『電影少女』『I"s』などの恋愛漫画などで人気を獲得し、『TIGER & BUNNY』のキャラクターデザインも担当した漫画家・桂正和氏の連載デビュー作『ウイングマン』がまさかの実写化。『電子戦隊デンジマン』をきっかけに特撮作品にハマるようになったという氏のヒーロー愛が詰まったヒーロー成長物語とのことで、それが実写特撮で描かれることには早速驚きと興奮を覚えます。
原作そのものは未読ですが、上の映像の時点でかなりワクワクしてきました。というのもたった15秒の映像ながら、気合の入ったスーツと爆発に東映特撮らしいオーラを感じ取ったからですね。そのうえ爆発の具合からして、監督は坂本浩一氏なのではないか?という噂が立っているのも面白いところ。今後発表されるであろうキャストやスタッフの詳細が早くも気になってきます。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
キン肉マン 完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)編
第8話「最初で最後の必殺技(フェイバリット)!!」
アトランティスの天晴な最期に感動せずにはいられなかった今回の前半。マーリンマンから致命傷を受けつつも立ち上がり、引き分けまで持ち込んだナイスファイトにはショックと同時にどこか誇らしい気分になりました。自分を応援してくれたポール少年へのぶっきらぼうな返事、そしてかつて戦ったロビンのフェイバリット・タワーブリッジで勝利を決める流れ全てが、アトランティスの悪魔としての矜持と対戦相手&ファンへのリスペクトに溢れていましたね。夜明けの橋をバックにタワーブリッジを決めるアニメの演出もあって神がかったシーンになっていたと思います。
続く後半は満を持して主人公・キン肉マンの出番が到来。ちょっととぼけたところがあるものの、“完恐(かんきょう)”「ピークア・ブー」相手に油断を見せず迎え撃つ戦いぶりは歴戦の戦士としての風格が漂っていました。ただ途中からピークの学習能力に翻弄されていく展開になっていったのでハラハラしましたね。恐るべき吸収力でキン肉マンの技術を習得して、難なくカウンターを仕掛けてくるピークの姿も不気味そのもの。「6を9にすればいい……」とボソッと呟き、キン肉バスターを返すラストは特に怖くて鳥肌が立ちました。
しかのこのこのここしたんたん
第9話「体育祭をやり遂げろ!」
サザエさん時空に入り始めたところで、ついに始まった体育祭イベント。多くの人がただでは済まないことを予想していたことでしょうが、案の定トンチキ展開の連続に戸惑うこしたんに大笑いすることになりました。度重なるツッコミの末ドンドン疲弊していき、1人作画がヤバいことになっているのが不憫ながらおかしく見えてきて仕方ないです。とうとうヤンキーの一面を晒してしまうラストなどは、結果的には問題なかったもののこしたんの苦労を思うと色々と気の毒になってきますね。(他には終盤のこたんを確保するため、謎ダンス→腹パン確保を謎の間と共に繰り広げるパートが意味不明で愉快でした)
そんな爆弾処理障害物競走やツノを伸ばすだけの綱引きと、競技がいずれも意味不明でとんでもなかったのも今回の見どころ。それらを受け入れる人々も相まって、いつにも増して本作の世界観が濃厚な狂気に包まれていたことが伝わってきます。善治兄さんや根子ちゃんも最初こそツッコミ側だったものの、いつの間にか状況に適応しつつあったのが余計にシュールさを加速させていましたね。(特に根子ちゃんはつっちーを大切にし出す辺りもうダメだ……)劇中ではこしたんが「変化を受け入れるのが早すぎるんだお前たちは!!」という言葉を口にしていましたが、まさに本作のギャグの要とも言える根本的なツッコミだったと思います。
夜桜さんちの大作戦
第22話「お花見」
いよいよタンポポとの決戦……の前に、サブタイにもある夜のお花見が描かれた回。前回同様太陽たちを囲んでワイワイ騒ぐ様子にどこか癒されました。これまでの味方キャラ総登場の他、それぞれの見せ場とも言えるかくし芸パートなど普段の日常的ギャグも多めで笑える場面も多かったです。(特にウサミミ四怨が歌う「マジカル☆ぴょん デストロイ♥」のヌルヌル作画が……良き)それでいて凶一郎が太陽と2人だけで母の遺体奪還を狙う、真剣なシーンがあったのも興味深い見どころ。死闘の前に思う存分楽しんで、覚悟を決めようとする彼らの気概が感じられました。
あとタンポポ側も和気あいあいとしていたのが面白かったですね。葉桜の適合者たちで固められたであろう面々の気の置けない仲、特に「アイ」さんの可愛くて献身的な様子にこれまたほっこりしてきます。(皮下が味方ほぼ全員に雑に扱われているのも見ていてクスっときます)このような敵にも確かな絆や信頼関係が築かれているシーンは大好物なので、彼らへの親近感が一気に湧いてきた次第です。それだけに終盤ようやく始まった対決にて、夜桜兄弟たちを相まみえるタンポポの面々の末路が気になってくるところ。
遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!
