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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第23話「選択のとき」感想

それと向き合う時は訪れた

マサキやヒナタの印象もラスト数分のリクくんたちにまとめて吹き飛ばされました・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 熊が大好きマサキくん

 前回無事にシドー・マサキを助け出し、今度は現実世界に戻って来た彼の見舞いに行くことにしたヒロトたち。といざ病院に行こうとした矢先に何とマサキの方からヒロトたちに会いに来た時は意表を突かれました。ずっと寝たきりだったのにバイクに乗って探し回るという無茶をやってのけたことにも驚きですが、「冬眠する熊の筋肉は衰えない」「一度敗れた熊はあえて同じ相手に戦いを挑んでいく」など事あるごとに熊の生態を引き合いに出す意外な一面を見せて来た時はさらに唖然としました。キリッとした表情と口調で大真面目に熊の話をし出してくる場面は非常にシュールでじわじわきます。ここにきて彼にこんな愉快なキャラが明かされたのは見ている側としても面白いですね。

 一方でシリアスな一面も健在でエルドラの民にしてしまったことへの責任や戦う意志は決して失われていない様子。ヒロトたちが来る前からエルドラで戦い続けてきた彼が力になってくれるのはありがたいものの、長いこと植物状態だったことに加えて弟の身を案じる姉の手前エルドラに行くことの出来ない状況に置かれました。今後マサキがどのような形で関わってくるのか期待したいです。

 

 

  • 理解するために、救うために

 その後ミラーグの山で開かれた月に向かうための作戦会議のシーンにて、メイの口から「アルスを破壊する以外の選択肢はないだろうか」という提案が出て来た時はついにその話をする時か・・・・・・と思いました。アルスはこれまで決して許されないことをしてきたものの、古き民の残した命令を愚直にこなしているだけの悪意のないプログラムである以上、ただ破壊するだけで終わらせるのではないだろうとは思っていたのである意味予想通りでワクワクします。

 前回の感想にてメイとアルスは「同じ人の想いから生まれた」と書きましたが、メイは自分に近しい存在であるアルスを気にかけるのも当然と言えます。またこれまでのアルスの所業からどうしても奴を許すことが出来ないムランの気持ちも痛いほどわかりますし、それに対して「理解出来ないから排除するならアルスと同じじゃないのか」というヒロトの言葉にも唸らされます。意見の違いながらも双方の主張に納得のいくやり取りというのは地味に重要なことではないかと思います。

 しかし実際問題アルスをどうやって止めるのかは気になるところ。クアドルン曰くあのプログラムを書き換えられるのは古き民のみらしいのですが、「古き民=ELダイバー」の可能性から考えるに、メイが鍵を握ることになりそうな予感がします。

 

 

  • その一矢の向こうにあるもの

 他にも今回のエピソードで印象的だったのがヒナタとミズキの会話シーン。ミズキはそれより前にマサキと会っていたヒロトたちに対してこれ以上関わらないでほしいと頼み込んでいましたが、ヒナタに会った際に”弟を失いたくない”気持ちを吐露する場面には胸が痛みました。家族がゲームをやったことで命の危険に晒されたと知れば、そのゲームから遠ざけようとするのは当然と言えますし、その家族の想いを汲んだとしても許容することの出来ない気持ちは非常に理解出来ます。そう考えると『SAO』のキリトたちのゲームプレイを容認してるあの世界の家庭って色々変わってるな・・・・・・

 そんな中ミズキにヒロトたちが心配ではないのかと聞かれたヒナタの回答は非常に清々しいものでした。21話の時と同じようにヒロトのことを知っているからこそ止めずに応援する気持ち、しかし自分に出来ることを精一杯為そうとする彼女のいじらしさに見ていて心打たれました。さらにミズキの想いも汲み取りつつ、自分に課せられた弓神事を為すことで「自分に出来る何か」を見つけようとする心の強さを見ているとこちらも何だか勇気づけられます。ヒナタは本当に強い子だと再認識しましたね。

 

 

  • 伝説のフォース

 そしてヒロトたちは残された時間で新たなガンプラを作りつつ、対アルス戦に備えての模擬戦を検討している中、ついにマギーさんと対面した時はテンションが上がりました。メイの伝手で模擬戦の相手を探してくれるだけでなく、カザミの動画を拡散して攻略法をGBN中で募ってくれるなど気配りとサービスの達人ぶりは相変わらずです。(ここでカザミが「自分の動画投稿が疎かになるほどエルドラのために尽力していた」ことに加え、新たな動画を投稿して攻略の糸口を掴もうとするなど彼の成長ぶりがわかります)例えゲームとして見られているとしても、ヒロトたちの必死な想いを感じ取ってアドバイスを残してくれるGBNのプレイヤーたちに涙が出てきてしまいます。「知らない誰かとも繋がれる」ネットやゲームの正の側面を良く表していると言えます。

 しかしそれ以上にテンションが上がったのはやはり前作の主人公であるリクたちを筆頭とした本家「ビルドダイバーズ」メンバーの写真公開!!マギーさんが集めてくれた模擬戦の対戦相手の一角として2年後の姿が映された時は思わず目を見開いてしまいました。(ゲームのアバターなのにみんな背丈が大きくなっているのが興味深いですね)かつて自分に大きな心の傷を残した相手でもある彼らとの対面する時がついにやって来た中、ヒロトはどんな想いで模擬戦に臨むのか・・・・・・次回が気になって仕方ありません。

 

 

 今回はマサキやメイ、ヒナタといった各キャラの心情に大きな掘り下げがなされるなど非常に重要な内容が盛り沢山でしたが、ラストのビルドダイバーズたちのインパクトに全て持っていかれたような印象です。ヒロトたちのキャラクターがしっかりして作品単体としての魅力も定着してきたところでリクたち前作の主人公メンバーを投入する・・・・・・前作の扱い方としては理想的すぎる、見事な構成には舌を巻くほかありません。改めて今作のシナリオの素晴らしさを確認しました。

 

 

 そして次回はついに大規模な模擬戦が開始。ビルドダイバーズだけでなくAVALON」「第七機甲師団」「百鬼」といった前作の名だたる強豪フォースが集結している中これらを相手にするヒロトたちが気の毒で仕方ありません。

 またそれ以上に注目すべきなのはリクたち本家ビルドダイバーズがどのような心情を見せるのか。前作のハッピーエンドの裏側で起きた悲劇を知った彼らがヒロトたちとどのようなやり取りを繰り広げるのか非常に気になります。2つの物語が交わる次回は言うまでもなく見逃せない内容になることでしょう。あぁ配信が待ち遠しい!あと個人的に新たなAGE系ガンプラを引っ提げてきたチャンプも気になりますね。

 

 

ではまた、次の機会に。