったとは……)スミス=ブレイバーンだと思うと色々と腑に落ちる要素があって納得な反面、クーヌスの影響なのかあのナイスガイなスミスが気持ち悪くなるという事実にシュールな笑いを零してしまいます。人間として死んでしまったのも悲しいですが、彼が敬愛するイサミと共に憧れの「ヒーロー」になれたのだと思うと悪い気はしませんね。

 あとはルルがいつの間にか急成長しているのが気になるところ。イサミへの勇気爆発エールのほか、Cパートのスペルビアへの発言など彼女なりに何かを為そうとしているのが伝わってきました。スペルビアに関しては恐らく彼の願いを叶える代わりに、それまでは力になってくれるよう交渉に来たところでしょうか。

 

 

葬送のフリーレン

第26話「魔法の高み」

 フリーレン&フェルンがコピーフリーレンの相手をしている間、デンケンたちは他の複製体の討伐へ。事前にそれぞれの苦手な相手を教え合ったうえで複製体の苦手な相手と戦う、堅実な方法で少しずつ攻略していく様子は見ていて高揚させられます。しかしそれをもってしてもコピーゼンゼのような強敵には呆気なくやられますし、倒した複製体も復活するイヤ~な仕様のせいで全く油断出来ないのも印象的です。(ラヴィーネが脱落したのは地味に悲しい……)他にもフリーレンのコピーがサラッと謎の衝撃波を使ってきた時は度肝を抜かれましたね。死の危険性は低いとはいえ、あまりにも難しい試験だと改めて思いました。

 そんな状況でコピーのゼンゼを倒したのは意外にもユーベル。“大体なんでも切る魔法”というあまりにもアバウトな魔法には最初こそピンとこなかったものの、彼女の過去が明らかになるにつれてその恐ろしさを徐々に理解してきました。自分が切れると思ったものなら何でも切れる、そう思って服や髪を切る彼女のイメージに“それを纏っている人間”は映っていない……そう考えるとユーベルのイカれた一面がどことなく見えてきます。並外れた才覚という点もそうですが、何より彼女のサイコパス染みた要素がついに積み上がったように思えます。初登場からずっと大人しかったユーベルですが、ここにきてとんでもないインパクトを残してきましたね。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第100話「立ちはだかる者」

 記念すべきゴーラッシュ100話は前作主人公が敵として立ちはだかるまさかまさかの展開に。前回の時点である程度予感していましたが、遊我がいつになく深刻そうな態度で妨害してきた時の衝撃は計り知れなかったです。エースのセブンスロードと酷似したセブンスフィアー・マジシャンを出してきた時といい、悲壮な闇堕ち感溢れるデュエルを繰り広げていたのも印象に残りました。

 そしてベルギャー人たちを復活させられるカードとして死者蘇生が満を持して登場した点も見逃せません。復活の象徴としても、遊我が止める理由としても納得の1枚です。前作でも禁断のカードとして扱われていた死者蘇生ですが、遊我が「ラッシュデュエルが本来の姿からかけ離れたものになってしまう」と言い出すほどだというのが意外でしたね。その製作を止めるために遊我がオーティスになる決意までしており、前作に続いて死者蘇生の存在感が半端ではないです。

 そんな遊我の目論見を察知したアサカが事前に策を講じるなど、後半からの緊迫感には圧倒されるばかり。前半がロヴィアンによるおつカレー団などコミカルなシーンが多かった分、遊我の異変に気付いていたユウナやアサカの神妙さが際立っていたと言えます。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第23話「えいがでさがそう!」

 ハッシュタグに続いて今回はジョウブレイカーのビークルモード探しがメイン。カメラを持って家族や他のトランスフォーマーにインタビューしていくため、途中からほぼカメラでの視点で話が進んでいくのが特徴的でした。いわゆるカメラ目線はシリーズでは珍しい気がしたので結構新鮮に感じましたね。純真無垢で末っ子感が強いジョウブレイカーを、既にビークルモードを手に入れて先輩風を吹かすハッシュタグが引っ張っていく関係性も微笑ましかったです。

 そんなインタビューの中でメガトロンの過去や心情が少しだけ語られたのが今回の注目ポイント。多くの同胞が生き残るために敢えて寝返ったこと、オプティマスとの信頼のために地球のビークルをスキャンしたという経緯からはメガトロンの葛藤と覚悟が感じられます。同時に馴染み深かったビークルモードを捨てて新しいものに乗り換えることに、ある程度の抵抗があった話も興味深かったです。スキャンはなるべく1回で済ませたいジョウブレイカーの考えといい、トランスフォーマーにとってビークルモードの選択はかなり重大なものなのでしょうね。

 

 

 ゴジラマイナスワンが世界的にも認められて大満足の中、次なるゴジラ作品への期待も高まります。そこで多くの人が真っ先に思い浮かべるのが『ゴジラ×コング』でしょうが、個人的にはもう1つ見逃せないゴジラがあったりします。それがこちら。

 

 

 そう、昨年春に放送されたショートギャグアニメ『ちびゴジラの逆襲』の続編です。(マイナスワンのポスターのパロディをやってのける面の皮の厚さ大好き♡)続編が無事制作決定となっただけでも嬉しいのに、今度はおはスタ内で1年間放送されるという出世っぷりおはスタを見ている子どもたちがあのシュールなちび怪獣たちのギャグを見るのか……と思うとちょっとニヤリときてしまいます。さらに続編ではちびミニラをはじめとした新キャラも多数登場するようですし、前作を楽しんだファンとしては絶対に見逃せません。4月からおはスタを録画する日々が始まりますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。