疑わしきは罰せよ?
このゲームのオーディエンスは強火ファンばっかりだな!
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- 策略家に嵌められたお人好し
謎のインタビューシーンが冒頭から炸裂した今回のギーツ。その後もインタビューを挟む演出があって吹き出してしまいましたが、本編は景和が大ピンチだったのでそれどころではありませんでした。今回のゲームである団体戦「ジャマーボール」の最中、彼がデザスターの疑惑を向けられる展開は中々に辛かったです。ジャマトは死亡した参加者の成れの果てなのでは……?という考えを大智に話したばっかりに利用され、標的にされる流れはわかっていても胸が苦しくなりました。
これに関してはジャマトの件を隠していたり子ども食堂の職員や子どもたちを守ることを重視しすぎていた景和にも落ち度がありますが、それ以上に大智がかなり狡猾でしたね。最初はフレンドリーに接しつつ、その後に相談されたことをしらばっくれるやり方には愕然とさせられます。ただでさえ試合が劣勢なのに味方を追い詰めるのはどうかと思う反面、景和のお人好しを利用したことに策士としての抜け目なさを感じました。
また景和を罠に嵌めた大智はデザスターなのか?という疑問が同時に浮かんできます。一見すると自分がデザスターであることを隠すために景和をスケープゴートにしているのかもしれませんが、それにしてはあからさますぎる気がします。個人的には大智がデザスターという説はミスリードで、本物のデザスターを炙り出そうとしているように思えました。ある種合理的ではあるのですが、景和を捨て駒にするつもり点は見ていていい気分ではありませんね。
とはいえ景和がチームに貢献出来ていないどころか、むしろ結果的に妨害してしまったのもまた事実。豪徳寺の姿になったジャマトを庇ってしまったのはさすがにマズかったとは思いますね。ゲームの勝利よりも人々を守ることに重きを置きすぎて他参加者に疑われている今、景和がどのように挽回していくのかに期待したいところです。
- 悪質ゲームと強火オーディエンス
それはそうと前回感じていた新デザイアグランプリの「悪趣味」な要素をより強く感じたのも今回のポイントの1つ。冒頭「参加者同士でデザスターに疑わしい人物を投票する」というルールが明かされた時は思わず顔をしかめてしまいました。より人狼ゲームらしくなった一方で、劇中で景和が言ったように「参加者同士で足を引っ張り合う」システムを運営側が積極的に採用してきている点が気に入りません。デザグラにオーディエンスがいることが明かされてからは、ゲームそのものよりも視聴者に刺激を与えることばかりに気が取られているように思えてならなかったです。
ジャマーボールのルールに関してもかなり不公平に感じてしまいました。ボールを奪い合って相手のゴールに入れる「ドリブルなしの足が使えるバスケ」というルールは悪くないですし、前半戦のチームプレイはかなり見ごたえがありました。ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!超!エキサイティン!!しかしジャマトが後半増えるのはどうかと思ってしまいましたね。全体的にゲーム公平さよりも参加者が追い詰められることがエンターテインメントだと捉えているっぽいのが、新デザグラの悪質さを表しているように感じます。
一方オーディエンスの方でも色々とあったのが今回のデザグラの特徴。中でも景和を目にかけ、シークレットミッションで彼にアイテムを贈った「ケケラ」が興味深かったです。(どう見てもカエルの置物そのものなのにやたらイケボなのがシュール)前回のジーンも含め意図的にミッションを配置したような発言からして、もしかしてデザグラのシークレットミッションとアイテムはオーディエンスが支給しているのか?という考えが浮かんできました。実質投げ銭のようなシステムだとすると、これまでの景和への運の良さも納得がいくようなそうでもないような……
他にもジーンが英寿の母親について言及するシーンも印象的。英寿には「浮世美歌(うきよ・みか)」という母が存在するのにミツメを母と呼んで探しているのは何故か、と問いかけるジーンのワクワクした表情は妙に目に焼き付いてしまいます。彼といいニラムといいケケラといい、オーディエンスとされる面々は推しに対して熱狂的に思えますね。ただそんな強火っぷりに引きつつも、上述の悪質なデザグラの貴重な癒し要素になってくれたことには感謝しておきたいところです。
- 侵食される暴牛の行く末
そしてジャマトガーデンにいる道長のパートでは衝撃的なことが。前回色々とジャマトの秘密を知ってしまった彼が逃亡を図る中、ジャマトライダーとの戦闘に発展してからの展開には驚きました。壊れたIDコアとドライバーを叩いて無理やり変身するシーンプログライズキーをこじ開ける某ゴリラみたいには笑ってしまいましたが、苦しみながらジャマトを倒す様子は何とも痛々しかったです。ただでさえゾンビの後遺症で半分したいみたいなものらしいのに、ここからさらに自分を痛めつけるのは見ていられません。(ただエントリーフォームであのジャマトライダーを単騎撃破したのはすごい!と素直に称賛したいところ)
そのうえ倒したジャマトから奪ったジャマトバックルで変身した時はさらなる衝撃を受けましたね。バッファの「ジャマトフォーム」の異様なカッコよさ(ボロボロのマントが良き)とツタを駆使した戦闘力の高さには惚れ惚れしたものの、先ほどよりも苦しそうな道長を見ているとそう素直には喜べなかったです。ジャマトの力を使っているせいでそのうち人でなくなるのではないか?という不安も真っ先に湧いてきます。ボロボロになりながらも進み続ける道長に対し、止まることの大切さも伝えたいと思えるほどショッキングな描写だったと思います。
さて次回はジャマーボールの終盤戦。追い詰められたライダーチームと疑いが晴れない景和、それぞれの行く末に不安がよぎります。特に景和はここからどうやって活躍していくのか非常に楽しみですね。彼の善良さと真っ直ぐな点は本当に好きなので、8話の時ような覚醒をしてほしいと思うばかりです。
さらに英寿と道長がまさかの再会を果たすようですが、道長はどうやって戻ってきたのかがまず気になります。ジャマーガーデンから抜け出した道長が謎の街並みを目撃していましたが、あそこから英寿のいる街に戻る経路がかなり謎です。(もしやジャマーガーデンは意外とご近所なのかも)ジャマトの秘密を暴露しようとするのもいいですが、どうせなら道長の道中も明かしてほしいですね。
ではまた、次の機会に。