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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第24話「ビルドダイバーズ」感想

この宇宙(そら)で楽しみぬく

まるで夢を見ているみたい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 究極オールスターバトル

 今回のリライズが神回すぎた。

 前回本家ビルドダイバーズをはじめとした前作キャラクターが出てくることが確定した時点ですごいことになるであろうとは予測していましたが、その予想をはるかに上回るお祭りを見せてくれたことに感動しました。前作から大きく成長したことがわかるビルドダイバーズの面々はもちろんのこと、かつての仲間であるヒロトに気さくに声をかけてくれるAVALONメンバー、パル相手にあえて他人行儀のシャフリヤール、リクや他の人物への態度が心なしか軟化したオーガと序盤の時点で各キャラクターの見せ方が非常に上手いと感じました。

 そうして始まった「ロータスミッションVer.エルドラ」での戦いも見事の一言。敵の拠点に到達・撃破してクリアするこのミッションで「誰か1人でも撃墜される&制限時間オーバーで最初からやり直し」という非常に厳しい条件*1を設けたヒロトたち相手に手加減を一切せずに立ちはだかるレジェンドたちを見せることで、彼らの強さをこれでもかと描写しているのでとても気持ちよく視聴することが出来ました。また敵の撃破ではなく突破していけば良いのでヒロトたちでも格上の相手に付け入る隙があるのが良いですね。前作キャラも今作キャラも下手に弱く見せすぎない点が素晴らしいです。(個人的に嬉しかったのは外伝漫画『ビルドダイバーズブレイク』の主人公たちがセリフ付きで登場したことですね。「ZA-AZ(ザッズ)」の2人が楽しそうにバトルをしているの姿をアニメでしっかりやってくれる良いサプライズでした)

 特に終盤のステージでの対決はそれはもうとんでもなかったです。オーガの「ガンダムGP-羅刹天」にリクの「ガンダムダブルオースカイメビウス」、そしてチャンプの「ガンダムTRYAGEマグナム」とトップクラスのダイバー3人の新機体の戦闘は実に迫力がありました。特にヒロトたちの機体4機を一度に撃破するわたった1機で追い詰めるわとやりたい放題なチャンプの圧倒的な強さには呆れつつも惚れ惚れしました。この人は本当に情け容赦というものを知らないな・・・・・・

 

 ヒロトたちの描写に関しても敗北を重ねながら少しずつ前進していく構成も良かったです。何度倒れても立ち上がって前に進む彼らの再起(リライズ)は見ていて応援したくなりますね。

 機体に関してもクアドルンをイメージして新たに製作したパルの「エクスヴァルキランダー」にリボンに見えなくもないバックパックなどの追加装備でカスタムしたメイの「ウォドムポッド+」と、新戦力を惜しみなく投入して戦いに臨んでいて彼らのこのミッションにかける想いが伝わってきます。あと最後に拠点に到達した際に奥の手として何か「必殺技のようなもの」を使用していたようですが一体何をしたのかが気になります。前回のガンプラ作りのシーンで見せたやり取りから察するに合体をするかのように見えましたがどうなんでしょうか?次回明かされるかもしれないので楽しみです。

 

 

  • いつか僕を愛せるように

 ロータスミッションでのバトルはヒロトたちにとって非常に厳しい戦いでしたが、同時に彼らを大きく成長させるものでした。特にヒロトに関しては精神面での変化が顕著だったように感じます。

 まずミッション後半で待っていたリクとの新旧主人公対決は互いの全力が大いに見られました。圧倒的な機体スペックを誇るダブルオースカイメビウスにコアガンダムの分離ギミックを駆使するなどの機転で応戦する様子*2前作のBGMのアレンジを流しながら展開されていてとても熱かったです。何よりヒロトがこの戦いを通じて徐々に笑顔になっていくのが素晴らしかったですね。大切な人を失ってから笑うことがほとんどなくなった彼が「ガンプラバトルを楽しむ心」を少しずつ取り戻していく姿に涙が出てきてしまいました。

 そしてミッション後の打ち上げにて、メイのセッティングでヒロトとリクの対面が果たされたのも素晴らしかったです。いきなり互いに頭を下げて謝る始まり方になりましたが、2人がそれぞれ罪悪感を吐露した後に互いに感謝の言葉を伝える流れには感動しました。(自分たちの幸せの裏側で起きた悲劇を知ったリクに対し、ヒロトが途中複雑な表情を浮かべながらも最後に優しく微笑みかけるようになっているのが印象的です)イヴを失った過去を吹っ切れたとはまだまだ言い難いですが、今回の件でヒロトはようやく一歩踏み出せたように感じますね。

 

 

  • 帰るべき場所として

 またヒロトたちのバトルの他にも、現実の地球で日常を過ごすヒナタたちのパートもしっかりやってくれた点についても取り上げたいです。

 まずはヒナタに関して。ヒロトの両親に会っていた彼女が彼の母親との会話を通じて”想い”と”願い”の大切さに気付き、その後上記の戦いを終えたヒロトと「想いと願いが繋がって誰かの支えになる」ことを確認しあうシーンも2人の信頼がよく表れていたと思います。

 そして何よりミズキ先輩の描写が良かったです。前回マサキを戦いに関わらせないようにしていたものの、彼らが夢中になるほどのガンプラとは何かとカザミの動画を見始めた彼女がマサキの語る「想いの強さ」を聞き、過去に自分が務めた弓神事と同じように「誰かの願いを乗せる」ことに気付いて彼の背中を後押しする姿は非常に印象的でした。マサキが最終決戦に参加する事実もそうですが、ミズキ先輩もヒナタと同じように大切な人の「帰るべき場所」として見守ることが出来たことに思わず感動してしまいました。ヒナタとミズキ、2人の成長をしっかりと見せてくれる良い演出だったと言えます。

 

 

 というわけで前作キャラの活躍と今作キャラとの絡み、両方においてこちらの期待以上の展開を見せてくれた素晴らしい客演でした。ガンプラで本当の戦いを繰り広げるストーリー故に、本作で中々取り上げられなかった「楽しいガンプラバトル」を全力で描いてくれた内容には満足するほかありません。避けられない命を懸けた戦いの前に本気のガンプラバカたちの本気の遊びを見せてくれるという、最高の回に感無量です。

 

 

 さて次回はいよいよエルドラでの最終決戦が開始。多くの人たちの願いをその背に乗せたヒロトたちは果たしてエルドラを救えるのか?彼らの帰りを待ちつつ弓神事に臨むヒナタにも注目したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:敗北=死であるエルドラでの戦いのリハーサルである以上、やり直しがきくGBNでこの条件は妥当とも言えます。

*2:どこか『SEED Destiny』のフリーダムVSインパルスの戦いを彷彿とさせますね。