ビールや清涼飲料水を扱っているサントリーが「からだを想うオールフリー」という新商品を発表すると同時に、オールフリーを扱ったミニアニメーションを公開しました。深夜にラーメンを食べてしまう誘惑に負けながらも、オールフリーを飲むことで帳消しにするという内容のようです。様々なラーメンをレビューしているSUSURUさんが主演としてアニメ化されているなど、ラーメンに対するこだわりが深そうに感じますね。
しかしそれ以上に注目すべきはこの動画のSE。あの「七色の声」を持つと言われる声優・山寺宏一さんが動画内の全ての環境音を担当しているとのことです。フクロウやコオロギの鳴き声はともかく、スマホのフリック音や冷蔵庫を開ける音、ネギを切る音まで山寺さんがアフレコしているという事実に慄かずにはいられません。あの山ちゃんをここまで意味不明な使い方するなんて……!と思いつつも、あまりにも違和感がないため七色の声を体感するには相応しい動画とも思えてきますね。正直サントリーの発想と、それを叶えた山寺さんには舌を巻くばかりです。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
LAZARUS ラザロ
第10話「I CAN'T TELL YOU WHY」
前回から仄めかされていたリーランドの出自が明かされた今回。お偉方との繋がりから相当なものだとは予想していましたが、かなりの貴族の生まれという特大情報にいきなり面食らいました。また姉の「イザベラ」との拗れた関係も描かれ、詳しくは説明されないものの彼がこの家でどれだけ苦しい立場に追いやられていたのかが伺えましたね。そんな自分の情けない側面をアクセルたちに見てもらいながら、姉との関係にもケジメを付けるリーランドのいじらしさがこれまた胸にくる前半だったと言えます。
その一方で驚きの新情報が次々と判明したのも見逃せないポイント。何かと話題に出ていた3年前の事故の正体と思われるものが、ハプナのプロトタイプによるものだとわかった時の衝撃は凄まじかったです。(恐らくクリスが一度死んだとされるのはハプナが原因?)その際にスキナーが拘束された可能性まで出てきて、彼を捕まえた陸軍こそが元凶である話にも見入ってきます。もしスキナーが陸軍に囚われているのだとしたら、これまでのビデオメッセージは彼のSOSなのかもしれませんね……
何よりアクセルがいたアリゾナ刑務所でのハプナ実験の事実で、いよいよ主人公の秘密も明かされそうな予感がしてきました。他にも実験に参加した囚人たちがみんな行方不明になっているなど、きな臭いものが大いに感じられます。前回アクセルが双竜のターゲットにされた意味も読み取れてきて、物語が一気に進んだことに興奮を覚えるばかりです。
ボールパークでつかまえて!
第11話「大一番!」「大一番《中編》」「大一番《後編》」
サブタイにもある通り、ついに始まるモーターサンズの大一番。CS進出をかけた負けられない戦いが始まろうとする中、登場人物全員の気合いの入った様子にまず魅せられました。これまで出てきた人たちそれぞれがチームの勝利を願い見守る……別々の場所で大勢の意志がまとまっている様子もあって、見ている側としても強い一体感を覚えた次第です。その後にモーターサンズの選手たちが満を持して登場する瞬間まで、非常に盛り上げるのが見事な構成でしたね。(コジロー選手とサン四郎がハイタッチするのもここすきポイント)
しかし試合が始まるや否や苦戦を強いられるモーターサンズにヤキモキさせられることに。序盤から相手の福岡スティクスに先制点を取られ、その後もじわじわと追い詰められていくので見ていて胸が締め付けられました。選手たちのミスも致命的でハラハラしっぱなしで、敗北も寂しさが湧いてくるモノになっていたと思います。それでもルリコを筆頭に人々の声援もあって、心動かされる試合を果たせたのは間違いないでしょう。加えて久々に登場した吹奏楽部の「恵(めぐみ)」ちゃんが、そんな負けた先の感動に突き動かされる演出もこれまた最高の一言です。
ある魔女が死ぬまで
第11話「潮騒と共に祝福の鐘は鳴る(後編)」
前回から始まった魔力汚染の治療法が、前半の内に解決してややびっくり。多くの時間をかけているのはわかる反面、ダイジェストなのでアッサリ気味に感じてしまいましたね。とはいえジャックが被験者の「シエラ」を救いたい一心だったことや、理不尽に憤るメグの姿もあって決して軽いものではないこともわかりました。魔力汚染から救うための魔法に必要な「感情」の重要性にも繋がっており、想いの強さが再び奇跡を起こしたと実感出来るエピソードだったと思います。(それはそれとして治ったシエラにケモ耳が生えているのが何かじわる)
続く後半は魔力災害による津波の危機が描かれ、こちらはかつてない緊迫感に包まれていました。水路の水が全て引いている描写など、現実の津波を彷彿とさせる要素がてんこ盛りで血の気が引いてしまいそうになります。それでも全員を救いたいメグが「テティス」の遺した魔法で奇跡を起こす展開にグッときました。救えない命を選択しなければならない状況に追いやられながらも、何で選ばなければならないんだ!という義憤を抱えながら立ち向かってくれたのでより好感が持てますね。思った以上に壮大なストーリーがあっという間に終わりましたが、問題に立ち向かう主人公の気持ちよさは十二分に伝わってきました。
ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ
第20話「ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ エピソード2」
ギャラファイ1部の第2話は、ギンガをリーダーとしたニュージェネレーションウルトラマン7人の活躍にまず興奮させられました。彼らそれぞれのタイプチェンジが次々とお披露目されつつ、ド派手なアクションの応酬に惚れ惚れさせられます。また敵側も強力なダークネスを用意して追い詰めてくるので、ヒーローショーの、見せ場直前に近い危機感とワクワク感を味わえた気分です。特に当時も驚きましたが、ゼロダークネスが再登場した時の衝撃は計り知れません。
そして最大の見どころがゼロ関連のタイプ連続お披露目。かつてゼロにお世話になった者たちが、ゼロとゆかりのある姿になって囚われている彼を助け出そうと奮起する流れはいつ見ても興奮させられます。それでいて唯一ゼロと関わりがない湊兄弟は同じく囚われているグリージョを救い出すため、ウルトラマンルーブとして家族の絆で立ち向かうなどウルトラマン同士の繋がりを本当に大事にしているのが伝わってきました。恐らくこれをゼットに見せているエディオムは、彼にその繋がりを教えようとしているのかもしれませんね。
(一方リブットは裏で暗躍していたトレギアを戦っているのが個人的にも注目ポイント)
一度に多数を演じたアニメとしてはまず『彼岸島X』などを思い浮かべますが、他にもアニポケ映画やディズニー映画など名だたる作品にて活躍してきた山寺宏一さん。最近では『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』にもギレン・ザビ役で登場し、あっという間に退場する贅沢な出演も話題になりました。
実績を重ねることでドンドン大物になってきている感じがする山寺さんですが、今もなお上のようなシュールな役回りを受けてくれるのは嬉しい限り。かつておはスタで山ちゃんを見ていた世代として、今現在も声優の第一線で活躍してくれる山寺さんに大きな誇りを感じることもありますね。
ではまた、次の機会に。
