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仮面ライダーゼロワン 第44話「オマエを止められるのはただひとり」感想

この悪意に終止符を

ここまでどう終わるのか全く予想出来ない展開も中々ないぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • ”認める”ということ

 前回滅をかばった迅を破壊してしまったことに動揺する或人。一方で迅を破壊された怒りを抑えつつ公開中継でヒューマギアの決起を促す滅と44話は初っ端からクライマックスな展開が待っていました。

 今回滅の言葉に扇動され各地で暴動を始めるヒューマギアが見られましたが、その光景がプラカードを持って固まり飛電インテリジェンスなどに乗り込むという妙にリアルなもの。最先端のテクノロジーで造られたロボットが手作り感溢れるプラカードを持っている姿は中々にシュールですが、そのシーンが現実でも見られるデモ活動の様子そのものであることに彼らは既に限りなく人間に近づいているのかもしれない、という考えがよぎります。

 そんなヒューマギアと人間の対立を止めるために唯阿や福添副社長たちの奮闘が描かれましたが、唯阿がヒューマギアにも心があることを語り、副社長が悪意と戦っている或人を「信じてほしい」と言ってくれたシーンが印象に残りました。これまで中々ヒューマギアを道具として認識し、或人のように彼らを認めてこなかった主要人物たちがヒューマギアの「心」を認めてくれたことに感動します。令和 ザ・ファーストジェネレーション』にてウィルが自分たちが道具扱いされていることに不満を抱えてきたことに関し先代社長がはぐらかしたようなシーンに疑問を覚えていた身としては、ようやく明確な回答らしきものを見ることが出来て本当に嬉しいです。

 

 

  • 絶望を止める双頭の狼

 一方他にも印象的だったのが或人を止めようとする不破のシーン。以前から一貫して或人個人を気にかけていた彼がこうして或人の復讐に立ちふさがることにグッとくるものがありますね。バルカンに変身する能力を失っても諦めない不破に亡が自分のゼツメライズキーを渡す展開も合わせて非常に熱いです。

 

ジャパニーズウルフ!

カメーンライダー・・・カメーンライダー・・・

ショットライズ!

 

オルトロスバルカン!!

 

  Awakening the instinct of two beasts long lost.

 

 というわけで亡のジャパニーズウルフのキーで変身した「仮面ライダーオルトロスバルカン」。『ドライブ』の映画に出てきた超デッドヒートドライブのように本来想定していなかった急場しのぎのフォームのようで、アサルトウルフの至る所に銀色の錆が付いているようなデザインには中々にそそられるものがあります。モチーフもギリシャ神話に登場する怪物「オルトロス*1とこれまでのゼロワンのライダーにはなかった空想上の生物がモチーフな点からもこのフォームが異質であることがわかります。

 戦闘スタイルは「バルカン特有の”捨て身の特攻戦法”の極致」とも言える荒々しいもので、終始苦しそうな様子でゼロツーに変身した或人と戦っていました。しかし自身にかかる負荷などお構いなしにゼロツーに向かっていく姿は不破の或人に対する「止めたいという想い」が込められているように感じます。最後はショットライザーが負荷に耐えられず粉々に砕け、強制的に変身解除させられる形で終わってしまいましたが、非常に心を動かされる活躍をしてくれたと思います。今後Vシネなどでバルカンにスポットが当たったらまた活躍してほしいですね。

 

 

  • 復讐の先に待つものは?

 不破の命がけの説得空しく滅との決着に向かう或人。しかし上記の迅の破壊に戸惑うシーンやオルトロスバルカンにアークワンではなくゼロツーで戦った辺りに彼の理性というものが感じ取れます。滅に対する復讐心は決して消えてはいないものの、それに従っていいのかと迷う心もまた持ち合わせている故に葛藤しているのでしょう。

 そしてゼロツーキーを介してゼアに相談する中、ゼアの中から父親の其雄が出て来た時は驚きました。告知なしのサプライズ出演だっただけに衝撃的です。そんな突然の登場を果たした父が或人に何をどんな言葉をかけたのか気になるところ。

 

 そして終盤、ついに対面する或人と滅。アークワンに変身する或人に対抗して滅も新たなキーとベルトで変身した時は結構興奮しました。

 

 

アークスコーピオン!

プログライズ!アーク!

 

Destruction!Ruin!Despair!Extinction!

 

アークスコーピオン!!

 

The conclusion after evil climbs the top og the highest mountain of rocks.

 

 

 滅がアズから受け取った「絶滅ドライバー」にアークスコーピオンプログライズキーを使って変身したフォーム「アークスコーピオ」。アークゼロやアークワンと同じように左目がどす黒いものになっており、滅の基本形態であるスティングスコーピオンをアークで無理矢理強化したかのように見えるデザインが特徴的です。変身シーンも滅の刀が泥に呑みこまれていくと同時にこれまで出てきたゼロワンの武器が地面から生えてくるという独特なものでどうしても無限の剣製を思い浮かべてしまいます。(『ウルトラマンZ』のバロッサ星人が似たようなことをした次の日にこれである)明らかにアークワンの対として登場した滅の最強フォームとの戦いが果たしてどうなるのか見ものですね。

 

 

 というわけで次回のゼロワンはいよいよ最終回!!ここまで予想外の展開の連続で最後の最後に「ラスボスと化した主人公とライバルの対決」という特大の爆弾を持ち込まれてどう終わるのか全く予想がつきません。(この調子だと迅は復活出来てもイズの復活はなさそうだなというくらいはわかりますが・・・・・・)どのような終わり方になるのか期待と不安が入れ混じっていますが、この新ブログを始めてからずっと感想を書いてきた作品でもあるので最後まで誠実に見守っていこうと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:テュポーンとエキドナの間に生まれたと言われる怪物。2つの犬の頭を持つ番犬でかの有名な「ケルベロス」の兄弟とされている。