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仮面ライダーゼロワン 第43話「ソレが心」感想

膨らむ憎悪繋がる悪意

握り潰されるサウザンドライバーくんの哀愁を感じずにはいられなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 復讐の連鎖

 前回のラスト、或人がイズを破壊された怒りからアークワンに変身するという衝撃的な展開を引っ提げてきたゼロワン。さらに今回は或人の復讐が結果的に「もう1つのアーク」を生み出すことになって再び驚かされました。

 今回のキーキャラクターは間違いなく滅と迅。アークワンの攻撃から自分を庇ってくれた迅を失った滅が自分の心を自覚したのは良かったものの、彼を破壊した或人に強い怒りと憎しみを抱く展開には度肝を抜かされました。イズを破壊してしまったことに動揺しながらもヒューマギアの自由のためにと戦いを止めようとしない滅を止めようと奮闘する迅が彼を父親として認識していたこと明かした時はホロリときました。以前から示されてきた滅が心を手に入れたことだけでなく、迅にも滅を想う心が宿っていたことにも言及してくれたのは嬉しいです。それだけにラストの滅の動揺と激情が伝わってきます。

 面白いと感じたのが今回の話の流れが15話と酷似していたことですね。

 

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 敵に対する怒りから相手を傷つけ、そこからまた新たな怒りと憎しみを生む展開はまさに15話の時と全く同じでした。思えばイズが傷つけられた際に尋常ではない怒りを見せる或人や滅たちを家族のように感じていた迅など、この時点から相手を想う故の悪意の要素が見え隠れしています。(他にも15話では滅が迅を庇ったのに対して今回は迅が滅を庇うなど奇しくもこの2人の立場が逆転しているのが興味深いです)あれから半年近く経過しましたが、どちらも相手を思いやる心を持っているのにわかりあえない、憎しみと悪意の連鎖はそう簡単には変わらないことを今回はまざまざを見せつけられた気がしますね。

 

 

 また今回或人と彼を止めようとする者たちのやり取りも見どころの1つでした。或人が新たなアークとなったことに関して不破は「あれは社長の意志じゃない」と或人の暴走を否定していましたが、ヒューマギアとの共存のために尽力してきた或人をイズの次に間近で見てきたからこそと言えます。何だかんだで不破は或人の良き理解者になっているのだと感じグッときますね。それだけに或人が自分の意志で復讐を果たそうとしていることを知った時のショックを受けた表情は胸にきましたが。

 また或人も或人で不破たちに必要以上に害をを与えようとしない点も印象的です。あくまで滅を破壊するためにアークワンになったのもあって自分を止めようとする相手への攻撃を最小限にとどめようとし、最終的に彼らが変身出来ないようにする辺りに或人の優しさが感じられました。劇中でアークワンの戦闘スタイルがまんまゼロワンであることも含め、憎しみに駆られても或人は或人なのだということがわかり少し安心しました。

 しかし不破と唯阿の脳内にあるチップのデータを奪うことで彼らの変身能力を失わせたのに対し、垓相手には彼のサウザンドライバーを破壊する手段を取った時は少し笑ってしまいました。サウザーが脳のチップなどの機能ではなく単純にドライバーで変身している以上それを破壊するのは実に合理的なのですが、わざわざ垓本人の目の前で見せつけるように握り潰していただけにこれまで彼から与えられてきた恨みつらみを晴らしているようにも見えてしまってどこか面白かったですね。

 

 

 さて或人だけでなく滅までもがアークと化して混沌としてきたこの状況、全てアズの掌だと思うと色々もどかしい気持ちにさせられます。このまま”復讐者VS復讐者”、”アークVSアーク”という構図で突っ走っていくのでしょうか?残り2話、非常に気になって仕方がありません。

 そして次回、予告映像でチラッと映ったバルカンの謎のフォームが目にとまりました。変身する力を奪われた不破が果たしてどうやって変身を果たしたのか疑問です。(まさか亡が関わっているとか・・・・・・?)さらに滅がまた新しいドライバーを纏っているなど気になる点が多すぎて興奮が止まりません。この物語はどのようなことになっていくのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。