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2024年秋アニメ簡易感想 その19

 

 

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 東川篤哉氏原作のミステリー小説『謎解きはディナーのあとで』のアニメ化が決定。本作は2011年に実写ドラマ化されたことで有名ですが、あれから10年以上経ってからアニメになるのは中々に珍しいことだと思います。(ドラマ化の後にアニメ化されること自体は『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』や『妻、小学生になる。』など、近年増えていますね)僕自身ドラマ版を当時ちょくちょく視聴していただけに今さら!?という驚きを抱いてしまいました。

 そんな感情のままに上のアニメティザーPVを視聴したわけですが、豪華な声優陣の演技とコミカルな雰囲気に感服することとなりました。主人公である宝生麗子に花澤香菜さん執事の影山に梶裕貴さんがキャスティングされているだけでも仰天もの。さらに梶さんボイスで「お嬢様の目は節穴でいらっしゃいますか?」が聞けて、思わず吹き出してしまいました。元々ミステリー要素に軽快な罵倒ギャグを加えたユーモアたっぷりの作品なので、それを見事に再現していることにちょっと感動を覚えます。それぞれを北川景子さん、櫻井翔さんが演じたドラマとはまた違った魅力を内包しているであろう、この謎ディアニメも楽しみなところです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター レックウザライジング

第76話「ソーナノ?ソーダヨ!」

 前回ラストで名前が挙がった「ソーダヨ」もとい「ソーティム・ダヨティム」(ポケモンでフルネームが判明したキャラは珍しいですね)はまさかのライジングボルテッカーズの元メンバー。「真実のジャーナリスト」を自称していながら、その実オカルトや都市伝説が大好きなお調子者というキャラクターが強烈に描かれていました。勝手に話を進めるだけでなく、ホラ話を嬉々として語る厄介さには思わず苦笑いせずにいられません。憎めない奴である反面、後述のモリーが毛嫌いしているのも納得ではあります。

 それでいてモリーたちがソーダヨの情報に一定の信憑性があると知っている様子にエモさを感じましたね。彼のソーナノの反応で本当のことかわかるという、愉快な判断基準に彼らなりの信頼感が見て取れます。あれ、でもこれソーダヨよりソーナノの方が信頼されているってことなのでは……?ソーダヨに振り回されていた頃のモリーの可愛さも相まって、単なる相性の悪さでは計れない関係性が秘められているのでしょう。若干迷惑だったものの、好かれるのも納得の愉快なかつての仲間というのも面白いものです。

(他にもリキキリンVSクエスパトラの縄張り争いが繰り広げられていましたが、エスパー技のぶつかり合いで得体の知れない力が発生するシーンに唖然となったり……アニメのエスパータイプは毎回恐ろしい一面を見せてきますね)

 

 

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ

第10話「悪魔の城」

 マシンガンラバーズは相変わらず最高だぜ!となった新たなチーム戦の序盤。知らないうちに新装備でパワーアップを遂げており、レンたちを苦しめる脅威になっていたので思わず仰天してしまいました。LPFMとSHINCで組む胸熱な展開もさることながら、そこまでせざるを得ないほど手が付けられなくなっていたマシンガンラバーズに不思議と感慨深いものを覚えます。(ラストシーンでは白旗を上げていましたし本当に見ていて飽きませんねこいつら)

 そして拠点を守る新型NPCの実力も本格的に描かれることに。前回冒頭のレンだけでなく、他チームも次々とやられていく様子に驚愕しっぱなしでした。地雷まで完備しており隙の無さが目に付きますが、それ以上に向かってくる敵を機械的に倒していく様が恐ろしかったですね。ある意味でプレイヤーではないNPCだからこその容赦のなさが出ていたと思います。

 また今回プレイヤーは複数回死ねるルールを活用する描写も印象的。拠点に突撃するチームが多いのはもちろんのこと、1回自分で死んでから時間差で奇襲を仕掛ける作戦には膝を打ちました。ゲーム故の特性を上手いこと活かしており、圧倒的なNPCにこの残機制とプレイヤーの頭脳で挑むトライ&エラーの過程は視聴者的にもたまりません。

 

 

アイドルマスター シャイニーカラーズ 2nd season

第10話「それが私の夢だって」

 待ちに待った放クラこと放課後クライマックスガールズのターン。今回スポットが当たったチョコちゃんこと「園田智代子(そのだ・ちよこ)」の背景が明かされましたが、そもそも成り行きでアイドルになった事実が衝撃的でしたね。友人の代わりにオーディションに出ただけだったのに、今では一線で活躍するほどになっているのはとんでもない大出世……であると同時に、それが智代子を悩ませている話にも納得がいきます。友達の夢を託される場面は素敵ですが、結果智代子自身の夢が宙ぶらりんのままになっているのは皮肉と言えるでしょう。

