新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第25話「僕が描く未来(あした)へ」感想

繋がり合うことで生まれる奇跡

やっぱり「HATENA」はヒロトだけでなくアルスのことも歌っていたんだなって・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 伝えるべき言葉

 GBNの歴戦のダイバーたち相手の模擬戦を無事終え、ついにエルドラの命運をかけた最終ミッションに臨むヒロトたち。序盤にて早朝の家を後にする際、同時に隣の部屋から出てきたヒナタと互いの健闘を称えるかのように笑顔を交わすシーンが印象的でした。1話の頃は全く笑わなかったヒロトがいつの間にかここまで穏やかな表情を見せるようになったことに自然と顔がほころんでしまいます。

 さて宇宙にてついに始まった決戦ですが、前半から凄まじいバトルの連続でした。フェイクνやデュビアアルケー、その他のエルドラ機といったこれまでの戦力の他にターンXサイコガンダムサイズのドートレスと驚きの新戦力を投入してきたアルス勢に対し、ヒロトたちも負けじと応戦する様子は非常に燃えました。特に兄をはじめとした有識者から教えてもらったトランザム対策を実行するパル、生放送のコメントに対し「俺自身がファンネルになるしかねぇ!」と意味不明なことを叫びつつ強襲形態で撃破するカザミ、ウォドムポッドをコントローラーで操作して(中でもそうやって操縦していたのか・・・・・・)ターンXの分離パーツを同士討ちに持ち込むメイと、メンバーがそれぞれ単騎で敵を倒す光景に彼らの成長が感じられます。改修したテルティウムを駆るマサキと彼のドダイと化したクアドルンのコンビの一騎当千ぶりも非常に頼もしかったです。

 

 戦いに関しては言うまでもなく最高でしたが、その後のアルスにフレディが語りかけるシーンもまた最高で、意外に感じたと同時にどこか納得もしました。かつて古き民の想いを込めて作られ、エルドラを守ってきたアルスに対して今のエルドラを生きる者としてフレディが感謝の言葉を述べるのは適役と言えます。アルスを止めると決めた以上、それを武力ではなく言葉で果たそうとするのはフレディにしか出来ない役割でしょう。何より11話ではわけのわからないまま攻撃をやめてほしいと懇願していたフレディが、今ではアルスに対してねぎらいの言葉まで言えるまでになったことにも驚きです。(兄のジェドをはじめとした大事な人々を奪われてもなお、恨み節なしにここまで言えるのは本当にすごいことだと思います)『OO』でもありましたが、わかり合うために「対話」は大切なのだということがよくわかりますね。

 

 

  • 遥か彼方へと跳ぶ青緑の星

  今回エルドラの地上からアルスのいる宇宙に向かうために使われたのがコアガンダムの残された形態「ネプテイトガンダム」。「ネプチューンアーマー」とドッキングして完成するこの形態は何と言っても背面に設置された巨大なリングが目を引きますが、これは『SEED C.E.73STARGAZER』に登場する機体、スターゲイザーの「ヴォワチュール・リュミエール」そのものらしく、背中から展開される光輪のエネルギーによって惑星間での超長距離航行を可能としている模様。それ以外には自衛用のビームガンにビームサーベルと必要最低限の武装しか搭載しておらず、攻撃手段もほとんど存在していないなど、元ネタのスターゲイザーと同じ「非戦闘用のガンダム」という非常に珍しいポジションにいます。しかしGBNの可能性から生まれたコアガンダムと、イヴの「遥か遠くまで行ってみたい」という願いから製作されたプラネッツシステムの背景を考えると、最後のアーマーが遠くの宇宙まで行くためのものになるのは自然と言えます。

 そんなヒロトのイヴに対する想いが込められたネプテイトガンダムはアヴァランチレックスバスターのビームをエネルギーに変換して4機まとめて大気圏を突破して宇宙まで飛ぶという使用法で活躍。(途中エクスヴァルキランダーのサポートがあってやっとの思いで着きましたが)その後役目を終えたとばかりにアーマーを分離してそのまま宇宙に投棄されてしまったのが少し残念でしたが、ヒロトのイメージにイヴらしき人物の手が彼の手を取ってくれたこと、そして何より宇宙に彷徨っていくアーマーを見たヒロトがイヴに感謝を述べるシーンなどのエモい演出をこれでもかと入れてくれたので概ね満足です。

