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仮面ライダーゼロワン 第41話「ナンジ、隣人と手をとれ!」感想

許せぬはその悪意

滅から「仕事一筋だった中でそれ以外の趣味に目覚める堅物親父」の匂いがする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 共に寄り添うために

 冒頭、街の至るところで爆発が起きるという最初からクライマックスな形で始まった今回のゼロワン。前回一度倒されたアークが街のインフラを破壊しているらしくその結果社会が大混乱に陥る場面は中々に見入るものがありましたが、特に医療機関がパンクするなどの描写が時勢もあってか妙に生々しく感じました。

 そんな中垓が飛電の社長の座を辞任し、代わりに飛電製作所を爆破された或人が舞い戻ることになりました。正直戻ってくることを一度拒否した或人がどういった形でまた社長になったのか予告の時点で気になっていましたが、今この状況で人々の力になるにはヒューマギアと飛電インテリジェンスが必要だからという理由をちゃんと持ってきたのは良かったです。取締役会の場でその思いを副社長らに伝えて互いの意思を確認しあう場面が心にきました。

 また或人が社長に就任してから最強匠親方、Dr.オミゴト、119之助とこれまで出てきたヒューマギアたちが人々を救うために活躍するシーンは地味に感動しました。或人たちと触れ合ってきたヒューマギアたちがこうして誰かの力になる光景には終盤まで見てきたからこそくるものがあります。今回ある意味で「ヒューマギアは夢のマシン」という或人の言葉が実現した場面とも言えますね。

 

 

  • 己の意志を知る時

 今回もう1つ取り上げたいのが滅について。アークの行動に不信感を抱く中で説得しに来た迅との親子喧嘩対決を繰り広げ、通常フォームにも関わらず迅を圧倒しますが手をかけるところまではいかなかった辺りに滅の意志を感じました。長いことアークに忠実でいただけに従う対象を失ったことで自身のアイデンティティが揺らぎ始めているのがわかります。そんな中で迅に「僕を滅ぼすのはアークの意志か」と問われたら迷うのは当然と言えますし、同時にもう1つのアイデンティティとなっている迅の存在を失いたくないと無意識に思っているようにも見えます。

 迅の言葉に逡巡する中、現れたアークから直々に「ヒューマギアを全て滅ぼす」という指令を与えられていよいよアークに対する敵対の意志を抱く様になった滅が或人と共闘する展開は非常に熱かったです。同時変身からのアクションシーンもド派手でゼロツーとの互いを攻撃と防御の隙を補い合うかのようなコンビネーションを見せてからのライダーキックには興奮しっぱなしでした。

 そしてアークを退けた滅が或人とのやり取りを経て「ヒューマギアの安息のために人類を滅ぼす」という夢を得るシーンは驚きつつもどこか嬉しいものがありました。というのも滅の夢が迅たちヒューマギアのためという点に感動したからですね。変に人間に寄り添うのではなく、あくまでヒューマギア側の代表として彼らのために戦う意志を見せたのは好感が持てます。(ただアークやゼアの介入なしに人類への敵意を見せたヒューマギアとして既にMCチェケラが存在するので二番煎じ感は否めませんが)簡単には味方になってくれない滅と或人の関係が今後どのように発展していくのか気になるところです。

 

 

 他にも前回に続いて2度目の撃破となったアーク本体を倒すために雷と昴が協力してアークが乗っ取ったゼアの人工衛星ごと撃ち落とす展開には度肝を抜かれました。最初からそうすれば良かったのではないかと思わなくもないですが、雷もまた自分の意志を見せたのは良かったですね。(あとは亡だけですが彼の成長にはやはり不破が関わってくるのでしょうか?)

 

 そして次回は人工衛星を破壊されたはずのアークが何故か復活。(予告映像からしてアズが復活に関わっているようですね)さらに何とイズが破壊されるかもしれないショッキングな展開に驚かされました。ここでイズを失ったら或人の心が壊れてしまいそうとつい心配になってしまいます。とにかく次回は見逃せないことになりそうですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。