第123話「オショーユ革命」
ありそうでなかったダークメン同士のラッシュデュエルがここにきて勃発。遊歩への不信感から仲間たちに革命を促すフカムラと、抵抗するサビュアスのマッチングは意外にもサビュアスの覚醒で勝利したことに驚かされました。やたら数字の“1”を連呼するようになり、わからないものの意味深に聞こえてくるので奇妙な気分に陥りましたね。ゼイエト同様、何かしらの進化を遂げたようですが方向性が見えないので困惑の方が大きかったです。
一方デュエルに関してはダークマターカード同士、ということでミラーマッチならでは対決が面白かったです。特にフカムラはダークマター版超融合とも言えるダークマター・ミスト・フュージョンを使い、向こうのカードすら利用する戦術を披露し大いに興奮させてくれました。結果は敗北だったものの、大幹部を名乗るだけのことはある実力を十二分に見せてくれたと思います。
そして冒頭に出てきた謎のダークマターお醤油の真実も判明。ダークマターのエキスなのはまだわかるとして、これがオーティスになるカギだという遊歩の話には少々首を傾げてしまいますね。そんな貴重なものをダークメンに与えているのも不思議ですし(この醤油で彼らの精神を成長させているのでしょうか)、そもそもダークマターそのものについても疑問が湧いてくるばかりです。
トランスフォーマー アーススパーク
第48話「あつまれ!オートボット!」
クライマックスに馳せ参じたオプティマスたちが最高にカッコいい!!クロフトの襲来で追い詰められたマルト家を救うため、仲間と共にゴイドを蹴散らしていく様子は見事なまでにヒーロー然としていました。クロフトの本性を暴くため、この瞬間の待っていたのだろうということも伝わってきます。ここ最近のオプティマスはイマイチ影が薄かった分、その印象を吹っ飛ばすほどの活躍っぷりには大満足。ここまでの仲間の活躍含め、アクション多めでテンションが上がりっぱなしになりました。あと本編とは関係ないのですが、アーシー(CV.ファイルーズあい)が「オラオラ」「やれやれ」と中の人ネタを連発していたことには吹き出してしまいました。
しかしマンドロイドの装置でオプティマスが拘束され一転して大ピンチに。さらに完全に体を機械化させたマンドロイド(ここまで自分の身を犠牲にするとは……)までやってきたので、かえって絶望感が増したように思えますね。いざという時は頼れるオプティマスたちの助けもありますが、肝心な場面ではマルト家一丸となって立ち向かわなければいけないということなのでしょう。この絶妙な塩梅の中でどのように解決していくのか、心配ながら楽しみになってきます。
上述のウイングマンの実写版は、テレビ東京系列での放送の他にDMMTVで独占配信される模様。見返せるのはありがたいものの、例によって一部の配信サイトのみという点には苦笑いしてしまいますね。制作費の支援といったメリットもあるのでしょうが、どうせならもっと多くの場で見られるようにしてほしいと思わずにはいられません。
ただDMMTVに関しては加入しているので、個人的にはあまり困らないんですよね……それどころか配信の方が先駆けて行われるようで、嬉しいもののちょっと複雑な気分になったりします。(一応加入している分には楽しむ所存ですが)
ではまた、次の機会に。