 

 

  • 4つの星の煌めきは、眩き太陽はとなり再び昇る

 そして今回何より燃えたのが前回の模擬戦で見せたであろうヒロトたちの合体。「アチェンジ、リライジング・ゴー!!」の掛け声と共にヒロトのコアガンダムⅡを基点として脚部にメイのウォドムポッド+、上半身と頭部にカザミのガンダムイージスナイト、背面の翼と尻尾部分にパルのエクスヴァルキランダーと彼らのガンプラたちが合体したチーム・ビルドダイバーズの最強形態、その名も「ライジンガンダム」!!系統が異なる4機が合体したせいか全体的にアンバランスなシルエットで少し不格好に見えますが、本編を見ている間はそんなこと全く気になりませんでした。それどころかガオガイガー』やら『エルドラン』やらを思い起こさせるスーパー合体演出のおかげでむしろカッコいいとまで思えてしまいます。(俗に言う「ダサカッコいい」というやつです)

 戦闘においても巨大なサイコドートレスの攻撃を片手で弾き、逆にこちらはパンチ一発で破壊するなど中々の存在感を放っていましたが、そこからスーパーモードよろしく金色に輝くボディから放った「グランドクロスキャノン」の破壊力は最早圧倒的でした。弓神事にて想いを込めた一矢を放つヒナタと重なって放った一撃で衛生砲を破壊する演出には痺れました。

 何よりこれまで登場してきたコアガンダムのアーマーが全て太陽系惑星をモチーフとしていた中、満を持して登場した太陽がモチーフの形態。そして太陽と同時に再び立ち上がってきたヒロトたちの想いが込められた「Re:RISEING(再上昇)」という名前に感動を覚えずにはいられません。本当のチームになったヒロトたちもう1つのビルドダイバーズだからこそのガンプラに拍手を送りたいです。

 

 

  • 問い掛け続けなきゃ、僕の意味って何ですか?

 そして今回他にも注目すべきはアルスについて。上記のフレディの言葉に明らかな動揺を見せ、過去の古き民とのやり取りを思い出すシーンはグッときましたし、何より古き民たちと交わした再会の約束を思い出しながら「それは、いつなのですか・・・・・・?」と涙を流す瞬間には心を動かされました。

 かつて守りきれなかったエルドラの大地を今度こそ守ろうとしてきたアルスですが、長い時間の中で自身に課せられた使命に準じるあまり暴走してしまった背景には「古き民との再会」という願いがあることが今回判明し腑に落ちました。いつかいつかと待ちわびていく内に自分の使命の在り方を忘れてしまったのだと考えるとあまりにも不憫です。さらにこれまでのヒロトたちを相手にした戦いの中で「何のために戦っているのか?」「自分は何のためにいるのか?」という疑問に囚われてしまったのがわかります。22話の感想で「OPの「HATENA」の歌詞に通じるところがある」などと書きましたが、それどころかこのOPはまさに今のアルスを表しているように思えます。

 ここまででも大分可哀想なのですが、衛星砲を破壊され、ガンプラの民の危険性に気付きGBNに潜入した結果マギーさんが集めたであろうダイバー軍団に包囲されるラストのせいでさらに気の毒に感じてしまいました。

 しかしこのままアルスを倒すのではヒロトたちの目的は果たされない以上、次回どうやってアルスを静めるのか気になるところ。ここで注目すべきは今回のアルスの回想で姿を見せた古き民がイヴとサラに酷似していた点。やはり以前から言っていた古き民=ELダイバーの線は確実のようです。となると本当の意味でアルスを救うのはサラやメイたちELダイバーになるのかもしれませんね。

 

 

 そして次回はついに最終回!盛り上がりも最高潮を迎えた本作の戦いもいよいよ集結。最後は戦いの場をGBNに移し、リクたち前作のキャラクターをも巻き込んだ総力戦になる模様。果たしてアルスを救うことが出来るのか?エルドラの命運はどうなるのか?そしてイヴとの約束は果たされるのか?次回がもう待ちきれません!!

 

 

 ではまた、次の機会に。