 放クラメンバーとの間にも壁を感じていたのがこれまた切なくなっている話ですが、それでも少しずつ自分の夢に関して考えるようになったのが今回の注目ポイント。最初こそ背中を押されて始めたアイドルが、智代子自身の夢になっていることを自覚する過程が深く描かれていました。そんな智代子の頑張りを知っている放クラのみんなはもちろんのこと、カメラマンの「真山由佳(まやま・ゆか)」さんの助言の暖かさにも目が留まりますね。他人への優しさが、巡り巡って本人の情熱に繋がっていく様を目撃した次第です。

 

 

ブルーロック VS. U-20 JAPAN

第34話「交代劇」

 U-20側に士道が加わって始まった後半戦は、士道のイカれたスタイルがまず飛び込んできました。「自分以外は全て敵」とばかりに自分しか信じない攻めっ気の強さは、敵に回すとここまで厄介なものなのかと実感します。(「こいつのサッカーは“11対11”ではなく“1対21”」というパワーワードも鮮烈でしたね)それでいて冴との化学反応が強いというのがまた絶妙の一言。本作で描かれたエゴの中でも、トップクラスに剥き出しな自分本位であると言えるでしょう。

 そんな冴&士道を攻略する中で、新たに玲王と氷織が交代で入ったのも大きな見どころ。トライアルでも活躍した氷織のテクニックが炸裂するシーンはもちろんのこと、士道対策として玲王のカメレオンが活かされた時の興奮は凄まじかったです。特に玲王が凪とのやり取りを経てからこのファインプレーを決める流れは、個人的にも見たかったものなのでテンションがぶち上がりましたねハイ。(一方で怪我で交代せざるを得なかった千切の涙が切なかった……

 それにしてもこの試合を経てディフェンスに目覚めるキャラがいくつか見られたのは興味深かったです。上述の玲王だけでなく、二子も相手の攻め手を潰すことへの欲求を湧かせ始めているシーンにはゾクゾクさせられます。ストライカーばかりのチームで、こうして防御面が重視されるのは改めて新鮮ですね。

 

 

チ。-地球の運動について-

第11話「血」

 久々に登場したノヴァクの底知れなさに息を飲んだ今回。新入り2人に異端審問の仕事を教える様子は、拷問の痛々しさも相まって本当にショッキングでした。何と言っても気安い態度と淡々とした態度の落差が激しくて、ノヴァクに恐怖を抱かずにはいられません。それでいて点数稼ぎなどを親切に教えてくれたりと、上司としてはかなりフレンドリーで優しいことが読み取れるのも彼に対する印象をバグらせてきます。サブタイにもある「血」で以て異端を取り締まることに躊躇を見せない姿は、審問官としてのノヴァクの優秀さにして恐ろしさそのものであることをここにきて再確認しました。

 一方で娘のヨレンタには若干うだつが上がらない父親であることも判明。まさかヨレンタとノヴァクが親子だったなんてー(棒)オクジーたちの飲み会に加わるシーンは、事情を知っているだけに妙な緊張感が走りました。全て把握しているわけではないにせよ、バデーニのことを疑っているのは確かなので見ていて冷や汗が止まらなかったです。上述の認識に加え、本作においてノヴァクの存在は最大の脅威であることを、否が応でも認識させられた気分ですね。

(余談ですが審問官が教会内でも煙たがれる存在であること、司教が天文学にある執着を見せていることの描写も見逃せません。特に審問官側の悲哀が感じられたのがまた絶妙に面白かったですね)

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第137話「黒いオーティス」

 タイムマシーンのさらなる起動を目論む遊飛オーティスと、かつてないほどキレたユウディアスが激突!まさかのマッチングとなった今回のラッシュデュエルは、ユウディアスの怒りように底知れない不安を覚えました。ズウィージョウへの言葉の荒さといい、エポックやみんなを巻き込んだ事態そのものに憤りをぶつけたいのが伝わってきます。そんなユウディアスの感情を乗せたかのように出てきたギャラクティカ・オブリビオン・アークと、戦闘ダメージを受けてでも確実に相手を破壊する戦術からも彼のやけっぱちな面が読み取れますね。(むしろ静かに怒るルーグ大王が理性的に見えるのがまた面白い)

 そして2人のデュエルの中で、ダークマター空間の成り立ちや未来でのベルギャー人の存在など、新事実がこれでもかと出てきたのが驚くべきポイント。正直情報量が多すぎて把握するのが大変なほどです。中でも遊飛オーティスが「自分がオーティスであること」にアイデンティティを抱いている予想が興味深かったですね。正しいオーティスが何なのかすらわからない中で記憶を失い、誕生した彼にとってオーティスとして勝ち続けることが自分の証明であるという点にハッとさせられました。ここにきて遊飛がどんな心境でサムシングっていたのか、それが急に理解出来るようになったことへの衝撃度は計り知れません。

 

 

 そういえば上の謎ディアニメが放送される「ノイタミナ」が、放送時間を来年4月から土曜の23時ごろに変更するという情報も見逃せません。現在の木曜深夜から一気に飛びましたが、昨今のアニメ人気から以前よりも視聴しやすくしようという狙いから来ているのでしょう。長い歴史のある時間をズラしたことで効果が出るかは定かではないものの、とりあえずはこの時間帯の他のアニメと被る可能性に気を付けて視聴したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。